2019/09/20 (  金 )

第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム 開催レポート

第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム 開催レポート

第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム

未来に備えよ ~デジタル時代における日本企業の課題と勝機、そして底力

2019年7月18日、一橋大学 一橋講堂にて開催した「第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム」。毎度ご好評いただき、シリーズ第14弾となった今回も、デジタル変革時代にその動向が注目される豪華なゲスト講師者と一橋大学の名物教授陣が本音の熱い議論を展開しました。

「第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム」の様子
「第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム」の様子
「第14回 一橋ビジネスレビュー・フォーラム」の様子

開催趣旨

一橋大学イノベーション研究センターは、1997年に日本におけるイノベーション研究のいっそうの振興を図るために設置された専門研究所で、『一橋ビジネスレビュー』はその機関誌であり、日本における数少ない経営学専門誌として大学研究者から一般ビジネスマンにまで広く購読されています。(出版元:東洋経済新報社)ビジネス・フォーラム事務局では毎年1回重要なトピックを取り上げ、編集委員長である米倉誠一郎教授の協力のもと、有識者による講演とディスカッションによるフォーラムを開催しております。

毎回ご好評を賜り、おかげさまで14回目を迎える今回のフォーラムでは、デジタル変革など目まぐるしく変化するビジネス環境において、今後日本が世界的にも高い競争力を保ち、世界をリードしていくためには、企業はどのような危機意識を持ち、変革に取り組んでいくべきなのか、イノベーション・戦略・組織の観点から討議して参ります。著名な経営者の方々と有識者・教授陣との白熱討論にて、日本企業の今後の展望と未来への備え(課題、勝機、そして日本企業が兼ね備える可能性など)について検証してまいります。

共催:一橋大学イノベーション研究センター / 東洋経済新報社

後援:株式会社トプコン

企画・運営:株式会社ビジネス・フォーラム事務局

参加者の属性

≪業種≫
≪部門≫
≪役職≫
 

特別講演Ⅰ

「創業87年の伝統あるベンチャー企業経営」 + 特別LIVE対談!

「特別講演Ⅰ」の様子
「特別講演Ⅰ」の様子
「特別講演Ⅰ」の様子
「特別講演Ⅰ」の様子
Voice of attendees

「モノ売りからコト売りへの変革を、実体験をもって示されており非常に参考になった。米倉先生の率直なファシリテーションが非常に良かった。」

「社会的課題をベンチャー的思考で新たな仕組みまでもっていく実行力に脱帽です。技術だけでは駄目なことが分かりました。」

「トップ経営者がこれだけデジタル化を真剣にとらえていることに感銘を受けました。」

「解決すべき社会問題を定義した上で解決のアプローチを考えて、施策に展開している点、イノベーションの実験が可能な国、市場でグローバルに展開している点に感動しました。」

株式会社トプコン
代表取締役社長 CEO
平野 聡


1957年福岡県生まれ。1932年創業の老舗光学機械メーカー東京光学機械株式会社(現 株式会社トプコン)に‘82年入社。’90年代渡米、M&A戦略により「建機の自動化」や「高精度GPS」といった最先端技術を持つ複数のベンチャー企業の買収を通じて、現トプコンの成長を牽引する建機や農機のデジタライゼーションの草創期を築く。帰国後は、商品企画部長、経営戦略室長などを歴任後、2013年より現職。世界的な高齢化に伴う医療費の高騰、世界的な人口増加に伴う食糧不足、世界的なインフラ需要に伴う技能熟練者の不足などの医・食・住に関係する社会的な課題解決を理念とする創業87年の伝統あるベンチャー企業経営を推進中。

パネルディスカッション

日本企業のデジタルトランスフォーメーション

「パネルディスカッション」の様子
「パネルディスカッション」の様子
「パネルディスカッション」の様子
「パネルディスカッション」の様子
Voice of attendees

「今まで聴いたパネルディスカッションの中でベストだった。米倉先生のファシリテートが素晴らしい。」

「日本におけるデジタル化の課題を明確にしていただけたと感じました。」

「デジタルトランスフォーメーションについての数ある話の中で一番腹に落ちる内容でした。」

「非常に興味深い、参考になる討論、世界の動きと日本の違い、生き残るキーワード、戦略のヒントを得た。」

「日米中それぞれの切り口での見方が結集したのが興味深かった。」

株式会社トプコン
代表取締役社長 CEO
平野 聡

株式会社ビービット
東アジア営業責任者
藤井 保文


1984年生まれ。東京大学大学院学際情報学府情報学環修士課程修了。
2011年、ビービットにコンサルタントとして入社し、金融、教育、ECなどさまざまな企業のデジタルUX改善を支援。 14年に台北支社、17年から上海支社に勤務し、現在は現地の日系クライアントに対し、モノ指向企業からエクスペリエンス指向企業への変革を支援する「エクスペリエンス・デザイン・コンサルティング」を行っている。18年8月には『平安保険グループの衝撃―顧客志向NPS経営のベストプラクティス』を監修・出版。同年9月からはニューズピックスにおいて、中国ビジネスに関するプロピッカーを務める。19年3月にIT批評家の尾原和啓と共著で出版した「アフターデジタル-オフラインのない時代に生き残る」が大きな話題になっている。

SAPジャパン株式会社 
インダストリーバリューエンジニアリング統括本部
IoT/IR4 ディレクター
村田 聡一郎


外資系IT企業、本社駐在、ITスタートアップを経て、2011年SAPジャパン入社。SAP HANA、クラウド、IoTなどを利活用した顧客およびパートナーとの共同イノベーション事業開発に関わる。海外事例にも精通し、講演・執筆など多数。SAP IoT研究会主宰。米国ライス大学にてMBA取得。
書籍『Why Digital Matters? “なぜ”デジタルなのか』(プレジデント社、2018)監修。
中小企業庁 小規模企業基本政策審議委員会 専門委員(2018年度)。
経済産業省 デジタルトランスフォーメーションに向けた見える化指標・診断スキーム構築に向けた検討会 委員(2018年度)。

特別講演Ⅱ

「ユーザーイン経営と知識経営」+ 特別LIVE鼎談! 

「特別講演Ⅱ」の様子
「特別講演Ⅱ」の様子
「特別講演Ⅱ」の様子
「特別講演Ⅱ」の様子
Voice of attendees

「大山会長の経営方法(ユーザーイン)を、野中先生の分析で斬るといった対談が解り易かった。米倉先生とのやり取りも絶妙、理解しやすかった。」

「商品の価値創造、非公開ならでは、従業員を大切にするマネジメントを習い、学びました。大切にしなければならない経営学を学びました。」

「なかなか聞けない話でした。経営者たるもの何を大切にすべきかを再認識した。別格の豪華講師陣。」

「さすが、アイリスオーヤマですね。入社したかったなぁ…。」

「大山会長の経営理念、姿勢を伺うことができ、ありがとうございました。本質を突く良い議論を伺えました。ユーザーインの徹底に強みを感じます。」

アイリスオーヤマ株式会社
代表取締役会長
大山 健太郎


19歳で家業を継承、大山ブロー工業所(現アイリスオーヤマ)代表者に就任。グループ国内工場14カ所。1992年アメリカ、1996年中国、1998年オランダなどに現地法人を設立し、現地生産、現地販売で事業を展開。地方から世界で展開するグローカル企業に成長させ、現在に至る。
仙台経済同友会代表幹事。公益社団法人 日本ニュービジネス協議会連合会 副会長。一般社団法人 東北経済連合会副会長。復興推進委員会 委員。

一橋大学名誉教授
野中 郁次郎


1935年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造株式会社勤務を経て1972年カリフォルニア大学経営大学院バークレー校でPh.D(経営学博士)取得。北陸先端科学技術大学院大学教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授等を経て現職。1997年カリフォルニア大学経営大学院バークレー校ゼロックス知識学名誉ファカルティスカラー。2002年紫綬褒章、2017年カリフォルニア大学バークレー校ハーススクールより「Lifetime Achievement Award」受賞。主な著書に、『直観の経営』(2019、KADOKAWA)、『知識創造企業』(1996、東洋経済新報社、共著)、『The Knowledge-Creating Company』(1995、Oxford University Press、共著、米国出版社協会ビジネス経営書部門「ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤー」賞)、『失敗の本質』(1984、ダイヤモンド社、共著)。

特別講演Ⅲ

「未来に備えよ ~ アリババにみるデジタル市場へのシフトと競争戦略」 + 特別LIVE対談! 

「特別講演Ⅲ」の様子
「特別講演Ⅲ」の様子
「特別講演Ⅲ」の様子
「特別講演Ⅲ」の様子
Voice of attendees

「世界に出ていきたいが、どうやって?のモヤモヤ感が、晴れた。勇気が出た。デジタルラッピングされたい。」

「香山社長の語りと楠先生の聞き出しは絶妙!アリババは、中国のものと考えていたが、中国市場参入の手として活用出来る事を認識した。おどろき、また勉強になりました。」

「アリババによって価値を取り戻した小売やメーカーの存在の話は実に興味深いと思いました。」

「アリババのプラットフォーム提供の実態に驚いた。中国市場の大きさを感じた。」

「アリババの取り組みを聞いて、認識している以上に、先に行かれてしまった感あり。モノを売るのに、「場」を提供することがどれだけ大事か痛感させられた。」

アリババ株式会社
代表取締役社長 CEO 兼
アント フィナンシャル ジャパン 代表執行役員 CEO
香山 誠


1986年ソフトバンクに入社。長年にわたる国内BtoBビジネス、さらには、国内や海外企業とのインターネットビジネスにおけるジョイントベンチャーの立ち上げを経て、2008年5月にアリババ株式会社代表取締役社長 CEOに就任。2018年2月にアント フィナンシャル ジャパン 代表執行役員CEOに就任。
成長を続ける中国市場や新興諸国市場に対するインターネットを活用した販路開拓支援や、訪日客の取り込みと日本国内消費拡大の支援を通じて、地域経済および日本経済の活性化への貢献を目指している。 

総括ジャムセッション

楠木建教授 vs 米倉誠一郎教授

「総括ジャムセッション」の様子
「総括ジャムセッション」の様子
「総括ジャムセッション」の様子
「総括ジャムセッション」の様子
Voice of attendees

「この2人しかできないセッションです。インタラクティブで楽しいラップアップでした。」

「野中先生も加わっていただいて3人で2時間やっていただきたいと思いました。」

「最近参加したビジネス関係のフォーラムの中で最高におもしろくインサイトを得られました。」

「初めて参加しましたが、形式張らない自由な雰囲気にとても好感を持った。米倉先生の盛り上げは秀逸でした。」

「最近の中では大変素晴らしい講演会でした。有料でもいいプログラムをもっとやって下さい。」

一橋大学ビジネススクール
教授
楠木 建


1964年東京生まれ。1992年一橋大学大学院商学研究科博士課程単位修得。一橋大学商学部助教授および同イノベーション研究センター助教授などを経て、2010年より現職。専攻は競争戦略。著書に『「好き嫌い」と才能』(東洋経済新報社)、『「好き嫌い」と経営』(東洋経済新報社)、『経営センスの論理』(新潮新書)、『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)などがある。

『一橋ビジネスレビュー』編集委員長
一橋大学 イノベーション研究センター 名誉教授
法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科 教授
米倉 誠一郎


イノベーションを中心とした経営戦略と組織の史的研究が専門。ハーバード大学歴史学博士号取得(Ph.D.)。『一橋ビジネスレビュー』編集委員長、およびアカデミーヒルズの日本元気塾塾長でもある。プレトリア大学日本研究センター所長を経て、同日本研究センター顧問を兼任。著書は、『松下幸之助:きみならできる、必ずできる』(ミネルヴァ書房)、『イノベーターたちの日本史:近代日本の創造的対応』(東洋経済新報社)、『創発的破壊:未来をつくるイノベーション』(ミシマ社)、『2枚目の名刺』(講談社+α新書)、『経営革命の構造』(岩波新書)など多数。

※記事掲載の所属・役職名は2019年7月時点のものです。