25年にわたるSCMコンサルティングの実践を通じて見えてきたのは、既存の「管理」型SCMフレームワークの限界です。本講演では、笹川が上梓した『AI時代のサプライチェーン・エコシステム -価値を生成し続けるジェネラティブSCM』の核心を凝縮し、なぜ今この転換が求められるのかを問いかけます。AIが進化し続け、地政学リスクが高まり続ける複雑な時代において、サプライチェーンはもはや最適化の対象ではなく、人と組織と技術が共に学び続ける「生成的なエコシステム」でなければなりません。SCM 6.0が示す思想と実践の方向性、本質に辿り着くための視座をお伝えします。
ジェネラティブSCM AI時代のサプライチェーン マネジメントのあり方とは? ー経営、人・組織、事業、テクノロジーの観点から問うー
登壇者一覧
名和 高司 氏
京都先端科学大学 教授/
一橋ビジネススクール
客員教授
田島 徹也 氏
i-PRO株式会社
Chief Time-Value Officer(CTVO)
山田 裕嗣 氏
株式会社令三社
代表取締役
濱田 真 氏
グーグル・クラウド・
ジャパン合同会社
執行役員
データアナリティクス事業本部長
金谷 篤典 氏
テイラー株式会社
Head of Strategic Clients
笹川 亮平
フォーティエンス
コンサルティング株式会社
執行役員
開催日時
(受付開始 14:00~)/ 懇親会 18:10~19:30
開催趣旨
本セミナーは、SCM6.0を提唱する書籍『AI時代のサプライチェーン・エコシステム ―価値を生成し続けるジェネラティブSCM』の出版を記念して開催いたします。
地政学リスクが高まり、不確実性と複雑性が常態化した時代において、サプライチェーンマネジメント(SCM)はそのあり方そのものを問い直されています。コスト削減や最適化の道具としてのSCMはもはや限界を迎え、人・組織と技術が共に学び続ける「価値創造のエコシステム」への転換が求められています。
セミナー内の各セッションでは各分野の豪華登壇者が企業とSCMを「経営」「事業」「組織」「技術」の切り口で語ります。
経営思想の刷新、知識創造型組織への進化、自律型組織のあり方、AIを前提とした業務改革やコンポーザブル型基幹システムまで―理論と実践の両面から、変化に適応し続けるための視座をお届けします。
プログラム詳細
14:30 - 14:55
ご挨拶
AI時代に必要なSCM6.0とは?
- 地政学リスクが高まる複雑性の時代に、SCMはどのようにあり方を変えるべきかを問う
- 「コスト削減の道具」から「価値創造のエコシステム」へ、SCMのパラダイムシフトを提示
- SCM6.0のフレームワークを軸に、企業経営をSCM文脈で語る
フォーティエンスコンサルティング株式会社
執行役員
笹川 亮平
大手Sierを経て、SCMコンサルタントとして25年以上にわたりSCM・BPR・DX・AX・PLM・CRM領域のコンサルティングに従事。フォーティエンスコンサルティングにおいてサプライチェーンビジネストランスフォーメンション本部を統括し、企業のサプライチェーン変革を牽引。SCMコンサルティング事業をリードするとともに、自社のAIトランスフォーメーション、コンサルティング提供価値を革新する全社活動を推進中。著書に『S&OPで儲かるSCMを創る』『ダイナミック・サプライチェーン・マネジメント』『フォーサイト起点の社会イノベーション』『AI時代のサプライチェーン・エコシステム』など。
講演のポイント
15:00 - 15:40
日本企業がシン化するためのシン・日本流経営とは?
- バブル崩壊後、多くの日本企業が陥った「欧米流経営の擬態(コスプレ経営)」の限界を問い直す
- 守破離を切り口に、進化を続ける日本企業の「型」を読み解き、内なる強みの再編集を提示
- AI時代・複雑性の時代に、SCMを含む企業経営をどう「超進化」させるかの視座を提供
京都先端科学大学 教授/一橋ビジネススクール 客員教授
名和 高司 氏
東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士。マッキンゼー・アンド・カンパニーにてディレクターとして約20年間コンサルティングに従事。2010年より一橋ビジネススクール教授(現客員教授)、2021年より京都先端科学大学教授。デンソー、ファーストリテイリング、味の素などの社外取締役を歴任。『パーパス経営』『シン日本流経営』『超進化経営』など著書多数。
講演のポイント
失われた30年の間、自信を失った日本企業の多くは米国流の経営モデルを周回遅れで取り入れてきました。しかしそれは世界標準を崇めた「擬態」にすぎません。本講演では、近著『シン日本流経営』の知見をもとに、古来培ってきた「日本流」の本質を見究め、それを未来にアップデートして経営のOSをバージョンアップする道筋を語っていただきます。AIによって複雑性が増す時代に、サプライチェーンを含む企業経営をいかに「超進化」させ、22世紀まで必要とされる企業へと変態させるか。日本企業がシン化するための実践的な視点をお話しいただきます。
15:40 - 16:10
知識創造型SCMで、激動の変化に適合し勝ち抜くための、組織間対話の在り方は?
- 地政学リスクや国際情勢の激変がサプライチェーンに与える影響を直視し、企業が「勝ち抜く」ための条件を問い直す
- 激動する環境に適合し続けるためには、「実践知(暗黙知)を生み出し続ける組織」への転換が不可欠であるという認識を提示
- 知識創造サイクル(SECIモデル)を実装したデジタルエージェントを活用した「組織間対話の新しいかたち」を、i-PROでの実践を通じて具体的に提示
i-PRO株式会社
Chief Time-Value Officer(CTVO)
田島 徹也 氏
パナソニックのセキュリティシステム事業部を母体として2019年に独立したi-PRO株式会社にて、Chief Time-Value Officerとして「時間価値の最大化」を軸にしたサプライチェーン戦略を推進。顧客への最短・最適な価値提供を実現するサプライチェーンの構築に取り組む。
講演のポイント
地政学リスクが急速に高まるなか、i-PROが直面した課題は「複雑な国際環境の中でサプライチェーンをいかに機能させ続けるか」でした。その問いに対して田島氏が辿り着いた答えは、「機能としてのSCMの最適化」ではなく、「実践知を継続的に生み出せる組織と対話の仕組みをつくること」でした。本講演では、フォーティエンスコンサルティングと共に実施したデジタルSECIモデルPoCの実践を軸に、熟練者と若手の間にスコアリングと対話セッションを導入することで暗黙知が形式知へと転換され、組織学習のサイクルが回り始めた過程をご紹介いただきます。AIエージェントが「答えを出す」のではなく「人同士の対話を触媒する」という設計思想、そして激動の時代に組織が自律的に適応し続けるための実践モデルをご提示いただきます。
16:10 - 16:40
休憩
コーヒーをご用意いたします。
また、講演者にもご参加いただきますので、質疑応答や、ネットワーク構築のお時間としてご活用ください。
16:40 - 17:10
複雑性の高い環境化での自律型組織のあり方とは?
- 不確実で複雑な環境において、トップダウンの階層構造に頼らない組織運営のあり方を問う
- 「エコシステム」を目指す先進事例であるハイアールの「人単合一」を、日本リサーチセンターの運営者ならではの視点で紹介
- 「仕組み」だけでなく「人」と「関係性」から組織を捉え直す視点を提示
株式会社令三社
代表取締役
山田 裕嗣 氏
人材育成・組織開発のコンサルティング、ITベンチャーのHRを経て、BtoB SaaS企業の創業に代表取締役COOとして参画。2021年に株式会社令三社を設立し代表取締役に就任。ティール組織・自己組織化などに関する国内外の有識者との議論や、新しい組織運営を目指す企業のサポートを手掛ける。『すべては1人から始まる』(英治出版)翻訳監修、『コーポレートレベルズ』翻訳など。
講演のポイント
事業環境の複雑性が増すなか、企業は適応と進化をし続けるエコシステム経営が求められています。従来のトップダウン型・階層型の組織運営は機能不全を起こしつつあります。本講演では、ティール組織や自己組織化の国内外の議論を牽引してきた立場から、一人ひとりが自律的に動きながら全体として機能する「自律分散型組織」のあり方を解説いただきます。鍵となるのは構造やプロセスだけでなく、リーダーシップと責任を共有するためのマインドセットの転換、すなわち組織を「人」と「関係性」から捉え直す視点です。複雑なサプライチェーン環境を乗り越えるうえで、企業がどう組織を進化させるべきか、豊富な実践事例をもとにお話しいただきます。
17:10 - 17:40
Agent-Ready ~ 理論から実践へ踏み出すには?
- 企業が AI エージェントを「理論として知る」段階から「組織として実装・運用する」段階へ移行するために何が必要かを問う
- Google Cloud における AI エージェント活用の最前線と、日本企業が直面する Agent-Ready 化の課題を整理
- データ基盤・組織体制・プロセス設計の三位一体でエージェント AI を実装するための実践的フレームを提示
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
執行役員 データアナリティクス事業本部長
濱田 真 氏
Google Cloud 日本法人におけるデータクラウド事業の責任者。分析系 ( SAS ) 、実行系 ( Workday )、計画系 ( Anaplan ) と一貫してデータ関連のソフトウェア企業で、日本及びアジア太平洋地域のセールス及びアライアンス事業をリード。2024 年 2 月より現職、 Google Cloud で日本市場における Data 及び AI 関連のビジネスを管掌。
講演のポイント
AI 活用のフェーズは、生産性向上の視点から、AI エージェントを前提とした業務プロセス改革や事業モデル再定義にその軸足を移しています。黎明期における様々なお客様との取り組み、そして 弊社自身の エージェント駆動型SCM改革の経験から得られた課題や学びを経て、今、弊社 Google Cloud が考えるエージェントの ”頭脳” としてのデータ基盤・戦略のあり方と方向性について議論させていただきます。
17:40 - 18:10
AIエージェント時代のERP再構成
- 急激な事業環境の変化に対して、モノリシックな従来型ERPが抱える「変更コストの壁」を問い直す
- APIファースト・モジュール型設計によるコンポーザブルERPが、変化に強いサプライチェーン基盤を実現する仕組みを解説
- 大企業における実際のSAP移行・ERP再構築の事例をもとに、内製化・高速化・ブラックボックスからの脱却への道筋を提示
テイラー株式会社
Head of Strategic Clients
金谷 篤典 氏
IBMやOracleなどでエンタープライズの向けのセールス、PM/PMO、品質テスト、サポートプデスクなどの事業責任者に従事。2024年3月にTailorへ参画し、現在はHead of Strategic Clients として活動。
講演のポイント
AIによって、企業システムは“管理するための基盤”から、“変化を駆動するための基盤”へと進化しつつある。本セッションでは、Composable ArchitectureやMACH Allianceの思想をもとに、AIネイティブ時代に求められる新たなエンタープライズアーキテクチャの方向性について議論します。
18:10 - 19:30
懇親会
※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。
開催概要
-
参加対象者
経営者、CxO、および経営/事業管理・サプライチェーン・人事・情報システム・調達・購買部門の管理職の方々
-
参加料
無料(事前登録制)
-
参加定員
100名
※申し込み多数の場合は抽選とさせて頂きます。
-
参加形式
リアル開催
※登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。
-
主催
-
協力
株式会社ビジネス・フォーラム事務局
- 東京メトロ、都営地下鉄「大手町駅」A5出口直結
- JR「東京駅」丸の内北口より徒歩7分