企画、集客から運営までを作り上げるプロセス 企画、集客から運営までを作り上げるプロセス
Special Contents

企画、集客から運営までを作り上げるプロセス

イベントに関わる全メンバーの
知恵と創意工夫を結集して、
高品質な情報提供というゴールを
目指す。

T.M
ビジネスプロデュース局
T.M
2019年 中途入社
Y.F
イベントコーディネート局
Y.F
2022年 中途入社
W.O
企画制作局
(現:モーションスクエア社)
W.O
2021年 中途入社

Project background

日本のビジネスシーンを牽引するリーダー層に向けて、多種多様なイベントを発信するビジネス・フォーラム事務局。ここでは、一つのイベントが開催されるまでに、各担当者が何を考え、何を大切にして、何を実行しているのか、イベントが生まれるまでの流れを追いました。

00.プロデューサーの頭の中身~年間計画を立てる~

プロデューサーは、半年先を読め。

今回は「イベントができるまで」というテーマで、企画から開催までの流れをお聞きします。前提として、企画はプロデューサーの頭の中から生まれるんですよね。企画のヒントは、どんなところから見つけていますか?皆さんの頭の中身をお聞きしたいです。

T.M

まず、何も無いところから企画は生まれませんから、普段からの情報収集は大事です。ありきたりに聞こえるかもしれないですが、新聞や経済誌には必ず目を通します。その他にもインターネットのニュース媒体など、できる限り広範囲から情報を集めるようにしています。

そうすると第一に、旬のキーワードが把握できます。最近だと「AI」や「DX」といったワードですね。しかしもう一方で、普遍的なキーワードがあることも理解します。例えば「リーダーシップ」「組織づくり」「新規事業の生み出し方」といったワードでしょうか。広範囲の情報に目を通すことで、おおげさに言えば社会の動向みたいなことが肌感覚で掴めるようになるので、そこからイベントのテーマになり得るワードを探します。

日々の情報収集から「今、みんなが気にしていること」をピックアップしてイベントのテーマにするということでしょうか。そこだけ聞くと、自分にもできそうと早とちりしそうです。素人とプロの違いってなんでしょう。

T.M

「みんな」と表現されましたが、私たちのイベントは、企業の経営判断に関わる管理職の方を対象に情報発信をしています。その中には、人事担当役員、経営戦略室の室長、サプライチェーン統括責任者など、さまざまな役職の方がいます。素人とプロの違いで言えば、こうした立場にいる方の課題感を把握する力でしょうか。

例えばサプライチェーンを統括する方なら、普段から、数万という部品を何層にもなっているサプライヤーを管理しながら「Aの部品をブラジルから調達」し「Bの部品を南アフリカから調達」し「日本の工場まで運んで最終製品にする」という複雑な供給網を管理しているかもしれない。その中ではひょっとして「どこかの地域で紛争が起こった際の、サプライチェーンに与える影響」を日常的に不安視しているかもしれない。それなら、サプライチェーンのリアルタイム監視とそれに付随するビジネス課題をテーマにしたイベントを開催すれば、課題解決に貢献する情報発信ができるかもしれない。簡単に表現すれば、こうした思考回路で企画を形にしていきます。

もちろん、私たちはサプライチェーンの素人ですから、細部まで企業の課題を把握することは不可能です。ただ、想像はできます。私たちは仕事柄、多くの企業の管理職の方と会話を交わしています。各業界の専門書を読み、全体像の把握にも努めています。こうして積み重ねた知見から、管理職の方が抱えている課題感の仮説を立てられることが、素人とプロの違いだと思います。

プロデューサーの頭の中身~年間計画を立てる~

プロデューサーの頭の中には、常に企画のアイデアがストックされているんですね。

T.M

一人のアイデアには限界もあります。現在は各々の知見を持ち寄って年間のイベント開催計画を立てています。「5月はこのテーマ、8月はこのテーマでいこう」という形で意思決定がされ、各プロデューサーに担当テーマを割り振ります。

まずは年間で時期ごとの開催テーマを決めるんですね。例えば、急激な時勢の変化などがあった場合は、開催テーマの変更もあるのでしょうか。

T.M

イベントって、企画から開催まで約4か月はかかるので、急な対応って難しいんです。しかし、例えばランサムウェアによるサイバー攻撃などのニュースが社会的な話題になったとします。その影響で、瞬間的には「セキュリティ対策」がホットワードになるはずです。このキーワードが企業の重要課題として、半年〜1年先にも残り得るものだと予測できれば、イベントの年間計画に組み込んでいきます。社長からはよく「半年先のビジネス課題を読め(※)」と言われています。

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「半年先を読め」

IT社会の中で常態化したサイバー攻撃。あるいは紛争などの影響による石油危機や物価高。または少子高齢化社会での働き手不足。こうした社会情勢が企業経営にどんな影響を及ぼすか。その影響は企業の恒久的な課題となり得るか。社会や経済を俯瞰的に捉え、少し先の未来を予測する能力が、プロデューサーには求められます。

01.企画する(4か月前)

企画づくりは、本づくりに似ている。
イベントタイトルはいわば、本のタイトルみたいなもの。

企画づくりって、具体的にどんなアウトプットを出すのですか?

T.M

作り方は各プロデューサーによって異なるとは思いますが、まずはイベントの仮タイトル案、プログラムイメージ(=プログラム構成)、開催趣旨をつくります。このテーマのイベントを、この時期にやる意味とは何か。企画責任者である自分と社会との接点から発想し、イベントの意義を文章に起こします。次に、テーマをより明確に伝えてくださるゲスト講演者を何名かリサーチしてピックアップします。その後はプログラムです。何時間のイベントか、会場はどこにするか、全体を通していくつのセッションで構成するか、複数名でのパネルディスカッションは必要か否か。最後にイベントのテーマを伝えるタイトルをつくり、すべてを企画書に落とし込みます。

企画を形にした後は、プロデューサーの皆さんのディスカッションで内容を煮詰めていく工程もありますか?

T.M

あります。ただ、企画の内容については担当プロデューサーが一番勉強をしていますので、本人の意見が尊重されることが多いですね。その上でベテランプロデューサーからは、講演者の人選についての提案や、イベントタイトルの表現方法へのアドバイスなどが出てきます。

企画する(4か月前)
企画する(4か月前)

イベントタイトルなどの、言葉の表現も重要なんですね。

T.M

タイトルは大事です。社長がよく言うのは「イベント企画づくりはある意味で本作りだから、編集者のような気持ちで企画をつくろう(※)」という言葉です。この考え方でいくと、イベントタイトルは本のタイトルになります。テーマを全体的に包括でき、なおかつ魅力的なタイトルになるように言葉を考えています。

最終的に企画が世の中にリリースされるまでの、意思決定の仕組みはありますか。プロデューサーの皆さんの合意のもとにGOサインが出されるんでしょうか。

T.M

ここでも、本人の意思が尊重されることがほとんどです。プロデューサー同士のディスカッションではさまざまな意見も飛び交います。また、企画者が新人プロデューサーであれば、ときには厳しい意見も出ます。この点は新人が直面する壁の一つでもあります。ただ、最終的に世の中にリリースできる品質のイベントになれば、企画者本人の「この形でリリースする」という覚悟が決め手になることが多いです。

KEYWORD PICKUP

「企画づくりは、本づくりに似ている」

イベントの企画責任者はプロデューサーです。しかしプロデューサーは、その時々のイベントテーマの専門家ではありません。だからこそ、全体のストーリー設計が重要です。自分が設定したテーマを明確に表現するために「第1章は専門家のAさんに話してもらう」と決めたり、リアリティを持ってテーマを追求するために「第2章は事業会社で実際に業務を担当しているBさんに話してもらう」と想定したり、より魅力的なストーリーへと昇華するために「第3章はAさんとBさんのディスカッションにしよう」と決めていきます。いわばビジネス書をつくる、編集者のような一面がある仕事です。

講演者と交渉する(4か月前~2か月前)

いい企画を考えなきゃいけないし、
いい講演者の方も見つけなければいけない。

イベントのテーマを伝えるためには、誰が何を話すのかが重要ですね。講演者探しや出演交渉のご苦労もありますか。

T.M

私たちには長年の経験の蓄積があり、過去の講演者の方の情報もナレッジとして蓄積されています。同種のイベントへの登壇経験がある講演者の方に再度お願いすることは、有効な手段の一つです。しかし同時に、新しい情報発信のために新たな講演者を探すことが必須なのですが、これが難しい。

私たちとしては、イベントでいいストーリーを話せる方に登壇してもらい、イベントの魅力や満足度を向上させていきたいんです。しかし、いいストーリーを話せる方を見つけること自体が難しかったり。いいストーリーを話せる方なのに集客力に少し不安があったりしてしまう。この点には、いつも難しさを感じています。

新しい講演者の方は、どのような方法で探していますか。

T.M

これは本当に地道です。新聞や雑誌を読んで、例えばサプライチェーン変革に関して新しい記事があったとしたら、その中の事例に出てくる人物をストックしていったりします。テレビ、BS放送、オンラインの動画配信にも関連したテーマの番組を探して、その中に登場する著名人を探すなど、そうした情報収集の積み重ねです。

講演者と交渉する(4か月前~2か月前)

しらみつぶしに探して、講演者の候補が見つかったとしても、イベントに出てくれるかは分からない?

T.M

その通りです。登壇して欲しいと思える方を見つけても、その時点では何も関係性がないですから、会ってもらえるまでに時間がかかります。会社に所属している方であれば広報や代表電話から打診をしたり。ときには手紙も書きます。いろいろな方法を探って、秘書の方まで辿り着ければラッキーなほうです。ようやくご本人と交渉できたとしても、時期や内容といった理由でお断りされるケースもあります。こればかりは、突破できるまで努力を続けるしかないですね。

そこを突破していくのも、プロデューサーの力量の一つですか?

T.M

そう思います。いろんな能力が必要な仕事です。いい企画を考えなきゃいけないし、いい講演者の方も見つけなければいけない。

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