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シリーズ マネジメントの未来@Business Forum
Business Portfolio Management 2022
資本コスト経営の実践と事業ポートフォリオ改革
~企業価値向上を牽引するコーポレート部門の役割と責務~

開催概要

開催日時

  • Online2022年12月8日(木)10:30~16:30

開催趣旨

資本コストを踏まえた事業ポートフォリオマネジメントの更なる充実が再改訂版コーポレートガバナンス・コードで言及され、またCOVID-19パンデミックによる市場環境の劇的な変化やサステナビリティへの取り組みも含め、現代の企業経営には日々難しい舵取りが迫られています。「規模(売上や利益などの絶対額)」から「率(資本収益性や成長性)」へと転換し、不確実な環境変化に対応し、全社戦略としてグループの中長期的な企業価値向上をどのように実現していくのか、資本コスト経営を実践し、改革を実行していく果敢な事業ポートフォリオマネジメントが今求められています。

しかしながら、多くの “人” が従事する事業の改革は、どんなに優れた戦略でもシナリオ通りには行かず、数式を解くように一朝一夕に答えを導くのは不可能でしょう。「既存事業の権限が強く、本社主導で改革をリードできない」「意思決定者が事業部門の利益代表となり、全社的なマネジメント視点が持てない」「基準が不明確なため、撤退・売却の判断がしにくい」「経営企画やファイナンス部門の機能発揮が不十分」「事業セグメント毎のBSが未整備で資本収益性などの定量的な事業評価が困難」などなど、言うは易く行うは難しで、その改革には様々な課題が立ちはだかります。特に日本企業においては、縦のラインと言われる各事業部門の権限・影響力が強く、その判断は「部分最適」に留まりがちでしょう。中長期的な企業価値向上を実現する事業ポートフォリオ改革には、今こそ、「全体最適」を牽引するコーポレート部門の役割が求められており、グループ全体の司令塔として各事業部門への『横串』を通して、経営資源の最適配分、事業評価や実効的な経営管理の構築が必要なのではないでしょうか。

未曽有の混乱を最大のチャンスに変えていくべくスタートした、シリーズ「マネジメントの未来」。今回のフォーラムでは、「資本コスト経営の実践と事業ポートフォリオ改革」メインテーマに、特にその取組みを担うであろうコーポレート部門の役割と責務にフォーカスを当て、全社戦略としての企業価値向上を牽引する施策などについて、様々な視点から議論を進めていきます。攻めのガバナンスにチャレンジする先進企業のリーダーをお迎えし、その改革の歩みを通じて、“行うは難し”をどう乗り越えてきたのか、また乗り越えようとしているのか、そのキーファクターについて検証していきます。

概要

参加対象者

経営者、役員、CFO、経営企画、ファイナンス/経理財務部門、R&D、企画系他、各事業部門の管理職の方々

参加料

¥25,000(お一人様/税込)

参加定員

200名(事前登録制)

参加形式

オンラインLive配信

*開催後1ヶ月間のオンデマンド視聴あり

本セミナーは オンライン配信となります。視聴方法はお申し込み後にご案内いたします。

お申込者でない方への視聴用URL共有はご遠慮ください。同じ会社内で複数名でのご参加を予定されている場合にも、お手数ですがお一人ずつお申し込み下さい。

登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。

主催

株式会社ビジネス・フォーラム事務局

協賛

KPMGコンサルティング株式会社

株式会社アバント

区切り線

プログラム詳細

10:30~11:30 特別講演 【経営改革と企業価値向上】

昭和電工の経営改革にみる未来創り
~事業ポートフォリオマネジメントと戦略部門の役割~

  • 「世界で戦える会社」への事業ポートフォリオマネジメント
    ~改革の道のり、戦略企画部の役割
  • 成長に向けた継続的事業ポートフォリオの見直しと意思決定のプロセス
  • グループ全体の司令塔として~コーポレート部門に期待する役割と責務

昭和電工株式会社

代表取締役 社長

髙橋 秀仁

1986年三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。日本ゼネラルエレクトリックなどの欧米系メーカーでの経営を経験した後、2015年に昭和電工に入社。 16年1月執行役員戦略企画部長、17年1月常務執行役員、同年3月取締役常務執行役員。戦略企画部長、最高戦略責任者(CSO)などとして、旧SGLの黒鉛電極事業や旧日立化成を買収した。さらに複数の既存事業を売却するなど、事業ポートフォリオ改革を実行している。

 講演内容のポイント 

「世界で戦える会社」へと変革を遂げるため、大胆な事業ポートフォリオ改革を進める化学メーカーの昭和電工。2020年に「小が大を飲む」形となった約9600億円での旧日立化成(現・昭和電工マテリアルズ)の巨額買収、21年からはアルミ缶など複数の事業や上場子会社の化学品商社、昭光通商を次々と売却。23年には、持株会社化による統合で企業価値の更なる向上を目指している。大型買収と多数の事業売却で会社を一変させているそのマネジメントは、歴史ある日本企業としては稀有なケースであろう。メガバンクや外資系企業を経て2015年に昭和電工へ移籍し、執行役員戦略企画部長として事業ポートフォリオの見直しをドラスティックに進め、今まさに経営トップとして「世界で戦える会社」への舵を取る代表取締役社長の髙橋氏を迎え、これまでの改革の道のり、そして「言うは易く行うは難し」の事業ポートフォリオ改革、企業の未来創りをどのように実行・推進してきたのか、そして改革を継続していくのか、そのヒントやキーファクターについてお話いただきます。

11:30~12:10 講演  【事業ポートフォリオとROIC経営の勘所】

ROICを経営管理PDCAサイクルに浸透させるための要諦

  • 事業ポートフォリオマネジメントを支えるROIC経営の導入・定着化に向けた要点を解説

KPMGコンサルティング株式会社

アソシエイトパートナー

衣笠 修一

事業会社、外資系総合コンサルティングファームを経て、2014年にKPMGコンサルティングに参画。これまで財務・経営管理領域のコンサルティングに18年以上従事。KPMGコンサルティングに参画後は、製造業を中心とした財務経理機能高度化のアドバイザーとして、事業計画策定、グループ経営管理体系整理と事業部を巻き込んだ運用定着化、予算制度改革、デジタル技術を活用した経理財務業務BPRなど多数のプロジェクトをリード。近年は、主にROIC経営とESG経営の両輪で企業価値向上を支えるCFOのパートナーとしてのコンサルティングを推進。

 講演内容のポイント 

近年、いわゆる伊藤レポートやコーポレートガバナンス・コードなどを受けてROICをはじめとした資本効率経営に取り組む企業が増えてきています。一方で、単に連結グループとしてのROIC数値を算出し目標値を開示しているだけで、ROICを基軸とした経営管理PDCAサイクルを効果的に実施できている企業はまだ多くはないと実感しています。ROICを経営管理の仕組みとして導入するためには、ROICを基軸とした事業ポートフォリオマネジメントの方針を受けて、メリハリある経営資源配分と個別案件の投資意思決定、業績評価・撤退判断までを一貫した評価軸で実施していく必要があります。

本講演では、ROICを基軸とした経営管理PDCAサイクルの要諦について多くの企業に対して経営管理プロジェクトをご支援した経験からお話しいたします。

12:10~13:00 休憩

13:00~13:50 事例講演 【グローバル企業の事業ポートフォリオマネジメント】

デュポンの経営 事業ポートフォリオ改革

  • デュポンの事業ポートフォリオ戦略
  • グローバルマネジメントの仕組み
  • コーポレート部門からの企業価値最大化に向けて~課題と展望

デュポン ジャパン株式会社

代表取締役社長

大羽 隆元

1990年 横浜国立大学大学院 物質工学科修了。デュポン ジャパン リミテッド(現デュポン株式会社)入社、電子材料事業部 技術担当。2015年1月 同社 執行役員 電子・情報事業部門⾧ 電子材料事業部 アドバンスマテリアルビジネス グローバル責任者。2016年1月 三井・デュポンポリケミカル株式会社へ出向、2017年 三井・デュポンポリケミカル株式会社、代表取締役副社⾧。2018年1月 デュポン株式会社へ帰任 執行役員、パッケージング&スペシャルティプラスティック事業部 アジア太平洋地域担当 マーケティングディレクター。2020年3月 東レ・デュポン株式会社へ出向、代表取締役副社⾧兼カプトン事業部門⾧。同年10月 デュポン株式会社 代表取締役社⾧就任。2022年8月 デュポン・東レ・スペシャルティ・マテリアル株式会社代表取締役社⾧就任(兼務)。

 講演内容のポイント 

創業220年を超えるグローバルカンパニー、デュポン。創立以来守り続ける、デュポンの企業理念とも呼べる「コア・バリュー」を軸に、事業としては時代の変化とともに、M&Aを始め大胆な選択と集中を続け、今も進化し続けている。近年では、DuPontとDow Chemical統合からDuPont、Dow、Corteva3社への分離独立は大きな変革であろう。グループ全体としての最適な資源配分を図るため、ポートフォリオをダイナミックにマネージし、ビジネスはそれぞれの事業部が主体的に推進しながら、コーポレートの横串を通しグループ価値の最大化を目指す。デュポンにおけるグローバル・マネジメントの仕組みやポートフォリオマネジメントとはどのようなものか。事業部やコーポレート、また日本の合弁企業も含めデュポンで多くの部門を経験し、2020年より日本法人の代表取締役社長に就任された大羽氏を迎え、変化し続ける企業の中でご自身の様々な経験からの知見も含め、事業ポートフォリオとグローバルマネジメントの肝をご紹介いただきます。

13:50~14:20 講演 【経営管理と事業ポートフォリオマネジメント】

事業ポートフォリオ管理による最適な経営資源配分の実効性を高めるために

  • 最適な経営資源配分に向けた意思決定の障害
  • 企業価値を生むメカニズムを可視化するバリューツリー設計
  • 経営データの生産性と行動変容を実現する可視化仮説

株式会社アバント

コーポレートストラテジーコンサルティング部

事業部長

進藤 浩史

外資系コンサルティング会社にて、経営戦略立案(事業ポートフォリオ整理、戦略方針策定等)、事業戦略の監査、中計策定、ガバナンスプロセスの設計・運用、新規事業立ち上げ、企業買収戦略、企業買収デューデリジェンス等のプロジェクトを経験。在籍中、経済同友会に出向(2013年~2014年)し、当時の日本代表と共に、医療介護分野の政策構築と内閣官房・厚生労働省への政策提言を実施。その後、三菱航空機株式会社にて、国内初の民間航空機事業の立ち上げに従事。CS本部の事業開発室長として、アフターマーケット分野の戦略立案、組織再構築(組織再設計、採用・退出等)、新規事業開発、顧客共同開発、サプライヤ/パートナー管理等の責任者の役割を果たす。

 講演内容のポイント 

ROIC×売上成長を軸とした事業ポートフォリオ管理のコンセプトは浸透してきました。一方で、枠組みに沿った可視化に基づいて、大胆な経営資源配分の変更をすぐさま実現することは容易ではないと考える企業が多数存在するのが実態です。その背景には様々な要因がありますが、経営視点と事業視点の両視点を踏まえた事業機会/経営資源の投入先の可視化によって、課題を解消できるケースが多くあると考えています。本講演では、具体的な事例を踏まえ、事業ポートフォリオ管理の実効性を高める次のアプローチをご説明いたします。

「1. 経営データの分析」

「2. 有効性が見込まれるデータの拡張」

「3. 事業ポートフォリオ管理と経営管理の接続によるPDCA」

14:20~15:10 事例講演 【コーポレート部門とポートフォリオマネジメント】

リクルートにみるコーポレート部門からの企業価値向上
~経営・事業戦略を支えるFP&Aと事業ポートフォリオマネジメント~

  • マネジメントコントロールシステムの変遷と事業統括室(経営企画)の役割
  • 事業ポートフォリオマネジメントとFP&A機能の仕組み、成長モデル
  • VUCAの時代はPDCA<OODA~企画部門、管理会計からの企業価値最大化に向けて

株式会社リクルート

事業統括室 室長

三木 久生

1989年(株)リクルートに新卒で入社、中途採用情報誌の計数管理を担当後、全社レベルの事業管理を担当。経理・財務の勤務経験はなく、一貫してFP&A(Financial Planning & Analysis)として、経営計画の策定および目標達成に向けた業績管理PDCAサイクルの基盤構築・運用実践に携わる。また、事業と全社スタッフのパイプ役として、構造改革・内部統制体制構築・上場準備・グループ再編等、様々なプロジェクトに関わる。

 講演内容のポイント 

求人広告、人材紹介、人材派遣、販売促進、ITソリューションなど様々なサービスを手掛けるリクルートグループ。2018年にグループ組織再編を行い、3つの戦略ビジネスユニットを新たに構成、21年4月1日には、その事業統括会社の一つである株式会社リクルートと事業会社7社が統合し新生株式会社リクルートがスタートした。国内外に多くの事業を持つリクルートグループのポートフォリオマネジメントとは?そして短期的な業績目標の達成とともに中長期的な成長につながる投資判断を行うべく、全社の意思決定の質を高めるような経営管理体制とはどのようなものか。同社の変遷とともに、30年以上にわたりFP&Aである「統括」という名の職種に携わり、本社スタッフとして事業ポートフォリオ改革や様々な全社プロジェクトに参画されてきた事業統括室長の三木氏を迎え、「全体最適」を牽引するその役割や意思決定プロセス、そしてグループ全体のパイプ役として、どのように企業の未来創りを実行・推進しているのか、コーポレート部門からの企業価値向上のヒントやキーファクターについてお話いただきます。

15:20~16:30  LIVE パネルディスカッション 【企業価値向上を牽引するコーポレート部門の役割と責務】

不確実性の時代における企業価値向上の舵取りと未来創り
~コーポレート部門が果たすべき役割と責務~

  • ポートフォリオ経営の実践と課題~各社の取組み
  • 課題から見えるコーポレート部門の役割、実行に繋がる仕組み、組織の在り方 等
  • 更なる企業価値向上に向けて~施策と展望

パネリスト

日本電気株式会社

執行役員 グローバルBU CFO

兼 サービスプロバイダSL事業部門長

兼 ワイヤレスSL事業部門長

青山 朝子

NECのサービスプロバイダソリューション事業部門長・ワイヤレスソリューション事業部門長として2つのグローバル事業を統括するとともに、グローバルビジネスユニットのCFOとして、グローバル部門と海外子会社のファイナンス組織を統括している。NECに入社する前は、日本のコカ・コーラビジネスにて、ボトラーの再編をリードした。2004年に日本コカ・コーラに入社。2011年に東京コカ・コーラボトリング(現 コカ・コーラ ボトラーズジャパン)の取締役兼CFOとしてファイナンス全般を統括し、日本のコカ・コーラビジネスにおいて初の女性取締役として活躍。監査法人トーマツにおいてキャリアをスタートした後、アメリカの経営大学院でMBAを取得し、メリルリンチ日本証券投資銀行部門にてM&Aアドバイザリー業務に従事した。太陽ホールディングス株式会社社外取締役。企業会計審議会臨時委員。

パネリスト

株式会社リコー

経営企画部 部長

上杉 恵一郎

2000年3月 大阪大学大学院 基礎工学研究科修了。同年4月 株式会社リコー 入社。以後、電子デバイス事業部(設計)、経営企画部(事業開発)を経て2011年よりRicoh Americas Corporationへ赴任し、アメリカ現地法人の事業戦略立案やPMI、企業再生などを実施。2019年に帰国、2020年 経営企画本部 経営企画センター 経営戦略部 部長などを経て、22年4月 経営企画部 部長、現在に至る。

パネリスト

株式会社日立製作所

理事

戦略企画本部

経営企画室 室長

小豆島 秀典

1992年3月 京都大学工学部卒業。同年4月 株式会社日立製作所入社。2013年10月 情報・通信システム社 金融システム事業部 金融システム第二本部 第三部長、17年4月 金融ビジネスユニット 金融第二システム事業部 金融システム第四本部長、19年4月 金融ビジネスユニット 金融第二システム事業部長、21年4月 理事 金融ビジネスユニット COOに就任。22年4月 理事 戦略企画本部 経営企画室 室長、現在に至る。2000年1月 マサチューセッツ工科大学(Advanced Study Program)。

モデレーター

株式会社日本総合研究所

リサーチ・コンサルティング部門

理事

山田 英司

早稲田大学法学部卒業。上場建設企業において、現業部門を経験後、関係会社へ出向し経営企画・管理責任者として経営再建に関わる。帰任後は本社管理部門において連結経営管理・決算、グループ中期計画の策定を担当。2001年より現職にて、グループ経営、インフラ産業に関するコンサルティングに従事。住宅設備メーカー社外取締役(2018~現任)、早稲田大学理工学術院非常勤講師(2012~現任)。EUビジネススクール(DBA)、英国国立ウェールズ大学経営大学院(MBA)修了。

16:30 終了

※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。

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