Value Chain Finance 2022
製品ライフサイクル損益最大化に向けた
バリューチェーン上の戦略的意思決定
~事業の日々の意思決定を支える「現場で使える」管理会計のあり方とは~
開催概要
開催日時
- Online2022年 3月16日(水)14:00~16:20
開催趣旨
事業環境の変化と不確実性のスピードは日進月歩で加速し、あらゆる企業にとってレジリエントな経営が求められている今。特にものづくり企業においては、製品それ自体での差別化が難しく、激しいコスト競争環境にあるなど、厳しい状況下にあります。このような中、ビジネスを前進させ、収益を最大化していくためには、どのようなマネジメントが求められるのでしょうか。
一方、製品ライフサイクルにおけるバリューチェーン上の一連プロセスの過程でもまた、利益最大化に向けた緻密な戦略と意思決定が必要となっています。しかし、それらの意思決定に必要な情報が部門間やライフサイクルの各プロセスで分断・分散されており、事業や製品ライフサイクルの利益最大化に向けた最適な意思決定には課題があるのが実状です。現場における日々の意思決定の質を高め、事業競争力につなげるためにも、事業のバリューチェーンの各プロセスにおける適切な戦略策定と全体最適の視点でのマネジメントの見直しが必要となっています。では、これを実現するためには、どのような考え方のもと、どういった具体策が求められるのでしょうか。
本セミナーでは、ものづくり企業が事業・製品ライフサイクルの損益最大化を図るための「バリューチェーン・ファイナンス」の考え方と必要なマネジメントの視点、そして具体的なアプローチや下支えするテクノロジーなどについて、実際の事例を紐解きながら、考察してまいります。
「バリューチェーン・ファイナンス」とは:
旧来の管理会計においては、ビジネスパフォーマンスの実績を如何に正確に測定・分解・評価するか、或いは計画・予算と実績の対比を通じて、業績評価や意思決定に活用することに主眼が置かれているように思われがちです。しかし、不確実な事業環境下にあり、製品がコモディティ化する中での厳しいコスト競争環境下に置かれている中では、事業活動の「結果」を評価し、次の「計画」に活かすという、いわゆるPDCAサイクルでは事業環境のスピードに追随できず、効率的な利益の確保が困難になっています。そこで、レジリエントな経営が求められる昨今の環境下に必要な考え方として提唱したものが、事業バリューチェーンの各プロセスにおいて、日々の事業活動の実行過程で損益最大化を図るための管理会計、いわば「バリューチェーン・ファイナンス」です。
概要
参加対象者 |
経営者・役員、及び、経営企画、事業企画、原価企画、事業管理、ほか各事業部門、経理財務部門等の管理職の方々 |
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参加料 |
無料 |
参加定員 |
100名(事前登録制) ※申し込み多数の場合は抽選とさせて頂きます。何卒ご了承くださいませ。 |
参加形式 |
オンライン配信 ※本セミナーはオンラインでの配信となります。視聴方法はお申込み後にご案内いたします。 ※お申込者でない方への視聴用URL共有はご遠慮ください。同じ会社内で複数名でのご参加を予定されている場合にも、お手数ですがお一人ずつお申し込み下さい。 ※登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。 |
主催 |
株式会社ビジネス・フォーラム事務局 |
協賛 |
プログラム詳細
14:00~14:30 基調講演
イノベーションへのガイド役としてのビジネスファイナンス
- 今求められるビジネスファイナンス、FP&Aとその背景
- 事業管理における日本企業の課題、グローバルとの比較
- 「説明責任」「柔軟な戦略ストーリー構築」「リスク耐性」を支えるビジネスファイナンス

株式会社FP&A研究所 代表取締役
グロービス経営大学院 准教授
鷲巣 大輔 氏
一橋大学商学部卒業後、一貫してFP&A (Financial Planning & Analysis) をベースとした経営戦略策定、事業部コントロールに従事。米系消費財メーカーのコーポレートファイナンスからスタートし、プライベートエクイティ業務、国立大学のCOEプロジェクトへの参画、スタートアップ企業のCFO、米系消費財企業のアジア・パシフィック地区のCFOを務めた後、PEファンド投資先企業のFP&A・経営企画を担当。FP&Aの力で組織を強くすることをミッションに活動をしている。2007年よりグロービス経営大学院准教授としてファイナンスクラスを担当する。
14:30~15:00 講演Ⅰ
製品ライフサイクル損益の最大化を実現するValue Chain Financeとは?
- VUCAの時代において、日々の事業活動の過程で損益コントロールを行っていく必要性
- 製品ライフサイクルの各過程における意思決定のあり方とそれを実現するValue-Chain-Financeとは
- Value-Chain-Financeを実現する上での要点と課題

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
ビジネスコンサルティング ファイナンスリーダー
パートナー
田中 雅史 氏
外資系企業、監査法人系コンサルティング会社における20年以上の経営コンサルティング経験を経てEYに参画。経理財務コンサルティング、自動車業界コンサルティングの経験をそれぞれ10年以上有し、ビジネスと会計の両面からクライアントの経営課題解決に取り組む。専門領域は経営管理(業績管理、管理会計)で、大手自動車OEM/大手自動車サプライヤー/大手ハイテクメーカーなどに対して、組織再編/業績評価制度設計/グローバル原価管理制度構築/製品別損益管理制度・システム設計などの管理会計諸制度導入に加えて、事業構造改革・バリューチェーン改革などの大規模トランスフォーメーションの豊富な実績を有する。日本管理会計学会 正会員。
講演のポイント
旧来の管理会計は、ビジネスパフォーマンスの実績を如何に正確に測定・分解・評価するか、或いは計画・予算と実績の対比を通じて、業績評価や意思決定に活用することに主眼が置かれていることが多いのではないでしょうか。
しかし、VUCAの時代と呼ばれる不確実な事業環境、製品がコモディティ化する中での厳しいコスト競争環境下においては、事業活動の「結果」を評価し、次の「計画」に活かすという、いわゆるPDCAサイクルでは事業環境のスピードに追随できず、効率的な利益の確保が困難になっている現状があります。
レジリエントな経営が求められる昨今の経営環境下で、今ここに提唱したいのは、事業バリューチェーンの各プロセスにおいて、日々の事業活動の実行過程で損益最大化を図るための管理会計、いわば「Value-Chain-Finance」と呼べる考え方です。本セッションでは、製品ライフサイクルの各過程において、損益最大化に向けた意思決定を計数に基づいて動的に行うことで、損益を意図的に造りこんでいくためのアプローチを考察していきます。
15:00~15:05 休憩
15:05~15:35 講演Ⅱ
~Value-Chain-Financeを実現する経営管理プラットフォーム~ CCH Tagetikのご紹介
- イタリア生まれのEPM、CCH Tagetikのご紹介
- Value-Chain-Finance実現のためのシステム要件
- 経営革新のためにTagetikが選ばれる理由を事例と共にご紹介

Tagetik Japan株式会社
シニアコンサルティングマネージャー
富岡 義敬 氏
コンサルティング業界、外資系企業において、グローバル企業への基幹システム、管理会計システム導入に従事。大手自動車メーカー等の製造業を中心に業績評価、原価管理といったテーマでの業務・システム改革プロジェクトを15年以上経験。その経験を活かし、Tagetik Japanではプリセールス、コンサルタントとして製品のご提案や導入支援を担当。
講演のポイント
投資が企業価値創造に結び付いているか、自社のどの事業・プロセスが企業価値を生み出しているのかを分析するには、一元管理されたデータによる意思決定の仕組みの構築が最優先事項です。
Value-Chain-Financeを実現するための情報基盤としてTagetikが最適な理由について、「データ・アプリケーション統合基盤」「柔軟なアーキテクチャー」「組織/プロセス間コラボレーション」といった特徴を交えて解説します。
15:35~16:05 講演Ⅲ
バリューチェーン・ファイナンスを下支えする情報基盤の要諦と事例紹介
- Value-Chain-Financeを実現するためのデータ・情報の課題
- 統合的にデータ・情報を蓄積・可視化していくための情報基盤に
求められる要諦 - 事例に学ぶValue-Chain-Finance(大手グローバル製造業の事例)
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
近日公開予定
コンサルティング業界において長年の経験を有し、国内大手製造業を中心に、ビジネス・IT戦略、プロジェクトマネジメント、大規模システム導入等幅広いサービスを提供しているパートナーが登壇予定。
講演のポイント
原価企画、製品別スルー損益管理、S&OP(Sales and Operations Planning)といったValue-Chain-Financeを構成する各要素は従来から取り組まれているが、部門内の部分最適で終わってしまい、バリューチェーン横断で製品のライフサイクル損益を最大化出来ているケースはまだ少ないのが現状です。しかしValue-Chain-Financeの実現には、製品ライフサイクル損益を統一プラットフォーム上に可視化し、部門間やマネジメント間で共有することが不可欠です。
例えば、原価低減活動等コスト削減に強みを持っていた国内メーカーでは、グローバルシェア獲得や更なる投資効率化を目的に、ライフサイクルコストマネジメントの強化を図っています。この強化に向けて、情報基盤にデータを集約し、共通データを使用することで、情報に対する各部門、マネジメントの認識統一を実現しました。
本セッションでは、Value-Chain-Financeを実現するための情報管理の要諦と、最新のテクノロジーを活用した製品ライフサイクル損益管理のあり方を、実例をもとに解説します。
16:05~16:20 Q&Aセッション ※ライブ配信
※ライブにて、視聴者から講演者へのご質問を受け付ける予定です。ご質問がある方は、ぜひお申込時または当日ご質問ください。
※ プログラム内容・講演者・時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。