サステナビリティ・マネジメント・フォーラム2023
“稼ぐ力“と”企業が持つ資産”強化への相乗的な推進
~ 真のサステナビリティ経営を実現する、長期視点での価値創造のあり方
開催概要
開催日時
- Online 2023年7月13日(木)10:00~16:50
※開催日翌日から2週間のオンデマンド配信あり
開催挨拶
「SDGs(持続可能な開発目標)」が2015年の国連サミットにて全会一致で採択され、「ESG(環境・社会・ガバナンス)」「サステナビリティ(持続可能性)」といったワードも日常化し、連日のようにテレビや新聞・雑誌で取り上げられ、昨今では、「ESG」や「SDGs」の重要性についてコメントする著名人・タレントも珍しくなくなってきました。同時に、多くの企業・経営者も、株主・ステークホルダーを意識した企業価値の向上・事業の持続性を第一の目標に掲げ、ESGへの配慮は当然のことながら、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルへの対応など、積極的に国内外に発信しています。
しかしながら多くのケースで、「○○年までに×××を目指します」「IR・ESGデータ開示」といったメディアを意識した自社のアピールの域に留まっているのではないでしょうか。企業が先の見えない不確実な時代を勝ち抜いていくには、社会と企業のサステナビリティの「同期化」に向けた「サステナビリティ経営」についての真の意味を理解し、利益を追求することはもちろん、株主やステークホルダーに対し、「持続的に価値を向上する企業であるために、どのようにリソースを配分し経営を行っていくべきか」明確なメッセージを発信していくことが重要です。その上で、常に市場から求められ、社会から信頼を得る企業となるために、時には大胆な変革を伴いながら、事業の効率化・人や知財といった無形資産への投資に代表される非財務価値の向上や積極的発信を行うことも必要となります。
今回の「サステナビリティ・マネジメント・フォーラム2023」では、真の「サステナビリティ経営」の実現に向けて、基調講演では、21世紀の企業に求められる情報開示のあり方についてご説明いただきます。事例講演では、非財務情報の積極発信、パーパスの社内浸透、人的資本への投資についての各企業の事例についてお話しいただきます。協賛講演では、サステナビリティ経営を実践する上で、実務担当者が押さえておきたい情報開示のポイント、積極的な間接業務DXの推進、課題解決のためのデジタル技術活用について、ご紹介いただきます。パネルディスカッションでは、サステナビリティ・トランスフォーメーションをテーマに議論をいただきます。
概要
参加対象 |
企業の経営者、役員、経営企画・経営戦略・経理・財務・人事・総務・コーポレート部門など、 |
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参加料 |
25,000円(お一人様/税込み) |
参加定員 |
100~150名(事前登録制) |
参加形式 |
オンライン配信(配信環境:Vimeo) ※本セミナーはオンラインでの配信となります。視聴方法はお申し込み後にご案内いたします。 ※お申込者でない方への視聴用URL共有はご遠慮ください。同じ会社内で複数名でのご参加を予定されている場合にも、お手数ですがお一人ずつお申し込み下さい。 ※登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。 ※オンデマンド配信は7月14日(金)~7月28日(金)までを予定しております。オンデマンド配信の視聴URLは別途メールにてご案内いたします。 |
主催 |
株式会社ビジネス・フォーラム事務局 |
協賛 |
プログラム詳細
10:00~10:55 基調講演 〈企業が目指すべき方向性と情報開示〉
21世紀の企業に求められる「サステナブル経営」と情報開示
- 世界の関心の変化~成長から持続可能性へ
- 21世紀の資本主義が目指すべき方向性~多様な価値への貢献
- サステナブル経営における非財務情報の重要性~統合報告の意義と役割とは
中央大学 戦略経営研究科(ビジネススクール)
特任教授
宮永 雅好 氏
1981年早稲田大学法学部卒。日本債券信用銀行を経て、シュローダー投信投資顧問取締役運用部長、プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパン CIO 等を歴任。株式会社ファルコン・コンサルティングCEO(現在は取締役)、株式会社凜研究所取締役(現任)、株式会社ユニバーサルエンターテインメント社外取締役(現任)、東京理科大学大学院経営学研究科教授(2017/4~2023/3)、中央大学ビジネススクール特任教授(2023/4より)。専門:財務会計、企業価値評価、コーポレートファイナンス、 証券投資理論、M&A、コーポレートガバナンス、企業情報開示、等。
講演のポイント
21世紀に入り、世界の関心は、成長から持続可能性へと変化しています。今、なぜSDGsや脱炭素目標が重要視され、企業と投資家にとってサステナビリティやESGが大きなテーマとなっているのか、歴史的な観点から振り返り、21世紀の資本主義が目指すべき方向性を確認することが必要です。また企業の経営をどのように導いていくべきか、それはガバナンスの問題でもあり、最も重視すべきは、透明性のある情報開示といえます。そうした中で、21世紀の企業情報開示は財務中心の情報から非財務情報へと移行しています。そこで、今後の非財務情報の開示のあり方とその重要ツールとして期待されている統合報告(Integrated Report)の意義と役割について解説します。
10:55~11:20 協賛講演1 〈実務担当者が押さえておくべきポイント〉
実務担当者が押さえておきたいサステナビリティ情報開示のポイント
- 企業のサステナビリティの取組み、および情報開示に対する要求の高まり
- 開示に関するグローバル基準、ESG評価機関の開示要求事項に通底する要素とテーマ
- サステナビリティ経営の実態を表す、本質的なサステナビリティ関連の情報開示について
株式会社イースクエア
代表取締役CEO
及川 謙 氏
1979年より国内生命保険会社にて海外投資、商品開発、マーケティング、損害保険子会社の立ち上げに関する業務に従事。2005年2月にイースクエアに入社後、カーボンオフセット事業、中小企業の途上国進出支援事業、ESG取組み・開示支援の立ち上げを行い、現在は、ESG取組み・開示支援事業の責任者として、多岐の業種にわたる大手企業に対するコンサルティングを行う。2013年10月代表取締役CEOに就任。
講演のポイント
今年度から「サステナビリティに関する考え方および取組み」が有価証券報告書の記載事項となるなど、企業のサステナビリティの取組みおよび情報開示に対する要求が高まっています。サステナビリティ関連情報開示に関するグローバル基準、あるいは、ESG評価機関の開示要求事項に通底する要素、テーマを整理した上で、企業のサステナビリティ経営の実態を表す本質的なサステナビリティ関連の情報開示について解説します。
11:20~12:00 事例講演1 〈財務・非財務情報の積極的発信〉
YKK精神「善の巡環」を根幹とした経営・事業活動ならびにサステナビリティへの取組み
~統合報告書「This is YKK 2022」をはじめとした積極的情報開示
- YKK精神~「善の巡環」他人の利益を図らずして自らの繁栄はない
- YKKサステナビリティビジョン2050 「気候」「資源」「水」「化学物質」「人権」テーマの進捗と、グローバルなアパレル業界動向
- 非上場会社だからこそオープンな情報開示を、の姿勢
YKK株式会社
執行役員 サステナビリティ推進室長
吉岡 麻子 氏
1997年、入社。その後、香港、USA(NY)、中国(広州・上海)へ赴任し、ファスニング事業のグローバル&ローカルマーケティングや、ジーンズ分野推進に携わる。16年半の海外生活を経て、日本に帰国し、2019年4月より現職。
講演のポイント
YKKグループは、「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」という思想に基づくYKK精神「善の巡環」を根幹に、世界72カ国/地域で事業を展開しています。統合報告書「This is YKK 2022」では、YKKの主たる事業であるファスニング事業について、持続的成長に向けた価値創造、中期経営戦略、ならびに「YKKサステナビリティビジョン2050」の目標達成に向けた活動実績を報告しており、多様なステークホルダーに対して、適時・適切な財務・非財務情報の開示を行うとともに、積極的な相互コミュニケーションを重視しています。講演では、サステナブルな未来へ向けて、本業を通して持続可能な社会への貢献を目指す考えを説明し、非上場会社だからこそオープンな情報開示を行う姿勢についても紹介します。
12:00~13:00 休憩
13:00~13:45 事例講演2 〈持続的成長とパーパスの社内浸透〉
パーパスを起点としたサステナビリティ経営
- 「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する」をパーパスとし、行動変容を価値創造に結びつける事で持続的成長を目指す
- サステナビリティ推進体制の変遷と意思決定の仕組み作り。 課題は社内浸透
- ビジネスチャンスを広げるパートナーシップ
ライオン株式会社
取締役 兼 上席執行役員
小林 健二郎 氏
1987年 ライオン株式会社に入社。2004年に執行役員、2010年に上席執行役員、2012年に取締役に就任。この間にオーラルケア事業部長、国際事業本部長を歴任。2016年から現職である企業倫理担当、人材開発センター、総務部、経営サポート部、サステナビリティ推進部を担当。
講演のポイント
当社は日用品を提供するメーカーとして、歯磨き、洗濯、手洗い等、多くの生活習慣に関与している事が強みです。製品使用による生活習慣づくりを価値の源泉と捉え、Positive Habits(より良い習慣)として、自らの健康に良い、社会に良い、地球環境に良い等、多様化した生活者の価値観に対応することがパーパスの実践です。その一方で、環境課題の解決やCSR的な活動は長らくコストオンのアクティビティとして捉えられてきました。世の中ではゴールや目標設定に関する議論が盛んですが、生活者の課題に対するアクションとソリューションがトレードオンになるべく方向転換をしています。経営レベルで戦略としての方向付けはなされたものの、社内に戦略への理解を浸透させる事には課題があります。講演では、新たな市場形成には不可欠な要素として自治体や、時には競合メーカーとも連携するというアクションを、社員自らどう実践しているかを事例で紹介します。また、社外への発信が良きパートナーの探索という意味でも大変重要な位置づけとなっていることについても紹介します。
13:45~14:05 協賛講演2 〈間接費業務DXの加速で実現するSX〉
間接費業務DXを超えて。さらなるサステナビリティ経営へ。
- DX推進が、これからのサステナビリティ経営をさらに加速させていく
- コンカーで実現するSX (サステナビリティトランスフォーメーション)の全体像
- SXの浸透は全社員が利用する間接業務から
株式会社コンカー
バイスプレジデント
デジタルエコシステム本部 本部長
橋本 祥生 氏
1998年:早稲田大学理工学部卒業後、日本電気株式会社に入社。以後13年間に渡り、流通サービス業、製造業のソリューション営業本部にて、ソリューション企画を担当。2011年:ガートナー・ジャパンに入社。プロセス、ユーティリティ、流通サービス企業等のIT戦略立案の支援等を担当。2013年:株式会社コンカー 入社。営業部長として大企業における間接費改革の支援。現在はソリューション、パートナーアライアンスを統括、公共マーケットの事業開拓等も推進。
講演のポイント
非財務情報管理を始めたいが、何から着手すべきかわからないとお悩みをお抱えの経営幹部の方も多いのではないでしょうか。また、サステナビリティ経営の取り組みの推進を掲げてはいるが、経営幹部の方だけで盛り上がっていて、従業員には全く浸透していないといった状況に陥ってはいないでしょうか。
本セッションでは、間接業務DXのトップバッターであるコンカーによるサステナビリティ経営への打ち手についてご紹介します。
14:05~15:00 事例講演3 〈価値の最大化と人的資本への投資〉
サッポログループの提供価値実現のための人的資本経営~サステナビリティ課題と経営基盤強化
- かねてより人材を『人財』と表記~従業員は会社の宝、企業の価値を生み出す原動力
- 創立150年、その先の成長をめざして
- サステナビリティ課題としての多様な人財の活躍支援の位置づけ
- 新中期経営計画実現のための基盤強化としての人財戦略・人事施策
サッポロ不動産開発 株式会社
取締役専務執行役員
福原 真弓 氏
1988年一橋大学社会学部卒業。同年4月サッポロビール株式会社入社。工場跡地再開発事業、ワインの小売・マーケティングを担当後、2009年人事部門にキャリアチェンジ、同社人事総務部長を経て、2016年サッポロホールディングス株式会社 取締役就任。サッポロビール株式会社 取締役常務執行役員を経て、2023年4月より現職。
講演のポイント
サッポログループは、かねてより人材を『人財』と表記し、『人財はすべての価値創出の源泉』であると考えています。その上で、多様な人財の活躍を支援し、個々が主体的なキャリアを描くことを積極的に推奨することを軸にしつつ、グローバル、デジタルといった事業成長を担う人的資本への投資を実行することで、個人の成長と組織の強化を持続的に実現することを目指しています。講演では、間もなく150周年を迎えるサッポログループが、今後さらに提供価値を実現し続けるためのサステナビリティ・マネジメントやその重要要素である人財戦略について、お話しいただきます。
15:00~15:10 休憩
15:10~15:30 協賛講演3 〈課題解決のためのデジタル技術活用〉
テクノロジーを活用した非財務情報マネジメントと企業価値向上
- サステナビリティを巡る動向
- サステナビリティ成熟度モデルと課題
- 課題解決につながるbooost Sustainability Cloudのご紹介
booost technologies株式会社
取締役COO
大我 猛 氏
1997年、日本オラクルに入社。ITコンサルティング業務を経て、経営企画を担当。その後、コンサルティングファームに参画し、M&Aによる企業統合コンサルティングに従事。2008年に世界最大級のB2Bソフトウェア企業であるSAPに入社。チーフ・カスタマー・オフィサー、デジタルエコシステム統括本部長などを歴任して、2020年に常務執行役員 チーフ・トランスフォーメーション・オフィサーに就任。大企業とスタートアップの共創事業、サステナビリティソリューション事業など複数の新規事業を立ち上げて統括。2023年1月、booost technologiesのCOOに就任。
講演のポイント
近年、経済価値だけでなく、環境価値、社会価値を含めた持続的な企業価値向上が求められています。このためには、サステナビリティに関する戦略や進捗状況を開示して、投資家、顧客、社員といったマルチステークホルダーと対話を深めていくことが重要となります。
しかしながら、サステナビリティ推進者の悩みとして、サステナビリティ経営に対するトップのコミットメントをいかに得るか、また増え続ける現場の負荷を減らしながらいかに浸透できるか、といった課題があります。
弊社がこれまで得られた知見から、サステナビリティ経営を段階的に進めていくための成熟度モデルと、そこでの課題をデジタル技術を活用することで、どのように解決していけるか、について解説いたします。
15:30~16:50 パネルディスカッション 〈サステナビリティ・トランスフォーメーション〉
サステナビリティ・トランスフォーメーション
~社会と企業のサステナビリティの「同期化」、そのために必要な経営・事業変革について
- 経営におけるサステナビリティ・マネジメントへの転換の必要性
- サステナビリティ課題の特定~経営への落とし込みをいかに行うか、目標設定
- 課題解決のための戦略の重要性~目標達成のための施策・KPIの設定
- 成果測定としてのモニタリング~ガバナンスはどうあるべきか
- 企業に求められる財務・非財務の情報開示のあり方
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社
サステナビリティ推進部課長
浦嶋 裕子 氏
銀行、民間シンクタンクを経て2008年に三井住友海上に入社。以来、環境取り組みを担当し、現在は持株会社でグループの環境・サステナビリティ領域を担当。「レジリエントでサステナブルな社会」に向けてグループをあげSDGsを道しるべとしたCSV取り組みの推進に取り組む。
株式会社SUBARU
サステナビリティ推進部長兼IR部担当部長
香西 千恵 氏
メーカー勤務後、2018年株式会社SUBARU入社。CSR環境部担当部長を経て、同年CSR環境部長、2019年サステナビリティ推進部長、同年よりIR担当部長を兼務。現在に至る。
株式会社 日立製作所
サステナビリティ推進本部 主管
兼 一般社団法人ESG情報開示研究会
共同代表理事
増田 典生 氏
1985年日立ソリューションズ入社。2015年4月日立製作所へ転籍、サステナビリティ推進本部企画部長を経て2020年4月より同本部主管(現任)。2020年6月より一般社団法人ESG情報開示研究会共同代表理事(現任)。2022年4月より京都大学経営管理大学院特命教授(現任)。
モデレーター
中央大学 戦略経営研究科(ビジネススクール)
特任教授
宮永 雅好 氏
※社名50音順
16:50 終了
※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。