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シリーズ マネジメントの未来@Business Forum
グループ経営/全社戦略フォーラム 2023
事業ポートフォリオ改革と資本コスト経営
~グループ成長と稼ぐ力の実践~

開催概要

開催日時

  • ライブ配信 2023年12月7日(木)10:30~16:30
  • オンデマンド配信 2023年12月15日(金)~2024年1月31日(水)

 ※オンデマンド視聴用URLは別途、オンデマンド配信日までにご案内いたします。

開催趣旨

資本コスト・資本収益性を意識した経営への転換が求められています。今年に入っても、東証による「PBR1倍割れ改善」要請や株主総会におけるアクティビストをはじめとした株主提案の増加など、事業はもとより、開示をベースとした投資者との積極的な対話を通じた事業運営も必須であり、現代の企業経営には日々難しい舵取りが迫られています。今後もより一層、持続的な成長に向けた研究開発投資、人的資本への投資や設備投資、事業ポートフォリオの見直しなど、様々な改革を推進することで、経営資源の適切な配分を実現していくことが期待されていくでしょう。

そのような背景の中、今、経営には未来を描き果断な経営判断と実行力を促す「全社戦略」が求められています。全社戦略を描き、示し、グループの中長期的な企業価値向上を実行していく経営力こそが、グループ経営の要諦であることは言うまでもありません。事業によって企業価値を創造していく「事業化」としての役割、そして様々な指標を用いながら資本コストや収益性などを軸とし、企業全体を俯瞰、理解する「投資家」としての役割。その両輪で、生き残るために自らで変化を求め、果敢な事業ポートフォリオ改革を推進し、グループの成長と稼ぐ力の実践をどのように実現していくのか。そして、ROICをはじめとした指標や仕組みを組織に醸成し、資本コスト経営をその実現の中でどのように活用していくべきなのか。グループの全社戦略を軸とした実行力こそが、カギになると言えるでしょう。

未曽有の混乱を最大のチャンスに変えていくべくスタートした、シリーズ「マネジメントの未来」。今回のフォーラムでは、グループ経営/全社戦略を軸に、ポートフォリオ改革とROIC経営をメインテーマとして、グループの成長戦略と稼ぐ力の実践を検証していきます。その取組みを担うであろうコーポレート部門の方々を参加対象に、企業価値向上を牽引する施策などについて、様々な視点から議論を進めていきます。攻めの経営にチャレンジする先進企業のリーダーをお迎えし、その改革の歩みを通じて、“行うは難し”をどう乗り越えてきたのか、また乗り越えようとしているのか、そのキーファクターについて考察していきます。

概要

参加対象者

経営者、役員、経営企画、事業部門、経理財務部門、コーポレート部門等の管理職の方々

参加料

¥25,000(お一人様/税込)

参加定員

200名(事前登録制)

参加形式

オンラインLive配信

*開催後1ヶ月間のオンデマンド視聴あり

本セミナーは オンライン配信となります。視聴方法はお申し込み後にご案内いたします。

お申込者でない方への視聴用URL共有はご遠慮ください。同じ会社内で複数名でのご参加を予定されている場合にも、お手数ですがお一人ずつお申し込み下さい。

登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。

主催

株式会社ビジネス・フォーラム事務局

協賛

株式会社アバント

株式会社野村総合研究所

区切り線

プログラム詳細

10:30~11:30 特別講演1&インタビュー 【ポートフォリオ改革と企業価値向上の実践】

TDKにみるスピード経営と稼ぐ力の実践
~攻めのガバナンスを実現する多国籍型経営モデル~

  • 事業ポートフォリオとマネジメント改革
  • 攻めのガバナンスを実現する一丁目一番地~TDKの本社・本部の変革
  • 更なるスピード経営と成長に向けて~経営視点からの課題と展望

TDK株式会社

取締役会長

石黒 成直

1982年、TDK株式会社入社。2002年 レコーディングメディア&ソリューションズ ビジネスグループ 欧州営業部 経営企画担当部長、07年 同グループ HDDヘッドビジネスディビジョン 日本オペレーション リーダー、12年 同グループ ゼネラルマネージャー、14年 執行役員就任。磁気ヘッド&センサビジネスカンパニー CEO、常務執行役員を経て、16年6月 代表取締役社長に就任。22年4月 代表取締役会長、22年6月 取締役会長(現任)。兼職として、株式会社NTTデータグループ社外取締役(現任)、株式会社リコー社外取締役(現任)。

講演のポイント

1935年に磁性材料「フェライト」の工業化を目的とするベンチャー企業として設立されたTDK。1980年代以降、記録メディア、磁気ヘッド、電子部品、リチウムイオン二次電池と、積極的に主力事業のポートフォリオを入れ替え、今もなお健全な危機意識をグループで共有しながら、「非連続な進化」を目指している。経営のグローバル化も進み、海外売上比率は9割を超え、海外株主比率も4割に達する。海外を含むM&Aを駆使する中で、多国籍型経営モデルの構築と経営のスピード化を取り込み、主力事業が順調なうちに、ポートフォリオ改革を進める仕組みや意思決定で、未来への挑戦を続けている。国際競争や市場の変化を “リード” し、グループ成長を実現するには、「経営のスピードを向上するための仕組みや仕掛けが重要」と語る、取締役会長の石黒様を迎え、社長就任以降、攻めのガバナンスを実現するための経営改革(本社・本部の変革)とスピード経営による企業価値向上の取り組みを、講演、そしてインタビューを交えながら、お話しいただきます。

11:30~12:10 講演 【グループ経営と企業価値向上】

事業ポートフォリオとROICツリーによる成長投資機会の探索

  • 企業価値向上の三つの要素(1. 創出価値, 2. 資本コスト, 3. 成長率)
  • ガバナンス優先から成長投資へのシフトを阻む情報格差
  • 事業ポートフォリオとROICツリーの活用方法

株式会社アバント

コーポレートストラテジーコンサルティング部
事業部長

進藤 浩史

外資系コンサルティング会社にて、経営戦略立案(事業ポートフォリオ整理、戦略方針策定等)、事業戦略の監査、中計策定、ガバナンスプロセスの設計・運用、新規事業立ち上げ、企業買収戦略、企業買収デューデリジェンス等のプロジェクトを経験。在籍中、経済同友会に出向(2013年~2014年)し、当時の日本代表と共に、医療介護分野の政策構築と内閣官房・厚生労働省への政策提言を実施。その後、三菱航空機株式会社にて、国内初の民間航空機事業の立ち上げに従事。CS本部の事業開発室長として、アフターマーケット分野の戦略立案、組織再構築(組織再設計、採用・退出等)、新規事業開発、顧客共同開発、サプライヤ/パートナー管理等の責任者の役割を果たす。

講演のポイント

企業価値の向上において、コーポレート部門には稼いだ資金をどこに配分するか、株主還元かM&A投資か事業投資かの検討や判断を求められている。投資には必ずリスクが伴う中、一方で、コーポレートが目にする事業データは余りに乏しく、事業の機会や課題の評価を定性的な議論で終始させ、分かったようで分からない状態のままとしているケースが多いように思われる。こうした中で近年、事業ポートフォリオと逆ROICツリーを活用することで事業データの解像度向上に狙いを定める企業が増えている。当社は経営管理の仕組みの進化の方向性、運用課題とその乗り越え方の支援実績を最も多く抱えており、本講演では、多くの企業が取り組んでいる成長投資機会の探索について解説する。

12:10~13:00 休憩

13:00~13:50 特別講演2 【ファイナンス部門からの企業価値向上の実践】

ENEOSホールディングスにみる経営改革と事業ポートフォリオマネジメント

  • ROICを指標としたポートフォリオ経営~改革の道のり
  • グループ経営強化と最適化を担う経理部門の役割と取組み
  • ファイナンス部門からの企業価値最大化に向けて~課題と展望

ENEOSホールディングス株式会社

常務執行役員

経理部・財務部・インベスター・リレーションズ部・広報部・危機管理部 管掌

田中 聡一郎

1987年3月 九州大学経済学部卒業、同年4月 日本石油株式会社入社、2015年6月 JXホールディングス株式会社経理部長、2017年4月 JXTGエネルギー株式会社 経理部長、2019年4月 執行役員 経理部長、2020年6月 ENEOSホールディングス株式会社・ENEOS株式会社常務執行役員 経理部・財務IR部・広報部管掌、2021年4月 常務執行役員 経理部・財務部・インベスター・リレーションズ部・広報部・危機管理部 管掌。

講演のポイント

「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に挑戦するENEOSグループ。化石中心のポートフォリオから脱炭素分野へのシフトを目指し、グループ運営体制の強化、ROICを指標としたポートフォリオ経営、人材ポートフォリオ転換、DX推進など、様々な経営改革を積極果敢に推進している。エネルギートランジションの時代を迎える中で、基盤事業の稼ぐ力を向上させながら、事業ポートフォリオの入れ替え、そして資本効率を重視しROICを指標としたポートフォリオ経営にどのようにチャレンジしているのか。資本コスト・資本収益性を意識した経営への転換はもとより、開示をベースとした投資者との積極的な対話を通じた事業運営も必須である現代の企業経営において、その舵取りを担う経理・財務、ファイナンス部門の重責は、どの企業においても近年より大きなものとなっているでしょう。ファイナンス部門からの企業価値向上とはどのようなものか。そしてその改革をどう実践、推進しているのか。同社のファイナンス部門のトップである田中氏を迎え、これまでの改革の道のり、そしてその取組みから見える課題や展望など、についてお話しいただきます。

13:50~14:20 講演 【ROIC経営と事業ポートフォリオマネジメント】

ROIC経営で失敗しないために経営と現場はどのようにあるべきか

  • ROIC経営の問題点と失敗例
  • 企業価値向上のために重視すべき点
  • 経営と現場それぞれの組織と仕組みの在り方

株式会社野村総合研究所

経営コンサルティング部 グループマネージャー

佐藤 悠一

東京大学大学院 経済学研究科修了。パリ経営大学院(HEC Paris)MBA取得。株式会社野村総合研究所にて、経営戦略立案や組織・ガバナンス・経営管理など全社規模の経営改革コンサルティングに加え、企業価値向上に関する調査研究に従事。同社総合情報発信誌「知的資産創造」において『企業価値向上のための経営改革:「PBR1倍問題」を乗り越える処方箋』(2023年8月)、『グローバル化・デジタル化時代のジレンマを乗り越える組織のマネジメント』(同2月)などを企画・執筆。

講演のポイント

ここ数年で、ROIC経営の概念は広く浸透し、程度の差はあれどもROIC経営を導入する企業が増えてきました。資本コストへの意識が問われるなか、ROIC経営を導入する意義は明確です。しかし、ROIC経営は万能ではありません。自社が属する業界、保有する事業のポートフォリオおよび各事業の特性やフェーズにより、ROIC経営が思うように機能しないこともあります。本講演では、ROIC経営において見落としがちな負の側面に敢えて触れることで、ROIC経営を導入する際に留意すべき点を提起いたします。そのうえで、ROICだけでなく企業価値向上のために、経営者はどのような経営指標や経営施策を重視し、経営と現場それぞれの組織と仕組みはどのようにあるべきかを提言いたします。

14:20~15:10 特別講演3 【経営改革とROICの実践事例】

SWCCの経営改革にみる未来創り
~事業ポートフォリオとROIC経営、リーダーが語る改革の実践論~

  • 稼ぐ会社への変革の道のり
  • 事業ポートフォリオ改革とROIC経営
  • 更なるグループ成長を目指して~今後の課題と展望

SWCC株式会社

代表取締役社長 取締役会議長 グループCEO

長谷川 隆代

新潟大学大学院 応用化学科卒業後、昭和電線電纜( 昭和電線ホールディングス)入社。その後、東京大学 博士(工学)学位取得。同社執行役員技術企画室長、取締役等を経て2018年6月に代表取締役社長就任。同社初の女性トップとなる。2020年4月 代表取締役社長 取締役会議長 グループCEO就任。2022年4月より、グループ経営統括、業務変革・ガバナンス改革統括を担当。2023年4月昭和電線ホールディングスはグループ会社2社と合併、社名を「SWCC株式会社」に変更現在に至る。

講演のポイント

2023年4月、昭和電線ホールディングスから社名変更し、新たなスタートを切ったSWCC株式会社。長く続いた業績低迷と低収益体質からの脱却のため、2018年6月の社長就任以来、従来の延長線上にない大胆な改革で、古い体質との決別、そしてグループの成長と稼ぐ力の向上に取り組む長谷川隆代社長。2019年には、ROIC経営を導入し、低収益事業を洗い出し、売却、撤退、縮小、海外移転などさまざまな構造改革を果断に実行し、ROICの改善を実現。一方、再生可能エネルギーやEVといった有望市場への集中投資も進め、成長に向けた改革にも踏み込み、ポートフォリオ改革を進めている。現在は、ROIC経営の次のステップとして、事業全般の「稼ぐ力」の底上げを目指し、事業セグメントそれぞれがROICツリーを現場レベルまで落とし込み、改善目標の達成に向けて全社で活動を進めている。トップダウンで進める企業変革、ROIC経営とはどのようなものか。同社創業以来、初の女性社長、初の研究開発出身の社長として就任し、変革リーダーを体現する長谷川様をお迎えし、これまでの改革の道のり、そして企業の未来創りをどのように実行・推進してきたのか、そして改革を継続していくのか、そのヒントやキーファクターについてお話いただきます。

15:20~16:30 パネルディスカッション 【資本コスト経営の実現】

“資本コスト経営” 実践のポイントと未来創り
~グループ成長と稼ぐ力の醸成~

  • 資本コスト経営、ROIC経営の実践と課題~各社の取組み
  • 課題から見える稼ぐ力を醸成するポイント、実行に繋がる仕組み、組織の在り方 等
  • 更なる企業価値向上に向けて~施策と展望

パネリスト

日戸 興史

オムロン株式会社 元取締役執行役員専務 CFO
兼グローバル戦略本部長

1983年、立石電機株式会社(現オムロン株式会社)に入社。以降技術本部、ソーシャルシステム事業でエンジニア/技術企画等(1996~2000年 米国シリコンバレー駐在)。2006年6月、オムロンヘルスケア株式会社 経営戦略部/経営統括部長、2011年 オムロン株式会社 グローバルリソースマネジメント 本部長に就任。2014年、同社取締役執行役員常務 グローバル戦略本部長、17年同社 取締役執行役員専務 CFOに就任。2023年6月、取締役退任。現任として、ワコールホールディング株式会社 社外取締役、一般社団法人日本CFO協会 理事、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団 理事。

パネリスト

J.フロント リテイリング株式会社

取締役 兼 執行役常務 兼 財務戦略統括部長

若林 勇人

1985年に松下電器産業株式会社(現パナソニックHD株式会社)に入社、マレーシア・中国上海での海外勤務10年を含む30年間を経理・財務畑で歩み、コーポレート戦略本部 財務・IRグループゼネラルマネジャー兼財務戦略チームリーダー(理事)等を歴任。2015年にJ.フロント リテイリング株式会社へ入社、財務戦略を統括し、経営管理改革を推し進める。2017年より取締役兼執行役常務(現任)に就任。一般社団法人日本CFO協会理事。

パネリスト

ピジョン株式会社

上級執行役員

日本事業統括責任者 兼 ベビーケア事業本部長

山口 善三

ピジョン株式会社入社後、国内営業部門、マーケティング戦略部門を経て、2012年2月より、経営企画本部に。EVAをカスタマイズした、PVA (Pigeon Value Added)という経営手法を社内に導入。同時にIR、広報、ブランディング、ESGも担当。2020年1月よりPigeon India 社長としてインドに赴任。2023年1月に帰国し、上級執行役員 日本事業統括責任者に就任。神戸大学大学院 経営学研究科修了(MBA)。

モデレーター

一橋大学大学院 経営管理研究科

教授

野間 幹晴

一橋大学大学院商学研究科で博士(商学)取得。2002年4月から横浜市立大学商学部専任講師。04年10月から一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授を経て07年に同准教授。18年4月より一橋大学大学院経営管理研究科准教授。19年4月より現職。10年より11年までコロンビア大学ビジネススクール・フルブライト研究員。『退職給付に係る負債と企業行動-内部負債の実証分析』(中央経済社、2020年)で第63回日経・経済図書文化賞受賞、日本会計研究学会太田・黒澤賞、国際会計研究学会学会賞、日本経済会計学会学会賞を受賞。現在、日本調剤社外取締役、グッドコムアセット社外取締役、ナイス社外監査役。

16:30 終了

※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。

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