金融リスクマネジメント & サイバーセキュリティフォーラム 2025 ~迫り来る気候変動リスクと増加・高度化するサイバー攻撃に対抗するためには~
開催日時
(受付開始 9:00~)
(配信開始予定 9:15~)
開催趣旨
米国トランプ大統領の再選によってその政策は世界の金融市場に大きな不安をもたらし、地域間の対立の激化や気候変動対策の後退など世界的にさまざまなリスクの増大が予想されるなど、金融機関のリスクはますます複雑化し、リスク管理は難しくなってきています。
またAIの進化に代表される止まらないデジタル化の進展によってサイバー攻撃の脅威が増大する中、効果的なリスク管理とサイバーセキュリティの確保は、金融機関の持続可能な成長と信頼維持にとって不可欠なものとなっています。
このような社会情勢の中、今回のフォーラムではこれら複雑化するリスクへの対応と、進化するサイバー攻撃の脅威の現状と対策について深く掘り下げ、実践的な知見を共有する場を提供いたします。
会議のテーマ
- 我が国の金融分野を取り巻く脅威と金融機関に望まれる対応
- サイバー空間をめぐる脅威の情勢と警察の取組
- 「自分事」としてのリスク管理:金融機関経営者に求められる感度
- 金融機関(銀行等中心)の短期リスクへの実務対応
プログラム詳細
9:30 - 10:00
基調講演 1
金融分野におけるサイバーセキュリティの強化について
昨今、世界各国におけるサイバー攻撃が発生しており、我が国においても、サイバー攻撃による業務妨害、情報の窃取、金銭被害等が多発しております。また、その攻撃手法は一層高度化・複雑化しており、こうしたサイバー攻撃の脅威は、金融システムの安定に影響を及ぼしかねないトップリスクの1つとなっています。こうした脅威動向を踏まえ、金融庁の施策をご紹介するとともに金融機関に望まれる対応をご説明します。

金融庁
総合政策局 リスク分析総括課
ITサイバー・経済安全保障監理官室
サイバーセキュリティ対策企画調整官
原野 浩 氏
金融庁検査局で複数のリスクカテゴリ検査に従事した後、2020年より金融庁ITサイバー室の国際グループの課長補佐を経て、内閣官房サイバーセキュリティセンター(現国家サイバー統括室)重要インフラグループ参事官総括補佐を経験、金融庁ITサイバー室サイバーグループの地域金融のリーダに従事した後、2025年7月より現職
10:05 - 10:35
S-1
DX/AI時代のサイバー脅威と対峙するセキュリティ戦略
国際紛争やトランプ関税による地政学的リスク、DX/AIの推進によって不確実性が高まる中、サイバー攻撃はこれまで以上に迅速に展開/拡大しています。IT環境の複雑化で攻撃対象領域が拡大し、インシデントの増大とともにセキュリティ対策も複雑化しています。本講演では、進化するサイバー脅威と対峙するために必要なセキュリティ強靭化とゼロトラストのセキュリティ戦略について説明します。

フォーティネットジャパン合同会社
マーケティング本部 フィールドCISO-エンタープライズ
登坂 恒夫
氏
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10:45 - 11:15
S-2
必ず復旧するセキュリティ対策〜事業継続の新常識〜
サイバー攻撃が激化する中、金融機関にとってセキュリティツールの停止や削除は重大なリスクです。本講演では「エージェントの永続性」と「迅速な回復能力」に焦点を当て、Absolute Resilience Platformが備える自己修復や重要アプリの自動復旧、OSのリモート復旧機能を通じて、金融機関が脅威に負けない強靭な仕組みを解説します。

Absolute Software株式会社
シニアセールスエンジニア
藤田 平
氏
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11:20 - 11:50
S-3
金融サイバーセキュリティ革新: AI・運用・トレンドから考える自律型防御
金融業界は、機密性の高いデータと高額な取引を扱うため、他業界と比べ300倍も多くのサイバー攻撃を受けています。最新のセキュリティトレンドにも触れながら、AI搭載のセキュリティプラットフォームにより、金融機関がエンドポイント、アイデンティティ、クラウドの脅威を素早く検知し、自律的な対応で脅威と戦う仕組みをご紹介します。さらに、最新テクノロジーを実運用にどう活かすか、運用のヒントについてもお話しします。

SentinelOne Japan株式会社
営業本部 エンタープライズ営業部 部長
孟 桜舟
氏
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11:50 - 12:30
昼食
(立食ビュッフェ)
12:30 - 13:10
パネルディスカッション
金融機関(銀行等中心)の短期リスクへの実務対応
2025年5月、NGFS(Network for Greening the Financial System)は、従来の長期的な気候シナリオとは異なり、短期的な気候政策や気候変動の影響を評価するための新たなシナリオを公表しました。これを受けて、金融機関、監督当局、金融アドバイザリーなど各分野の専門家が集まり、短期的な気候変動リスクに関する現状や実務対応の課題について概要を踏まえた議論を行います。

モデレータ
有限責任あずさ監査法人
金融統括事業部 金融アドバイザリーグループ
口野 智広 氏
大手金融機関にて17年以上勤務し、与信企画、リスク管理、海外審査、ポートフォリオ管理などに従事。あずさ監査法人では金融機関向けアドバイザリーの専門家として、気候変動リスク管理やサステナ戦略の高度化を中心に幅広く支援。KPMG内では、海外KPMGの支援・ツール開発なども担当。

パネリスト
日本銀行
金融機構局 企画役
竹山 梓 氏
2003年日本銀行入行。金融研究所、イングランド銀行出向等を経て2021年より金融帰郷局国際課において、気候関連金融リスクに関連する国際会議への参加及び金融庁との共同での気候関連金融リスクに関するシナリオ分析に従事。この間、バーゼル銀行監督委員会の気候関連金融リスクタスクフォースシナリオ分析作業部会共同議長などを歴任。

パネリスト
株式会社みずほフィナンシャルグループ
リスク統括部
サステナビリティリスク管理室 室長
小泉 裕義 氏
25年以上に渡り、プロジェクト及びコーポレートファイナンス、 ビジネス戦略立案に従事。 直近では、ロンドンベースで欧州中東アフリカ地域ビジネス戦略責任者を務め、黎明期のサステナビリティ関連ビジネスを推進。2023年5月に帰国後、新設のサステナビリティリスク管理室室長に就任。 ロンドンビジネススクールMBA修了。
13:15 - 13:45
S-4
多発する委託先でのセキュリティインシデントとその対策
~なぜ、セキュリティチェックシート運用は不合理を抱えやすいのか~
昨今、委託先においてインシデントが発生し、委託元企業の情報漏えいや業務停止に繋がるケースが多発しています。対策として「セキュリティチェックシート」が各企業で運用されているものの、一方で形骸化や業務負荷が問題となっています。本講演では、その対策について弊社セキュリティエキスパートが解説します。

株式会社アシュアード
Assured事業部 事業開発部 セキュリティエキスパートグループ
植木 雄哉
氏
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13:50 - 14:05
S-5
金融業界の信頼を守る-DMARCとフィッシング対策の最前線
金融業界では、信頼あるドメインを悪用したなりすましメールやフィッシングが依然深刻です。本講演ではDMARCを活用した対策や、偽サイト・SNSなど多様化する攻撃への検知からテイクダウンまでの最新動向を紹介し、「可視化→検知→即応」でブランドと顧客を守る実践をお伝えします。

株式会社TwoFive
シニアコンサルタント
桐原 健一 氏
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14:10 - 14:25
S-6
顧客を狙うアカウント窃取の実態、監視の手法について
アカウント盗用を起点に顧客へ被害を及ぼす犯罪の摘発・検挙が相次いでいます。窃取された認証情報は不正取引などに悪用され、金融機関に深刻な影響を与えます。Infostealer感染端末から流出したアカウントは即座に市場で流通し、攻撃者の手に渡ります。本セッションでは、流通監視と顧客保護を通じた被害拡大防止のための早期検知の仕組みをご紹介します。

Kela株式会社
シニア セールスエンジニア
堀 雅人 氏
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14:30 - 15:00
S-7
OSS脆弱性の可視化とSBOM活用によるサプライチェーンリスクの低減
金融庁が示すサイバーセキュリティガイドラインでは、サプライチェーンリスク管理が重要な柱として位置づけられています。特に、OSS(オープンソースソフトウェア)の利用が拡大する中、脆弱性の把握と管理は金融機関にとって喫緊の課題です。本セッションでは、OSSの脆弱性を可視化し、SBOM(Software Bill of Materials)を活用してソフトウェア構成を管理することで、サプライチェーンリスクをどのように低減できるかを解説します。実際のツール活用例や導入ステップも交えながら、金融機関が今後取り組むべきアプリケーションセキュリティの方向性を提示します。

ブラック・ダック・ソフトウェア合同会社
セールスエンジニアリングシニアマネージャー
吉井 雅人 氏
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15:00 - 15:20
コーヒーブレイク
15:20 - 16:00
基調講演 2
サイバー空間をめぐる脅威の情勢と警察の取組
サイバー空間を取り巻く環境は絶えず変容しており、サイバー空間をめぐる脅威は極めて深刻な情勢が続いております。 本講演では、警察において把握しているサイバー空間をめぐる脅威の情勢について説明した上で、それに対する警察の取組のほか、金融機関に求められる対策や最近話題となっている能動的サイバー防御に関する取組について御紹介します。

警察庁
サイバー企画課 サイバー事案防止対策室長
根本 農史 氏
2003年警察庁入庁。神奈川県警察本部総務部情報管理課長、警察庁警備局警備企画課課長補佐、警察庁情報通信局情報技術解析課理事官、石川県警察本部警務部長、警察庁長官官房技術企画課理事官、警察庁長官官房技術企画課情報セキュリティ対策室長等を経て、2025年1月より現職。
16:05 - 16:35
S-8
〜新たな地平を切り開く〜 金融業界横断サイバー演習の進化と真価
業界横断大規模サイバー演習の中でも、金融庁が主催するDeltaWallとしんきん情報システムセンターが行う業界横断演習は、その規模と効果から世界有数といえるでしょう。合わせて優に300組織を超える、この2つの大規模演習を支えるのが弊社のサイバー演習ノウハウと演習プラットフォーム「dan-lo」です。本セッションでは実践的なインシデントレスポンスとサイバーレジリエンスの勘所について、「dan-lo」の紹介を交えて解説します。

ニュートン・コンサルティング株式会社
執行役員 兼 プリンシパルコンサルタント
内海 良
氏
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16:40 - 16:55
S-9
「AIで“見える化”する内部不正と複雑化する外部脅威への備え」
〜Exabeam NovaとUEBAで実現する、金融業界のセキュリティログ統合・自動化・可視化〜
AIと機械学習を活用し、内部不正の兆候や複雑化する脅威を可視化・分析・自動対応する新しいセキュリティ運用をご紹介します。Exabeam Novaと行動分析技術により、金融業界における情報漏洩リスクへの迅速かつ的確な対策を支援します。本セッションでは以下のポイントを中心に解説します。
- AIで見抜く“異常行動”とは?
- Exabeam Novaが実現する自動化と可視化
- 金融業界での導入事例
- 退職者・特権ユーザーのリスクをどう管理するか?
- セキュリティログを“つなげて見せる”新しいアプローチ

Exabeam Japan 株式会社
シニアセールスエンジニア
梅原 鉄己
氏
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17:00 - 17:15
S-10
Thalesが支える金融機関のための最新認証サービス紹介
本セッションでは、金融機関の皆様に向けてThalesが提供する最新の認証関連製品・サービスをご紹介します。多要素認証、シングルサインオン、アクセス管理など幅広いソリューションを通じて、セキュリティ強化と利便性向上を両立し、安全で信頼性の高い認証基盤構築を支援する内容をご案内します。

タレスDISジャパン株式会社
アイデンティティアクセスマネージメント事業部 担当部長
芳賀 悟
氏
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17:20 - 18:00
基調講演 3
「自分事」としてのリスク管理:金融機関経営者に求められる感度
近年サイバー攻撃及び金融犯罪の高度化が進むとともに、金融機関をめぐる不祥事や金融庁等による行政処分が増加している。その背景に共通するのは金融機関を取り巻く環境変化、それに伴うリスク管理の失敗、ガバナンスの機能不全、根底にある企業文化の問題である。「金融庁のため」でなく「自社の企業価値向上」のため、「他人事」ではなく「自分事」としてのリスク管理のあり方について議論する。

一橋大学大学院
経営管理研究科 客員教授
(元金融庁総合政策局長)
佐々木 清隆 氏
1983年東京大学法学部卒、大蔵省(現財務省)入省。金融庁証券取引等監視委員会事務局長、公認会計士・監査審査会事務局長、総括審議官を経て2019年7月に総合政策局長を最後に金融庁を退官するまでの間、20年以上にわたり金融行政に従事。特に、銀行検査監督、証券市場監視、監査法人検査、コーポレートガバナンス等専門的な経験を積む。
18:00 - 19:00
ネットワーキング
カクテル
※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。
開催概要
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参加対象者
金融機関の経営層及び情報システム、情報セキュリティ、リスク管理、監査・法務、 経営企画、業務、研究技術開発、サステナビリティ部門の方々など
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参加料
【来場参加】
〈金融機関(運用会社、年金基金、総合商社含む)〉: 無料
※注)満席の場合は視聴参加のみになります。
〈金融機関以外〉20,000円(お一人様/税別)
2名以上でのお申し込みの場合 18,000円(お一人様/税別)
★カクテル会場内、抽選で10名様に「JTB旅行券(10,000円分)」 進呈
★別室での登壇者との名刺交換、懇親会
* ランチビュッフェ、カクテルパーティー有り
* リモートワーク可能なお部屋有り
【視聴参加】
〈金融機関(運用会社、年金基金、総合商社含む)〉: 無料
〈金融機関以外〉: 5,000円(お一人様/税別)
2名以上でのお申し込みの場合 4,500円(お一人様/税別)
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参加定員
会場へのご来場:150名
ライブ配信:200名
※申し込み多数の場合は抽選とさせて頂きます。
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参加形式
【来場参加】
当日会場(丸ビルホール&コンファレンススクエア7F)にお越しください。【オンライン視聴参加】
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会期前に視聴用IDをご案内いたします。視聴方法はご案内メールをご確認ください。
※視聴環境の共有はできません。視聴いただくには事前登録が必要です。
お申し込み後の詳しいご参加方法につきましては、下記の主催事務局よりご案内いたします。
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主催
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協力
株式会社ビジネス・フォーラム事務局