Corporate Performance & ESG Management 2024
「稼ぐ力」と「中長期的価値創造」をつなげる
サステナビリティ経営の実装と経営管理
開催概要
開催日時
- Online 2024年 11月 20日(水)14:00~16:20
開催趣旨
サステナビリティ経営の重要性が叫ばれて久しい昨今。近年では、SSBJやCSRDをはじめ、サステナビリティ情報開示における国際的な枠組みと具体的な基準・規制が示され、各企業には、サステナビリティの真の実装、つまり非財務情報の収集・活用の具体化がますます求められています。
サステナビリティを経営に実装すること――それは、サステナビリティへの取り組みを通じて、企業価値を上げていくことに他なりません。しかし実際は、サステナビリティを推進するものの、取り組みの目的を見失い、事業とのシナジーが無かったり、本業の稼ぐ力が疎かになってしまったりしている例も少なくありません。
そこで、サステナビリティ経営の“実装”を実現するためには、最終的に従来の財務的価値に繋げる統合的な取り組みが必要です。そのために、ステークホルダーからの期待を適切に把握し、それをもとに適切な情報を収集し、従来の財務情報とあわせて経営の意思決定に活かしていく仕組みの整備が肝要となります。つまり、これからは、非財務情報を単なる開示・報告義務のための収集ではなく、企業価値向上に繋げるための実質的な経営資源としての活用、そのための戦略的な情報収集・管理・分析をしていく仕組みやプロセスについて、見直す必要があるのではないでしょうか。
本フォーラムでは、サステナビリティ経営をいかに実装させるか、たしかな企業価値につなげるためのマネジメントの考え方、そして非財務情報の管理・戦略的活用のための仕組みとアプローチについて、推進のための体制・プロセスを含め、考察していきます。ステークホルダーが求める開示への期待を振り返り、そこから具体的な実装手法や事例を共有することで、サステナビリティと事業の稼ぐ力の両立による企業価値創造の道筋を検証します。
概要
参加対象者 |
経営者・役員(CFO・CIO・CDOなど)、経営企画、経理財務、IT/情報システム、DX推進、ESG/サステナビリティ推進および各事業部門、関連部門等における管理職の方々 |
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参加料 |
無料(事前登録制) |
参加定員 |
100名 ※申し込み多数の場合は抽選とさせていただきます。 |
開催形式 |
オンライン配信(配信環境:Vimeo) ※本セミナーはオンラインでの配信となります。視聴方法はお申し込み後にご案内いたします。 ※お申込者でない方への視聴用URL共有はご遠慮ください。同じ会社内で複数名でのご参加を予定されている場合にも、お手数ですがお一人ずつお申し込み下さい。 ※登録時のメールアドレスに登録完了メールを送付いたしますが、万が一届かない場合、大変お手数ですが、customer1@b-forum.netまでご連絡ください。 |
主催 |
株式会社ビジネス・フォーラム事務局 |
協賛 |
プログラム詳細
14:00~14:30 基調講演【企業価値とサステナビリティ】
非財務情報と企業価値
ー制度対応のための開示から企業価値向上のためのツールとしてー
- 非財務情報開示の基準化・制度化の変遷と現状
- 非財務情報と企業価値に関する分析結果
- 企業価値向上のための非財務情報の活用

早稲田大学 商学学術院(商学部)
教授
大鹿 智基 氏
早稲田大学商学部、大学院商学研究科修士課程、同博士後期課程を経て博士(商学)。日本会計研究学会理事(国際交流委員会委員長)、日本管理会計学会常務理事(学会誌編集委員)、日本経済会計学会理事(学会誌編集委員) などを務める。著書に「非財務情報の意思決定有用性 -情報利用者による企業価値とサステナビリティの評価-」(中央経済社・中央経済グループパブリッシング、2023年6月)があり、日本公認会計士協会学術賞、日本会計研究学会太田・黒澤賞、国際会計研究学会学会賞(著書部門)を受賞。
講演のポイント
企業に対し非財務情報の開示を求める声が高まっており、基準化・制度化が急速に進んでいます。開示する企業からすると、情報開示の手間が増えたように感じることがあるかもしれません。一方で、「サステナビリティ関連財務情報」という呼び方が定着しつつあるように、非財務情報のうち、企業価値やサステナビリティとの関連性を有している情報の開示が目指されています。そこで、本講演では、講演者がこれまで取り組んできた、温室効果ガス排出量、従業員給与、租税回避の程度、株主総会の活性化などと企業価値(株式時価総額)との関連性に関する実証分析の結果をご紹介することを通じ、各社の企業価値向上に役立てるためのツールとしての非財務情報の取扱いについて提案します。
14:30~15:10 協賛講演【財務・非財務情報の統合管理】
サステナビリティ経営のためのデータ活用戦略と実践
~財務・非財務データの統合と活用~
- 非財務情報(ESG)の経営戦略への活用の必要性
- サステナビリティ経営のための財務・非財務の統合管理
- 目指すべきサステナビリティ経営データ基盤像

有限責任 あずさ監査法人
サステナブルバリュー統轄事業部
サステナビリティ・トランスフォーメーション
アソシエイト・ディレクター
安東 容載 氏
2007年より、外資系ITコンサルティング会社にて、製造業・金融業等のクライアントにおけるIT戦略策定、ERPやEPMの導入支援業務を中心にITコンサルタントとして従事。2015年より、日系コンサルティング会社にて、連結管理会計領域における経営管理DXをテーマに、グローバル製造業・通信業等のクライアントを中心にEPMやBIシステムを組み合わせ、グループ経営管理におけるデータ分析プラットフォーム構築・導入プロジェクトをリード。2023年より、 KPMGジャパン/あずさ監査法人に所属。サステナビリティ経営を実現すべく、財務・非財務データとAIを組み合わせた次世代のデジタル経営管理をテーマとしたアドバイザリーサービスを展開している。
講演のポイント
欧州をはじめ、グローバルでサステナビリティの重要性・関心が高まる中、情報開示の要請やサステナビリティデータ定義の整備により、GHG、資源・汚染、人的資本、人権、ガバナンスといったESGデータを含む非財務情報で他社と比較・評価される環境が整えられつつあります。そして、サステナビリティ経営の実践にあたっては、サステナビリティデータを活用した経営管理の取り組みが不可欠となってきています。一方で、組織間の壁やエクセルバケツリレーによるデータサイロ化、属人管理がはびこり、経営判断に必要なデータの提供や分析がタイムリーにできていない企業も多く存在します。本講演では、これらの課題に対するソリューションとして、サステナビリティ経営に求められるデータドリブンな経営管理モデルとデータ基盤のあるべき姿について提言します。
15:10~15:20 ブレイク
15:20~16:00 特別講演【企業価値最大化のためのサステナビリティ経営とROIC】
企業価値を上げ続ける全体最適なサステナビリティ経営と実践ROICマネジメント
~オムロン社における事例から
- なぜサステナビリティなのか
- どう全体最適なサステナビリティ経営を進めるのか
- サステナビリティ経営のROICマネジメントは対立するのか?
- サステナビリティ経営/ROICマネジメントの実践による企業価値最大化の実現

元オムロン株式会社
取締役執行役員専務 CFO 兼 グローバル戦略本部長
(現 株式会社ワコールホールディング 社外取締役)
日戸 興史 氏
日戸興史事務所 代表、元オムロン 取締役専務執行役員 CFO 兼 グローバル戦略本部長。1983年立石電機(現オムロン)入社。エンジニア、技術企画を担当。1996年から4年間シリコンバレー駐在。2006年 オムロンヘルスケア経営統括部長、2014年 オムロン株式会社 取締役執行役員常務、2017年 CFO就任。2023年6月 退任。現在は、個人事業主として各種経営アドバイスを行うとともに、ワコールホールディングス社外取締役、日本CFO協会理事。
講演のポイント
サステナビリティの重要性は年々高まり、ステークホルダーから企業への要請レベルも年々高くなってきています。多くの企業ではサステナビリティ取組によるコスト増の懸念から、収益とサステナビリティをどうバランスを取るのかを悩まれています。このような中で、サステナビリティ取組をコストとして捉えるのではなく、企業価値向上に向けたコアの戦略として位置づけの実践が必須となってきます。本講演では、「どう全体最適なサステナビリティ経営を進めるのか」・「サステナビリティ経営のROICマネジメントは対立するのか?」・「どのようにサステナビリティ経営/ROICマネジメントを実践し、企業価値最大化を実現するのか」を、オムロン社での事例を中心にお話しします。
16:00~16:20 Q&Aセッション
サステナビリティ経営の実装に向けて ~課題と今後の方向性~
- サステナビリティ経営・ROIC経営 実践にあたっての工夫や課題
- 経営におけるサステナビリティ情報活用の方向性
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元オムロン株式会社
取締役執行役員専務 CFO 兼 グローバル戦略本部長
(現 株式会社ワコールホールディング 社外取締役)
日戸 興史 氏

インタビューアー
有限責任 あずさ監査法人
サステナブルバリュー統轄事業部
サステナビリティ・トランスフォーメーション
アソシエイト・ディレクター
安東 容載 氏
16:20 終了予定
※ プログラム内容や時間は急遽変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。