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CTO forum 2024
変革期の事業創出とものづくり
~テクノロジーとビジネスを繋ぐリーダーの役割~

本フォーラムは終了しました。開催レポートはこちら。

登壇者

古田 貴之

千葉工業大学

小川 昌寛

株式会社安川電機

三木 陽介

日東電工株式会社

加賀 邦彦

三菱電機株式会社

佐田 豊

株式会社東芝

竹林 一

京都大学

経営管理大学院

元オムロン株式会社

開催概要

開催日時

  • 東京 2024年1月19日(金)13:00~17:00
    (受付開始 12:30~)

開催趣旨

ものづくり新時代の開幕!新たなビジネスの可能性を切り拓くCTOの役割とは

第四次産業革命の真っ只中、自動車産業では先進技術による覇権争い、エレクトロニクス産業ではモノからソリューションへの改革を迫られるなど、AI、ロボティクス、IoT技術の発展により、大きく市場環境が変化しています。これまで顧客課題の解決のために各社様々な複雑性と戦ってきたものの、製品のコモディティ化が進み差別化が難しくなった今、「品質の高い製品を作る」から、「事業を創る」へビジネスを転換していくことが、喫緊の課題であるといえます。

しかし、VUCAの時代において、10年・20年先のニーズを捉え将来のビジョンを打ち出すことは容易ではありません。コーポレート部門は、中長期の時間軸で技術戦略を練る必要があるものの、その領域の広さに苦慮している企業が多いのが現状です。自社内の技術を把握・管理するだけでなく、かつ事業と結びつける意思決定にはトップのコミットメントが必要不可欠です。こうした中、CTO (最高技術責任者)は、“研究開発のリーダー” として技術を磨く役割から、市場環境の変化と自社の技術の接点を見出し、未来を描く役割へと変化しているのではないでしょうか。

また、技術起点の事業化に立ちはだかる「死の谷」を乗り越えるために、マーケティングや事業部門と連携しながら、新規事業を創出・軌道に乗せることがCTOの重大なミッションといっても過言ではありません。顧客価値の実現のために、自社技術の発信や、共創に向けたパートナー探しをすることで、必要な技術を社外から調達し、自社の技術と組み合わせることも求められます。CTOは、技術と技術、そして事業と技術をつなぐ「ハブ」 としての役割も期待されているのです。

ビジネス・フォーラム事務局が企画する「CTO Forum」第一弾では、ビジネスをけん引するCTOの役割とリーダーシップに焦点を当て、今CTOが取り組むべき、重要アジェンダを考察いたします。ものづくりの新たなステージに向けた課題の突破力のヒントをお持ち帰りいただければ幸いです。

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プログラム詳細

13:00~13:30 基調講演 <ものづくりの未来と展望>

未来のモビリティとロボット技術によるイノベーション

ChatGPTなどのGenerative AIが広く使われるようになり、コロナ禍を機にサイバー空間を提供するプラットフォーム、サービスも開始されて久しい。しかし、これらのAI、サイバー空間はあくまで情報の共有と提供を主とした技術である。ロボット技術の真価はフィジカルワールドへの作用、経済活動から人々の日々の暮らしまで直接、役に立てる事だ。本講演では、サイバー・フィジカルを繋げるこれからのロボット技術、そしてAIを搭載したモビリティの事例と今後の技術展望について述べる。これからの日本の産業と技術が向かうべき一つの方向を提示し、そのグランドデザインについても触れる。

千葉工業大学

未来ロボット技術研究センター所長

古田 貴之

博士(工学)。千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター (fuRo) 所長。1968年、東京生まれ。(独)科学技術振興機構にてロボット研究チームのリーダーを務めた後、2003年6月、fuRo設立とともに所長に就任。福島第一原発では唯一全フロア走破可能なロボットを無償で提供し、冷温停止ミッションなど数々の成果を達成。パナソニックロボット掃除機RULO(現行品)など民生品も開発する。世界で最も影響力あるデザイン賞:A'Design Awardでは最高賞Platinumを受賞(2021)するなど、日本を代表するロボット研究者。常任理事として大学経営に携わりつつ最近では株式会社未来ロボットを立ち上げ代表取締役に就任。これまでの半生は高校2年の英語の教科書:『WORLD TRECK』(桐原書店)に取り上げられ、最近では数々のTV番組に出演する、今、話題のロボット研究者。

講演のポイント

2023年に「未来ロボット技術研究センター・fuRo」を立ち上げ、総合的なロボット開発に取り組む古田様。あらゆる分野の課題に最先端技術を落とし込み、世の中を進化させることに尽力されています。人の心を動かすプロダクトのために、未来のグランドデザインを描き、具体的なサービスへの落とし込み、技術開発まで一気通貫で手掛けてこられたご経験をもとに、「人の役に立つモノづくり」を実現するための視点を伺います。

13:30~14:00 特別講演 <CTOが描く未来のものづくり>

安川電機が考えるデジタルソリューション ~ 進化する姿 ~

1970年に人と機械が共存する理想のモータ工場としてUnmanned Factory(アンマンドファクトリー)を構想してから50年あまり。2017年には、工場自動化にデジタルデータを活用した新しいコンセプトであるi3-Mechatronicsを提唱しました。このi3-Mechatronicsの実践のなかで現場のデジタル化が導くデータ活用による価値とは何か。またデジタルツインによって広がっていく領域は何か。安川電機が進もうとしている未来工場についてお話しします。

株式会社安川電機

代表取締役社長

小川 昌寛

1987年3月株式会社安川電機製作所(現 株式会社安川電機) 入社。ロボット事業部事業企画部長、ロボット工場開発部長、新規ロボット事業統括部長などを経て、2010年12月米国安川株式会社 取締役会長に就任。帰国し、2016年3月執行役員ロボット事業部長。2019年5月取締役執行役員。2020年3月取締役常務執行役員。2022年3月代表取締役専務執行役員ロボット事業部長に就任し、現在に至る。

 講演内容のポイント 

2025年までの長期経営計画で「メカトロニクスの応用」を掲げ、特に人工知能(AI)をはじめとするソフトウエア領域の強化をスピード感を持って推進されている安川電機様。小川様は、これまでロボット事業の成長期から同事業をけん引され、いかに顧客市場で求められてるコトを見極め、必要とされるモノを開発・提供するために様々試行錯誤をされてこられました。最前線でコトに向き合い続けてこられたご経験をもとに、さらなる顧客視点でのものづくりに向けたデジタル活用の展望やお考え、またものづくりに対する想い等を伺います。

14:00~14:25 特別鼎談 <AIやデジタルが生み出すものづくりの可能性>

顧客視点の技術開発と事業化~ものづくりを進化させるデジタル変革~

  • 製造業を取り巻く環境の変化
  • ものづくりを進化させるデータ活用の視点
  • AIやデジタルツインが生み出す価値の可能性 など

株式会社安川電機

代表取締役社長

小川 昌寛

千葉工業大学

未来ロボット技術研究センター所長

古田 貴之

オートデスク株式会社

日本地域営業統括 技術営業本部
業務執行役員 本部長

加藤 久喜

2001年にオートデスク株式会社へ入社。技術営業エンジニアとして製造業向け3D CAD/CAM/CAE ソリューションの提案業務に従事。現在は技術営業本部部長を務めるかたわら、米国本社の開発チームや戦略チームとの太いパイプを生かし、業界での豊富な経験と幅広い技術知識に基づいて、オートデスクが持つすべてのソリューションと新技術から、顧客へ最適な提案をするための戦略立案を担当。

 講演内容のポイント 

変化が激しい環境下で各社がレジリエンスな対応が求められる中、「変化への弱さ」が現場のデジタル化を足止めしてきました。しかし、職人や熟達者といった強い現場の人材に頼ることが難しくなりつつある今、デジタル変革は喫緊の経営課題といえます。まだまだ人に頼ることが多いテクノロジーが弱いとされてきた領域に、いかに切り込んでいけばよいのでしょうか。

現場のデジタル変革は、省人化以上に、社内にある技術を世の中に価値として生み出す、経営に貢献できるものづくりへと進化する可能性を持っています。本セッションでは、製造、建築、メディアエンターテインメント分野における「Design & Make」を長年サポートしているオートデスクにて、日本のものづくりを支えるためのソリューションなど、デジタルツインやAIなどを含めて戦略立案を担当されている加藤氏をお迎えし、AI、デジタルツインさらにサイバーフィジカルの可能性を議論いたします。

14:25~14:55 ゴールド協賛社講演 <CTOに求められる事業構想力とデータ活用>

事業創出を牽引する次世代R&Dリーダーの情報活用

  • マクロ動向から読み解くイノベーションの高まりと課題
  • 次世代リーダーに求められる知的資源の活用
  • 事業創出に取り組む人材の情報活用リテラシーの高め方

株式会社ユーザベース

SaaS事業 知財・研究開発支援責任者

上級執行役員(SVP)

伊藤 竜一

2007年名古屋大学大学院工学研究科を修了後リクルートに入社。製造業のヒト組織課題解決に従事。2016年ユーザベースに参画。経営の意思決定支援が技術部門の課題解決に横展開できる市場期待に着眼。技術・知財経営の重要性を説き、SPEEDA上に「特許・論文・科研費動向及び研究者情報」等を機能拡張した『SPEEDA R&D』の企画および事業・組織立上げをリード。技術者が輝き、技術が大きな経済価値になる社会の実現を志す。

講演のポイント

社会課題の解決や産業の競争力強化の重要性が強調される中、多くの企業では企業成長へと導くイノベーションの創出が求められています。研究開発の新たなテーマ設定でも市場のニーズに応える事業提案が求められ、技術用途の仮説構築を模索する企業も多いのではないでしょうか。企業の研究開発・技術企画・知財部門などにて市場調査に活用されているツール「SPEEDA R&D」。導入を通じて現場の課題と向き合い、SPEEDA R&Dを進化させる伊藤様より、事業創出におけるツールの活用と思考力をお話しいただきます。

 

14:55~15:10 休憩

15:10~15:30 シルバー協賛社講演 <これからのCTOとR&D部門の在り方>

R&D活動に求められるアーキテクチャー変革
~改めて問われるCTOのミッション、研究所の役割~

  • デジタルが促すR&D活動の境界拡張の方向性
  • これからの研究所に求められる3つの視点
  • 価値創造の担い手たるべきCTOの在り方

アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社

パートナー

三ツ谷 翔太

京都大学大学院工学研究科を修了後、アーサー・ディ・リトル・ジャパンに参画。テクノロジー&イノベーション・マネジメント・プラクティスのコアメンバーとして、製造業やインフラ企業に対するイノベーション戦略の策定・実行支援や、官公庁に対する政策立案などに従事。クライアントと共に、社会変革・産業変革に取り組んでいる。主な著書に「令和トランスフォーメーション ―コミュニティー型社会への転換が始まる―」(日経BP)「新世代オープンイノベーション JR東日本の挑戦 生活者起点で『駅・まち・社会』を創る」(日経BP)など。

講演のポイント

複雑化する社会課題や生成AIに代表される技術革新。イノベーションを取り巻く外部環境は大きく変化しています。また、不確実を増すジオポリティクスも技術動向抜きには語れません。つまり、イノベーションマネジメントの重要性はこれまで以上に高まっていますが、CTOとして対峙すべき経営イシューはそれ以上に複雑化しています。CTOの役割や研究所の役割が改めて問われているといっても過言ではなく、そもそも次代におけるR&Dとはどう捉えればよいのでしょうか。
本講演で問いかけたいことはR&D活動のアーキテクチャーの再定義です。R&D活動の境界線はどう広がっているのか、研究所の役割や制約はどう変わっているのか、そしてCTOの役割はどう変わっているのか。本講演では、先行的な事例や弊社のコンサルティング経験を踏まえて、いくつかの切り口を提示いたします。

15:30~17:00 ダイアログセッション  <最高技術責任者3名と議論!CTOの役割の再考>

テクノロジーとビジネスを繋ぐリーダーの役割

  • 新しい価値を生み出すための人と組織
  • 新規事業立ち上げのプロセス
  • CTOの役割とは など

株式会社東芝

上席常務執行役員 CTO兼CISO

佐田 豊

1993年、株式会社東芝に入社。研究開発センターにて、 Bluetooth標準化開発に従事するなど、研究開発と新規事業立ち上げに携わる。2005年、東芝欧州研究所ケンブリッジ研究所の副所長を務め、量子暗号通信やAIの研究開発に従事。2017年には、技術統括部 部長並びに初代サイバーセキュリティセンター長を務め、東芝グループのサイバーセキュリティガバナンスを確立、2023年より現職。日本機械学会フェロー、日本学術会議 連携会員。

日東電工株式会社

取締役 専務執行役員 CTO 全社技術部門長

三木 陽介

1993年日東電工株式会社入社。ICT事業部門HDD事業部長を経て、2016年6月に執行役員ICT事業部門長、2017年6月に取締役執行役員副CTO、2020年6月に取締役常務執行役員CTO全社技術部門長に就任。2022年6月に取締役専務執行役員CTO全社技術部門長に就任し、現在に至る。

三菱電機株式会社

代表執行役 専務執行役
インダストリー・モビリティビジネスエリアオーナー、 CTO

加賀 邦彦

1990年三菱電機株式会社入社。先端総合技術研究所で空調冷熱システム、機器の熱マネージメント技術の研究開発に従事。2018年冷熱システム製作所長、2021年4月常務執行役 (開発担当、CTO)、開発本部長、2021年7月 常務執行役 CSO (経営企画、関係会社担当)、経営企画室長を経て、2023年4月代表執行役 専務執行役 インダストリー・モビリティビジネスエリアオーナー(インダストリー・モビリティビジネスエリア戦略室長)、 CTOに就任、現在に至る。

モデレーター

京都大学経営管理大学院 客員教授

元オムロン株式会社
イノベーション推進本部 シニアアドバイザー

竹林 一

オムロン株式会社にて大型プロジェクトのプロジェクトマネージャ、新規事業の開発、オムロンソフトウェア代表取締役社長、オムロン直方代表取締役社長、ドコモ・ヘルスケア代表取締役社長、オムロン株式会社イノベーション推進本部インキュベーションセンタ長、同シニアアドバイザーを歴任。現在京都大学経営管理大学院客員教授、麗澤大学客員教授、大阪大学フォーサイト株式会社エバンジェリストおよび上場企業の社外取締役等を務める。特定非営利活動法人日本プロジェクトマネージメント協会 PM マイスター。一般社団法人 2030 質価値創造研究会顧問。著書に「 たった一人からはじめるイノベーション入門 」「モバイルマーケティング進化論」「PMO 構築事例・実践法、利益創造型プロジェクトへの三段階進化論」等がある。

講演のポイント

ヘルスケアやセンシングなど事業領域の拡大に向けて積極的な技術経営を推進され、コーポレートの技術部門と事業部の技術部門との連携強化など推進されている日東電工 三木様。激変する市場環境の中で、尖った技術を標準化・普及させビジネスにするエコシステムが重要というお考えのもと、半導体調達構造の変革や先進的な運行システムの開発などをけん引されている三菱電機 加賀様。専門領域の隔たりのないオープンな研究所をつよみに研究開発を推進され、特に大きな成果を出されている量子暗号分野では、2020年に事業化を発表し、現在積極的に協業などを指揮されている東芝佐田様。オムロンでCTO設置の際に、その役割の定義から議論を推進したご経験もある竹林様をモデレーターにお迎えし、CTOの役割とリーダーシップに焦点を当て、ものづくりの新たなステージに向けた課題の突破力を議論してまいります。

※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。

概要

参加対象者

製造業の経営者・役員、経営企画、事業開発、研究開発、事業部門のリーダーの方々

参加料

¥25,000 (お一人様/税込)

参加定員

100名

参加形式

リアル開催

登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。

主催

株式会社ビジネス・フォーラム事務局

ゴールド協賛

シルバー協賛

ブロンズ協賛

会場

丸ビルホール

東京都千代田区丸の内2-4-1 丸ビル7階

東京メトロ丸の内線「東京駅」直結

JR「東京駅」丸の内南口より徒歩1分

東京メトロ千代田線「二重橋前駅」直結

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