Corporate Governance Leaders 2023
持続的成長へ向けたボード/CEOサクセッション改革
~問われるリーダーシップの継承と取締役の役割~
開催概要
開催日時
- Online【Day1】2023年11月 9日(木)14:30~17:00
※Day1はオンデマンド配信動画をお送りします。 - 東京【Day2】2023年11月16日(木)14:30~18:30
*ネットワーキング交流会を含む
開催趣旨
”執行と監督”両輪の強化へ ―ガバナンス改革の「質」向上の鍵を握る、担い手のあり方とは
2015年のCGコード策定以降、日本企業のコーポレート・ガバナンス改革をめぐる動きは加速し、昨今は株主からの改革圧力が勢いを増しています。経営環境や株式市場の変化により、資本コストを意識した中長期的な企業価値の向上、サステナビリティーを意識した社会的価値の追求など、多面的な視点でさらなる高度化が求められています。
中でも、改革の担い手となる「CEO/経営陣」・「(社外)取締役」のあり方に関する問題は、一連のガバナンス改革や人的資本開示義務化の流れを受け、株主から特に大きな関心が集まっています。今年の株主総会では株主提案が過去最多となり、CEO・取締役の再任議案への賛成率低下や解任要求が目立つ結果となりました。背景には、社外取締役や経営者の役割、取締役会の多様性やスキルセットが厳しく問われてきている現状があります。また足元では後継者計画の遅れにより創業者がCEOに復帰する例もみられ、実際に多くの日本企業で、この問題が近年さらに浮き彫りになっています。
しかし、各社が問題意識を抱えつつも、実質的な計画・議論は道半ばである企業は少なくありません。形だけの‟CGコード対応”に留まらないためには、こうした改革の担い手を含めた中身のあり方を再考する必要があります。取締役会及び取締役の役割、企業の目指す姿を実現する経営執行と監督権限のバランスや最適な人材構成、中長期的な人材確保戦略など、つまり取締役会の機能発揮のためのボードサクセッション全体の考え方の見直しが求められています。また、取締役会の実効性が問われる最重要アジェンダ:CEOサクセッションにおいても、透明性・客観性を担保した改革を進めることが喫緊の課題となっています。これまで聖域とされたCEO・取締役選びを、今後はステークホルダーを巻き込んだ形で、いかに「聖域なき」改革を進められるか、まさにボードのリーダーシップの真価が問われていると言えるでしょう。
本フォーラムでは、ボードサクセッション/CEOサクセッションの改革に向けた課題と今後の方向性について、経営者や社外取締役、人材・ガバナンス領域の各専門家など、様々な立場からの意見を通じて紐解きます。執行と監督が両輪となり、各社のあるべき姿の実現に向けて持続的に機能発揮していくべく、改革の中身とその担い手となる人材に焦点を当て考察していくものです。ぜひ、持続的なガバナンス追求の糸口をお持ち帰りいただければ幸いです。
概要
参加対象 |
経営者・役員、及び、経営企画、社長室、総務、人事、法務、ガバナンス推進部門ほか、各委員会担当事務局等、 |
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参加料 |
28,000円(お一人様 / 税込み) ※本お申し込みで2日間ご参加いただけます。 |
参加定員 |
150名(事前登録制) |
開催形式 |
【Day1】オンライン配信 【Day2】リアル会場開催(野村コンファレンスプラザ日本橋) ※2日間ともに、開催後、約1カ月間のオンデマンド配信を予定しております。 ※登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。 |
主催 |
株式会社ビジネス・フォーラム事務局 |
特別協賛 |
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協賛 |
プログラム詳細
Day1 <ボードサクセッション> 11/9(木) オンライン配信オンデマンド配信
14:30~15:20 基調講演 【ガバナンス改革:現在地と課題】
持続的成長に求められるボードサクセッション/CEOサクセッション
~日本企業の実態と課題~
- ボードサクセッション及びCEOサクセッションが企業の業績・成長に与える影響
- 市場の動きからみる経営者の交代と選抜・育成、トップマネジメントの実態
- 今後に向けた課題
早稲田大学 商学学術院
教授
久保 克行 氏
早稲田大学商学学術院教授。ロンドン大学London School of Economics Ph.D. (雇用関係)。一橋大学経済研究所専任講師を経て現職。主な著書・論文に 『経営学のための統計学・データ分析』(東洋経済新報社)『コーポレート・ガバナンス 経営者の交代と報酬はどうあるべきか』(日本経済新聞出版社)、『日本企業の人事改革』(東洋経済新報社)“Female CEOs on Japanese Corporate Boards and Firm Performance.” Journal of the Japanese and International Economies(共著)等。専門はコーポレート・ガバナンス、労働経済学、コーポレート・ファイナンス。
講演のポイント
伝統的な日本企業では執行と監督が一体となって運営されてきましたが、コーポレートガバナンス改革に伴い執行(トップマネジメントチーム)と監督(取締役会)の分離が進んできています。このため、今後、取締役会のあり方に加えてCEOのあり方に関する議論が求められています。取締役会については多くの情報が得られるようになっている一方で、CEOやトップマネジメントチームの実態については必ずしも明らかになっていません。ここでは英国等と比較しながら、日本企業のCEO、トップマネジメントチームの実態について紹介します。例えば日本企業のCEOがどのような経歴を通じて経営者としてのスキルを獲得してきたのか、経営者を育成するための仕組みの特徴等について考えます。また、これらの特徴から、今後どのような改革が求められるかについても考察します。
15:20~15:40 協賛講演 【取締役候補者の育成とタレントマネジメント】
ボードサクセッションを成功させるための候補者層の充実化とタレントマネジメント
- ボード革新に向けての課題
- 候補者層の量と質の充実化
- 充実化に向けての育成施策
株式会社セルム
エグゼクティブコンサルタント
髙橋 豊 氏
大手建設会社で総務人事担当、電気メーカー子会社での採用および研修担当を経て、日本能率協会コンサルティングに入社。研究所や技術開発組織の知的生産性向上を目的とした組織開発コンサルティングと管理職のコーチングを担当。大手IT企業などを対象に1000を超える事案のコンサルティング経験を持つ。トーマツイノベーション(現ラーニングエージェンシー)の研修事業の事業責任者を務めた後、パーソル総合研究所の執行役員に就任。デジタルラーニング本部長も兼任。組織開発、人材育成の現場を数多く見てきたプロとして、現職に至る。執筆書籍に『場のマネジメント 実践技術』(東洋経済新報社)、『テレワーク時代のマネジメントの教科書』(ダイヤモンド社)、共監訳書籍に『FORMING STORMINGNORMING PERFORMING タックマンのチームビルディングモデルの4段階』(プロセス・コンサルテーション)など。
講演のポイント
日本企業におけるコーポレートガバナンスシステム革新の一環としてボードサクセッションが必要になってきています。ボードサクセッションに向けて当社の調査結果や企業事例を踏まえて、今後の方向性に関して以下の点について考察します。
- 取締役候補者層の量と質の充実化に向けて何をするべきか、どのようにプールしていくか
- プールした取締役候補者層を如何にして育成していくか
- プールした取締役候補者層の育成状況を誰が、どのようにしてモニタリングしていくか
- 人事データの活用に向けて
15:40~15:50 休憩
15:50~17:00 対談 【ボードサクセッション改革】
取締役会の機能発揮と”執行と監督”の強化へ向けて ~ガバナンス改革のこれまでを振り返って~
- ガバナンス改革は取締役会にどのような変化をもたらしたか ~J.フロント リテイリングの改革より~
- 監督機能を発揮しうる取締役会とは ー取締役会の構成・役割 等
- 持続的なガバナンス強化に向けて、課題と今後 ー強い執行体制づくり、経営人財の育成 等
J.フロント リテイリング株式会社
取締役 取締役会議長
山本 良一 氏
1951年神奈川県生まれ。73年株式会社大丸入社。営業改革推進室長兼営業企画室長などを経て、2003年代表取締役社長就任。07年J.フロント リテイリング株式会社発足、同社取締役兼大丸社長。10年株式会社大丸松坂屋百貨店代表取締役社長。13年J.フロント リテイリング株式会社 代表取締役社長。20年5月から現職。
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モデレーター
株式会社日本総合研究所
リサーチ・コンサルティング部門
理事
山田 英司 氏
早稲田大学法学部卒業。上場建設企業において、現業部門を経験後、関係会社へ出向し経営企画・管理責任者として経営再建に関わる。帰任後は本社管理部門において連結経営管理・決算、グループ中期計画の策定を担当。2001年より現職にて、グループ経営、インフラ産業に関するコンサルティングに従事。住宅設備メーカー社外取締役(2018~現任)、早稲田大学理工学術院非常勤講師(2012~現任)。EUビジネススクール(DBA)、英国国立ウェールズ大学経営大学院(MBA)修了。
Day2 <CEOサクセッション> 11/16(木) リアル会場開催
14:30~ オープニング
14:40~15:25 特別講演/Q&A 【CEOリーダーシップの役割と継承】
変化をリードする経営者の役割と後継者育成・指名ガバナンス
- りそなにおけるコーポレート・ガバナンス改革とサクセッション・プラン
- 後継者育成・指名の実効性を支える、指名委員会・社外取締役の役割と多様性
- 持続的成長と変化をリードする経営人材の要件
株式会社りそなホールディングス
シニアアドバイザー
(本田技研工業株式会社、SOMPOホールディングス株式会社 社外取締役)
東 和浩 氏
1982年 埼玉銀行(現りそな銀行)入社。2013年 りそなホールディングス 取締役兼代表執行役社長、りそな銀行 代表取締役社長 就任。2020年4月 会長就任。2022年6月よりシニアアドバイザー。大阪商工会議所 副会頭、SOMPOホールディングス 社外取締役、本田技研工業 社外取締役、いずれも現職。
講演のポイント
2003年の実質国有化から20年が経ち、再生からの変革を遂げたりそなホールディングス。東氏はこの“りそなショック”以降、公的資金の返済プランを主導されるなど、同社の復活に尽力されてこられました。邦銀グループとして初めて委員会等設置会社(現・指名委員会等設置会社)へ移行した同社は、以降グループ全体の経営改革をさらに加速し、持続的な企業価値向上の実現のため、最適なタイミングで、最適な人材に、経営トップとしての役割と責任を継承させることを目的に、2007年からサクセッション・プランを開始。「りそなの常識は世間の非常識」として透明性と客観性の高い後継者指名、社長から役員候補までの選抜・育成の仕組みを構築されるなど、まさに形式だけでなく実効性あるガバナンス経営を定着されています。本講演では、この先駆的ガバナンスの中核を担う取締役会・指名委員会の役割、変革をリードする経営トップの役割と要件について、東氏よりご講演いただきます。
15:30~16:00 特別協賛講演 【後継者計画・指名ガバナンスの最新潮流】
科学的アプローチを用いたCEO後継計画 ・新経営トップチームの組成
~グローバル企業の事例を踏まえて~
- 社内候補者・社外候補者の相対比較を含めた検討
- グローバルで蓄積したデータに基づく科学的手法を用いたアセスメントと育成計画の立案
- 顕在化している強みやポテンシャルの組み合わせを考慮した新経営トップチーム組成
ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ
マネージングディレクター
島田 圭子 氏
リーダーシップ領域のアドバイザリーを主に担当。CEO/CxOの後継者計画、経営幹部のアセスメント・コーチング、取締役会実効性評価などをリード。ラッセル・レイノルズ入社前は、マーサージャパンに在籍、代表取締役ならびに取締役COOを務める。M&Aコンサルティング部門代表を務め、日本の多国籍企業のグローバル化の支援やガバナンス体制構築、プライベートエクイティ・事業会社の国内外のM&Aに伴うプレディールからポストディールまでの経営体制、ガバナンス、組織・人事面での支援を一貫してリード。支援した業界は、金融、製造業、リテール・消費財、IT・通信などと多岐にわたる。それ以前は、日系企業の人事部にて、人材マネジメント全般に携わる。青山学院大学国際政治経済学部卒、シカゴ大学経営学修士(MBA)。株式会社ナレルグループ 取締役、監査等委員。
講演のポイント
日本企業におけるCEO後継計画と新経営トップチーム組成の今後のあり方について、グローバル企業の事例を踏まえ、主に以下の点について考察します。
- 事業環境の変化やコーポレート・ガバナンスの要請に伴い企業価値向上に向けたCEOのミッション・求められる要件が変化する中で、外部の候補者を含めた候補者プールをどう編成するか。
- グローバルで蓄積したデータと知見を候補者の顕在化した強みとポテンシャルの把握にどのように活かし、次期CEOの選定・育成プロセスの合理性・客観性強化に役立てるか。
- その結果を参考にしながら、企業の成長ステージに照らして必要とされる最適な経営トップチームをどのように組成するか。
- 個別の育成計画の策定と実行を含め、どのように効果的に登用に向けて備えていくか。
16:00~16:10 休憩
16:10~17:20 パネルディスカッション 【CEOサクセッション改革】
CEOサクセッションの質を高めるには
~経営者の役割・後継者選解任のあり方を問い直す~
- 経営者に求められる資質・要件
- 後継者指名・計画における課題・論点整理 ~指名委員会の役割、社外取締役の関わり方 など
- CEOサクセッションの実質化へ向けて
旭化成株式会社
取締役会長
小堀 秀毅 氏
1955年生まれ。1978年神戸大学経営学部卒業後、旭化成工業(現旭化成)入社。機能性樹脂部門の営業担当、半導体事業の子会社社長、経営戦略・経理財務担当役員などを経て、2016年社長、2022年より会長。ほか、これまで新化学技術推進協会会長、日本化学工業協会・日本化学繊維協会の副会長などを務め、現在は経団連副会長、日本科学技術連盟会長、全日本実業柔道連盟会長など。
株式会社岡&カンパニー
代表取締役
(ソニーグループ、ENEOSホールディングス、日立建機、ハピネット 社外取締役)
岡 俊子 氏
1986年に等松・トウシュロスコンサルティング株式会社(アビームコンサルティング株式会社およびデロイトトーマツコンサルティングの前身)に入社。現在は、明治大学MBA(グローバル・ビジネス研究科)専任教授の他、ソニーグループ、ENEOSホールディングス、日立建機、ハピネットの社外取締役を務める。著書に『「資本コスト」入門』(2019年)、『「子会社売却」の意思決定』(2023年)など。1986年一橋大学卒業、1992年米国ペンシルベニア大学ウォートン校MBA。
みさき投資株式会社
代表取締役社長
(株式会社丸井グループ 社外取締役)
中神 康議 氏
約20年弱にわたり幅広い業種で経営コンサルティングに取り組む。数多くのクライアント企業価値向上の実体験を元に、『働く株主®』投資モデルの有効性を確信。2005年に投資助言会社を設立し、上場企業への厳選長期エンゲージメント投資を開始。数々のエンゲージメント成功事例を生む。2013年に、みさき投資を設立し、引き続きエンゲージメント投資に取り組んでいる。著書に、『三位一体の経営 経営者・従業員・株主がみなで豊かになる』(ダイヤモンド社)等。慶應義塾大学経済学部卒。カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)。
モデレーター
成蹊学園
学園長
江川 雅子 氏
外資系投資銀行、ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター長、東京大学理事を経て2015年より一橋大学大学院経営管理研究科教授。2022年より現職。東京大学金融教育研究センター招聘研究員、三井物産・三菱電機の社外取締役、日本証券業協会副会長なども務める。東京大学、ハーバード・ビジネス・スクール卒業(MBA)。一橋大学博士(商学)。『現代コーポレートガバナンス』『株主を重視しない経営』などの著書がある。
17:20~18:30 ネットワーキング交流会
*ドリンク・軽食をご用意いたします。一部講師及び参加者の皆様同士、交流を深めていただく場としてぜひご活用ください。
※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。
会場
東京都中央区日本橋室町2丁目4番3号 YUITO 日本橋室町野村ビル 6F
東京メトロ銀座線、半蔵門線「三越前駅」A9出口より徒歩1分
JR総武本線「新日本橋駅」より徒歩3分
東京メトロ銀座線、東西線「日本橋駅」B12出口より徒歩7分
JR各線「神田駅」南口より徒歩7分
JR各線「東京駅」日本橋口より徒歩10分