M&Aで企業価値を高める
〜激化する国際競争を勝ち抜く戦略立案と実行
2015年6月11日(木)10:30~17:10(受付開始 10:00~)
経営者/経営企画、事業企画、国際事業、人事、情報システム、
経理・財務、法務、知的財産、他、M&Aをご担当の役員・管理職の方々
10:30~10:55 基調講演(25分間) 企業がM&Aを行う意義
グローバル経済環境と企業経営
経済学研究科 教授
伊藤 元重 氏
2015年に入り日本企業による海外企業買収は過去最速のペースで進んでおります。このような状況下で日本企業がグローバルM&Aに失敗しないためにはグローバル経済環境がどう変化を遂げているのか、特に市場や技術の変化に注目しビジネスを行う必要があります。基調講演ではこれら日本企業が直面する課題や現在起きている変化などについてお話いただきます。
10:55~11:40 特別講演1(45分間) 企業価値を高めるM&A戦略
アース製薬にとってのM&Aとは
- アース製薬発展の歴史
- M&Aに至る舞台裏
- M&Aのもたらす効用
取締役会長
大塚 達也 氏
東京大学大学院を卒業後、大塚製薬株式会社を経て、1990年アース製薬株式会社に入社。約300億円だった売上を社長時代に1,300億円超に伸ばし、東証一部に上場させた。2014年3月より現職。現在は女子プロゴルフツアー「アース・モンダミンカップ」の企画推進に携わっている。
単体で1,008億円、連結で1,458億円の売上高(2014年12月31日現在)を誇るアース製薬、ここ最近では2011年にバスクリンを190億円で買収(2012年2月29日付で完了)、2014年 白元を75億円で買収(同年9月1日付で譲受)と大胆なM&A戦略を取っておられます。このような中でアース製薬にとってM&Aとは何を意味するのか、発展の歴史や、M&Aの舞台裏、M&Aがもたらす効用など、ご講演いただきます。
11:40~12:05 特別対談(25分間) SPECIAL LIVE
M&Aを成長戦略の中に位置づける
取締役会長
大塚 達也 氏
経済学研究科 教授
伊藤 元重 氏
12:05~13:00 休憩(55分間) ※会場内でお弁当を販売いたします
13:00~13:40 協賛社講演(40分間) M&Aと人事デューデリジェンス
グローバルM&Aを成功に導くための人事の心得
- M&Aのプロセスにどのように関与するか?想定される人事上の課題、留意点と対策
- 人事デューデリジェンス ~注目のポイントはB/SからP/Lへ
- 重要人材リテンション(引き留め)のための施策例
ベネフィット部門 シニアコンサルタント
堀之内 俊也 氏
東京工業大学工学部卒、一橋大学大学院国際企業戦略研究科修士課程修了(MBA)。三井銀行(現三井住友銀行)、タワーズワトソン、コーポレイトディレクション、ブレイスアップ勤務を経て、2010年 タワーズワトソンに復帰し、現在に至る。日本企業・外資系企業のM&Aにおける人事デューデリジェンスや買収後の制度統合支援などに数多く携わる。『労政時報』(労務行政)等、専門誌への寄稿も多数。
日本アクチュアリー会正会員、日本証券アナリスト協会検定会員
組織人事部門 シニアコンサルタント
中村 健太郎 氏
慶應義塾大学経済学部卒業。タワーズワトソンに入社以来、日系企業のグローバルタレントマネジメント、M&Aにおける人事デューデリジェンス、役員報酬・インセンティブ制度、リテンションプランの設計・導入支援、買収後のPMIの実行支援等、多岐に亘るアドバイスの経験を有する。共著に『「経営者報酬」の実務詳解 』(中央経済社)。
米国公認会計士、日本証券アナリスト協会検定会員
企業がグローバルM&Aを成功に導くための一つのポイントとして、対象会社の人事マネジメントをどのように進めていくのか、という課題があげられます。こういった人事面における課題や留意点を事前に精査し、ポストM&Aを見据えた対策を取っておくことは、企業がM&Aを成功させる上での鍵を握っていると言っても過言ではありません。本講演では、M&Aのプロセスに人事としてどのように関与し、あるいは人事をどのように関与させていくか、そして人事デューデリジェンスの重要性や、重要人材リテンション(引き留め)の施策例などについて、ご説明をいただきます。
13:40~14:50 事例講演(70分間) M&Aと人財マネジメント
グローバル人財マネジメント
- 2度のM&Aを通じたグローバル化への歩み
- グローバル人財育成に向けた取り組み
人事部長
嶋吉 耕史 氏
1993年日本たばこ産業に入社、関西工場にてエンジニアとして仕事を始める。1997年に英国のマンチェスタータバコカンパニーへ出向し、生産管理を担当。その後、2000年よりたばこ事業本部 事業企画室において、M&A後のPMI(Post Merger Integration)を統括。2012年7月に人事部長に就任し、グローバル人財育成、経営人財の輩出に向けた取り組みを推進している。
JTは二度の超大型クロスボーダーM&A(1999年にRJRナビスコ社の米国外たばこ事業買収、2007年に英国ギャラハー社買収)を経て、現在は120以上の国と地域でビジネスを展開。世界シェア第三位を誇るグローバルたばこメーカーとなっています。今回はこれらM&Aを通じたグローバル化への流れとM&A後におけるグローバル人財育成の取り組みについてお話しいただきます。
14:50~15:10 コーヒーブレイク(20分間)
15:10~16:10 特別講演2(60分間) M&Aと財務・ファイナンス
M&Aにおける自主性の尊重と規律
- イノベーションとマネジメントコントロール
- JV戦略と100%子会社戦略
- M&Aにおける文化マネジメント
スリーエム ジャパン株式会社
代表取締役 副社長執行役員
財務・人事・情報システム・総務担当
昆 政彦 氏
早稲田大学商学部卒業後、シカゴ大学経営大学院修士課程修了(MBA)、早稲田大学大学院博士(学術)取得。GE横河メディカルシステム株式会社 CFO、株式会社ファーストリテイリング 執行役員、GEキャピタルリーシング株式会社 執行役員最高財務責任者(CFO)等を経て、2006年住友スリーエム株式会社入社、財務担当執行役員等を経て現職。
スリーエム ジャパンは2014年9月1日付で米国スリーエムの100%グループ会社となり、住友スリーエムから社名変更を行いました。事業領域は電気電子・電力・通信関連、建築・サイン・ディスプレイ関連、ヘルスケア関連、等々、多岐に渡り、今回は主に財務戦略とポートフォリオ事業戦略の観点よりM&A時における投資分析や意思決定、等、ご講演いただきます。
16:10~17:10 特別講演3(60分間) M&Aと知的財産
M&Aにおける知財戦略
- 企業(事業)戦略に適う事業創出、事業強化の知財戦略
- M&Aの対象の特定と技術・知財の実態の評価の知財活動
- 活用目的に適った技術・知財の創造・融合の三位一体活動
丸島特許事務所 所長
元 キヤノン株式会社 専務取締役
丸島 儀一 氏
キヤノン(株)に入社以来、知的財産、製品法務を担当。常務、専務取締役時代に、新規事業育成本部長、研究開発推進委員会委員長、研究開発、国際標準担当なども務めた。
2007年から本学教授。日本特許協会理事長、(社)日本経済団体連合会知的財産部会長、(社)日本国際知的財産保護協会副会長、日本弁理士会副会長、産業構造審議会委員、文化審議会著作権分科会委員、科学技術会議専門委員、国家産業技術戦略検討委員などを歴任。
M&Aにおいて相手先企業の持つ特許は自社にとってどれだけの価値になるのか、特許は第三者とどのような関係で契約されているのか、その実態を確認しておくことはM&Aを円滑に行う上で非常に重要なポイントとなります。特にグローバルM&Aの際は、国によって制度が異なり、それぞれの国の状況を把握する必要があります。また時代によっても制度は変化するものであり、こういった観点よりM&Aにおける知財戦略の重要性についてお話しいただきます。
17:10 終了