サービス業・小売業の成長戦略
~人手不足・市場縮小する業界の
難題を乗り越える戦略と組織能力~
開催概要
開催日時
- 東京2020年 1月28日(火)13:00~17:55(受付 12:30~)
開催趣旨
新規事業が模倣されるスピードが早くなり、業界内の競争が激しくなるばかりです。また、業界の垣根を超えた新規参入も増え、業界構造そのものが揺らぐ時代が来ています。
一方で、従来の競争優位を成立させてきた組織能力にも変革の必要性が迫られている。コンビニの24時間営業に代表される人手不足・政府主導の働き方改革・外国人労働者の受け入れ、また、ヒトの代替・補完まで実現しつつあるテクノロジーの発達など、独自性を保つためのケイパビリティをアップデートする必要があります。
こうした時代は、変化の激しい時代ともいえますが、決して予測できなかった変化が起きているわけではありません。競争に勝ち残るために経営者に求められることは、自らのビジョンを描き、それを実現できる戦略と組織を構築することでしょう。
今回のセミナーでは、「業界の難題を乗り越える」というテーマのもと、「戦略論」の分野では、「ストーリーとしての競争戦略」の著者である一橋大学楠木教授をお招きし、競争を勝ち抜くために必要な戦略や経営者の視点について講演頂きます。また、「組織論」の分野では近年注目される幸福学を研究されてる慶應義塾大学前野教授にご講演頂きます。加えて、サービス業界でユニークなポジションを築いている企業様にご登壇頂き、競争優位性を構築した戦略や組織作りについて様々な側面からお話を伺います。
概要
参加対象者 |
経営者、役員、経営企画、営業統括、営業推進、店舗統括、人事部門、教育研修の責任者の方々など |
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参加料 |
無料 ※申込み多数の場合は抽選とさせていただきます。 |
参加定員 |
400名(事前登録制) |
主催 |
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協力 |
株式会社ビジネス・フォーラム事務局 |
会場
東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター内2F
※東京メトロ半蔵門線、都営三田線、都営新宿線「神保町駅」A8・A9出口より徒歩4分
※東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口より徒歩4分
プログラム詳細
13:00~13:20 【主催者挨拶】
13:20~14:10 【基調講演】~ストーリーとしての競争戦略~
戦略ストーリーのクリティカル・コア
「優れた戦略ストーリーには「部分的非合理」が埋め込まれています。
競争戦略をストーリーとして考える視点から、優れた戦略の条件を考察します。

一橋ビジネススクール
国際企業戦略専攻 教授
楠木 建 氏
専攻は競争戦略。企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している。大学院での講義科目はStrategy。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了(1992)。一橋大学商学部専任講師、同大学同学部助教授、同大学イノベーション研究センター助教授、ボッコーニ大学経営大学院(イタリア・ミラノ)客員教授、一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻准教授を経て、2010年から現職。
14:10~14:40 【主催者講演】
サービス業・小売業の次世代マネジメントへのアップデート
~顧客価値・組織能力の拡張とコスト構造最適化を両立させる変革~

ClipLine株式会社
代表取締役社長
高橋 勇人
京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科修了後、アクセンチュア株式会社、株式会社ジェネックスパートナーズにおいてコンサルタントとして多数の多店舗展開企業の経営改革を主導。回転寿司チェーン「あきんどスシロー」を始め、売上数百億〜1千億円規模の企業の業績向上と組織変革を完遂。2013年ClipLine株式会社を創業し、コンサルティングノウハウを活かしてClipLineを開発。AIなど先端技術の応用可能性を検証する一方で、サービス業の価値の源泉である人材の育成こそが真の生産性向上につながるという思想を持つ。
14:40~14:55 休憩
14:55~15:45 【キーセッション】
吉野家の店舗マネジメントインフラの刷新と業界課題に挑む3つの重点施策
- 外食業界が抱える課題 ~原材料費・人件費の上昇による利益率圧迫~
- 吉野家ホールディングスが取り組んだ3つの重点施策 ~「外国人教育」「新商品の展開」「客単価向上」~
- 利益創出のための取り組みとは
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株式会社吉野家ホールディングス
執行役員
グループ財務経理本部 本部長
鵜澤 武雄 氏
1985年株式会社吉野家入社、吉野家で店長を経験後、財務・システム担当部長を歴任する。取締役企画本部長として吉野家の全社戦略の立案と推進を担当。また、テクノロジーに関する研究・活用を積極的に行い、吉野家のデジタル戦略を担う。現在は吉野家ホールディングスの執行役員財務経理本部長として、グループファイナンス・グループのシステム統合、業務プロセス改革PJを担当。グループ店舗数は3,315店(2018年6月現在)、国内外で更なる飛躍を目指す。

モデレーター
ClipLine株式会社
取締役
金海 憲男
日本航空にて整備部門における予算策定/管理業務、エンジニア職等に従事後、ジェネックスパートナーズに参画。様々な業界において、高橋とともにクライアントの内部に入り込むハンズオン型での支援においても業務改革、マーケティング、新商品開発等で多数の財務成果を創出。営業、クライアント支援全般を統括しクライアントニーズをプロダクト開発に活かす。大阪大学基礎工学部卒業、同大学院基礎工学研究科修了。
15:45~15:55 休憩
15:55~16:55 【パネルディスカッション】
『先進企業における組織変革の実践』
~アパレル・多業態ビジネスにおける店舗マネジメント変革と効果~
クラウドOJTサービスClipLineをご導入頂き、組織変革を進める企業様より、導入エピソードを伺います。導入前の背景、期待した効果、導入した結果として起きた組織の変化についてお話しいただきます。

株式会社ジーンズ・カジュアルダン
代表取締役社長
中平 浩司 氏
関西大学工学部卒、1991年グンゼ株式会社入社、アパレル事業(レッグウエア)の生産~販売戦略部門の統括責任者、同時にグンゼソックスインドネシア副社長、兵庫グンゼ株式会社代表取締役を兼務。
2016年4月M&A時に株式会社ジーンズ・カジュアルダン常務取締役、2018年1月 代表取締役就任。
<株式会社ジーンズ・カジュアルダンのご紹介>
メンズインナー領域で国内トップシェアの衣類メーカーであり、同時に多様な事業を展開するグンゼ株式会社の子会社としてアパレル小売事業を牽引する株式会社ジーンズ・カジュアルダン。カジュアル衣類専門店として関西を中心に全国32店舗を運営しています。
アパレル小売業界ではAmazonに代表されるECやD2C業態が増えつつあり、中間マージンや店舗費用を省くことで販売価格を下げることを強みにしています。そのなかで、実店舗を持つ業態は、実店舗ならではの強みを活かし付加価値を生む必要性に迫られています。ジーンズ・カジュアルダンにおいても、販促キャンペーンの徹底やお客様体験を最大化する人材育成を、経営全体として力を注いでいます。同社代表の中平氏に、成熟市場の中で収益性を確保するための同社の戦略と組織について伺います。

株式会社マルハンダイニング
FC珈琲事業部 部長
鈴木 寛 氏
流通経済大学経済学部経営学科卒業。株式会社シダックスコミュニティー勤務ののち、中国、ベトナムと海外に拠点を移し広告代理店、貿易を学び、マニュライフ生命保険株式会社、営業のプロになるべく店舗営業、法人、個人営業、形のない保険販売を経験、株式会社マルハンダイニングに入社、パチンコ事業付帯の飲食事業ごはんどき、ミスタードーナツ、ファミリーマートFC事業を任されたのち、株式会社太平洋クラブへ出向を経て、2016年よりFC珈琲事業部にてバンカレラ268店舗、スクロップコーヒーロースターズ2店舗、卸業兼任。部長に就任現在に至る。
<株式会社マルハンダイニングのご紹介>
パチンコ領域で業界1位の店舗数を誇る総合エンターテインメント企業「株式会社マルハン」の子会社であるマルハンダイニング。パチンコに併設される飲食店やコンビニなど多様な業態を569店舗運営しています。
同社珈琲業態の「バンカレラ」の大きな特徴として、店舗の業務を1名のアルバイトが実運営していることが挙げられます。この組織体制をブラッシュアップすべく、マルハンダイニングが取り組んだことは、スーパーバイザーの削減、スタッフの離職率低減、新人への教育時間短縮といった取り組みです。離れた拠点、かつ1店舗あたり小人数の効率的なオペレーションにもかかわらず、同社の理念への共感や業務品質を落とさず、教育とマネジメントを行き届かせることに成功しています優れたコスト構造を実現した同社の多業態・多店舗マネジメントの要諦を伺います。

モデレーター
ClipLine株式会社
取締役
金海 憲男
16:55~17:05 休憩
17:05~17:55 【特別講演】~ES/幸福学~
従業員満足度から従業員幸福度へ
~幸福学を取り入れた新しいマネジメント論~
- 働く人を幸せにする企業しか生き残れない時代の到来
- 人が最大の経営資源である小売・サービス業こそ求められる「従業員幸福度」
- 「従業員の幸福」を目指す人材マネジメントとは

慶應義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科 教授
前野 隆司 氏
1984年東京工業大学卒業、1986年同大学修士課程修了。キヤノン株式会社、カリフォルニア大学バークレー校訪問研究員、ハーバード大学訪問教授等を経て現在慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長兼務。博士(工学)。著書に、『感動のメカニズム』(2019年)、『幸福学×経営学』(2018年)、『幸せのメカニズム』(2014年)、『脳はなぜ「心」を作ったのか』(筑摩書房,2004年)など多数。日本機械学会賞(論文)(1999年)、日本ロボット学会論文賞(2003年)、日本バーチャルリアリティー学会論文賞(2007年)などを受賞。専門は、システムデザイン・マネジメント学、幸福学、イノベーション教育など。
※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。