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取締役改革フォーラム 2015
攻めのコーポレート・ガバナンスと成長へのリスクテイク
 ~ “稼ぐ力を取り戻す”、真のマネジメント改革

開催日時

2015年5月18日(月)9:30~16:50(受付 9:00~)

参加対象者

経営者、役員、経営企画、総務、法務、管理部門他、各事業部門の管理職の方々

9:30~10:20 オープニング【キーノートスピーチ】

グローバル時代のガバナンス経営
 ~持続可能な競争力の実現に向けて~

  • 日本企業のリスクテイクについて
  • 経営者の的確な判断を支える仕組みとは
  • 日本企業固有のDNAを活かす
  • 日本企業におけるガバナンスのあり方

プロティビティLLC
最高経営責任者兼社長 公認会計士
神林 比洋雄

アーサーアンダーセン(現あずさ監査法人)を経て、2003年プロティビティジャパンを設立し現職。日本およびグローバル企業を対象に、ガバナンス強化、コンプライアンス対策、エンタープライズワイド・リスクマネジメント導入支援など、リスクマネジメントの高度化を通じて企業・非営利法人組織の企業価値・組織価値向上を支援している。

【講演のポイント】
経営環境が激変する中、日本企業は価値創造を推進すべく果敢にリスクにチャレンジすることが強く期待されています。企業が積極的なリスクテイクをするには、経営者の決断を支え、戦略遂行をモニタリングする仕組みを不断に見直すことが不可欠です。日本企業固有の「自律」的なDNAを活かしつつ、日本企業に期待される「他律」としてのガバナンスとはどうあるべきなのか。トップマネジメントのメッセージを読み解き、今後の日本企業のガバナンスに係わる展望を示します。

10:25~11:35 特別講演Ⅰ【マネジメント改革と成長戦略】

オリックスの成長戦略とコーポレート・ガバナンス

  • コーポレート・ガバナンスのポイント ~体制強化の歩みと仕組み
  • オリックスの取締役会 ~経営トップを振り返って思うこと
  • 世界で戦うマネジメントとは ~日本企業の課題と展望

オリックス株式会社
シニア・チェアマン
宮内 義彦

1935年神戸市生まれ。58年関西学院大学商学部卒業。60年ワシントン大学経営学部大学院修士課程修了後、日綿實業(現双日)入社。64年オリエント・リース(現オリックス)入社。70年取締役、80年代表取締役社長・グループCEO、2000年代表取締役会長・グループCEO、03年取締役兼代表執行役会長・グループCEOを経て、14年シニア・チェアマン就任。これまで総合規制改革会議議長など数々の要職を歴任。現在、ドリームインキュベータ、ACCESSの取締役のほか、新日本フィルハーモニー交響楽団理事長などを兼務。

【講演内容のポイント】
オリックスのグループCEOとして、そして日本取締役協会会長として、日本企業の価値を高めるという観点から10年以上にわたってコーポレートガバナンスのあり方を問い、環境整備を訴え、産業界のガバナンス改革を牽引してきた宮内氏。オリックスでのガバナンス改革の道のり、また経営トップとして早くから社外取締役を多数迎え、「社外の厳しい目」にそのマネジメントを監督されながら、どのような舵取りを進めてきたのか。仕組みの整備が進み始めたとはいえ、制度の要求を満たすだけでは「攻めのガバナンス改革」は成しえない。コーポレートガバナンスを機能させることは、同時に、経営者にこれまでなかった“評価”が下されることになる。ご自身の豊富な経験と知見から、真のガバナンス改革、そして世界で戦うためのマネジメントについてご講演いただきます。

11:40~12:10 ケーススタディ【ガバナンスを機能させるポイント】

コーポレートガバナンスの再考と成長戦略の実現

  • コーポレートガバナンスコード対応の本質
  • 取締役会と経営陣の関係とガバナンスが機能するための仕組み
  • 成長戦略の再構築とイノベーションを促進するメカニズム

株式会社レイヤーズ・コンサルティング
代表取締役COO 公認会計士
中防 保

太田昭和監査法人(現:新日本有限責任監査法人)を経て、1983年株式会社レイヤーズ・コンサルティングを設立。代表取締役COOとして現在に至る。製造・流通・サービス業等の上場企業を中心に、コーポレートガバナンス強化、グローバル経営管理制度構築、成長戦略策定、新規事業開発、新ビジネスモデル構築、業務・組織変革、財務会計・管理会計等のコンサルティングを多数行う。

【講演内容のポイント】
コーポレートガバナンスコードへの対応は、形式だけを整える外形主義で捉えるべきではない。身内意識、仲間内企業からの脱却という意識改革を図り、取締役会と経営陣の新たな関係を再構築すべきと考えます。また、日本企業として持続的な成長シナリオを描き、積極的なM&Aや開発投資といったイノベーションを生み出すためのメカニズムの再考が迫られている。そうした観点からも社外取締役を積極活用していくべきであると考えます。これらコーポレートガバナンスの再考と成長戦略の実現につきポイントを解説します。

12:10~13:00 休憩

13:00~13:50 特別講演Ⅱ【独立取締役の現状と課題】

持続的成長への競争力とインセンティブ
 ~伊藤レポートと独立社外取締役の今

  • 伊藤レポートとこれからの経営改革に向けて
  • 社外取締役としての知見と示唆
  • 取締役会、ガバナンスを機能させるためのカギ

一橋大学大学院 商学研究科 教授
伊藤 邦雄

持続的成長の実現は企業価値の創造にあると主張。日本企業が直面する課題や現実に即した研究や提言に定評がある。専門は会計学、コーポレートガバナンス論。一橋大学卒業。商学博士。一橋大学商学部助教授、スタンフォード大学フルブライト研究員等を経て、1992年より現職。2004~2006年一橋大学副学長。日本会計研究学会会長、日本IR学会会長等の公職のほか、三菱商事、東京海上HD、東レ等の社外取締役も兼任。著書に『新・現代会計入門』(日本経済新聞出版社)、『新・企業価値評価』(日本経済新聞出版社)ほか。

【講演内容のポイント】
コーポレートガバナンスの要諦は、経営者や内部取締役が自らを律する「自律」にある。その自律を補完する「他律」の役割を担うのが社外取締役だ。社外取締役には、企業経営の行き過ぎを抑制するための「モニタリング」と、企業価値を向上させ、稼ぐ力を強めるための「アドバイス」の2つの機能がある。現在の日本においては、経営者の暴走を抑えるというよりは、必要なリスクを取るために経営者の背中を押すことが、社外取締役に求められている。米国では、取締役会の規模や社外取締役の参画度などのガバナンスの要素が企業価値や収益性に影響を与えているというデータがある。つまり、社外取締役を入れればそれで良いということではない。「社外」という外の視点から、中長期的な成長シナリオに貢献するアドバイスができる人を選ぶこと、そして、そのアドバイスを成長につなげるべく傾聴するという経営者の姿勢がなければ機能しない。三菱商事、東京海上HD、東レ等、複数の社外取締役に就き、今なお経営の最前線でご活躍する伊藤教授から、マネジメントを磨く知見やヒントをご紹介いただきます。

13:55~15:05 特別講演Ⅲ【コーポレートガバナンス・コード】

攻めのガバナンスの実践に向けて
 ~コーポレートガバナンス・コードへの実務対応

  • コーポレートガバナンス・コード策定の経緯、内容
  • 実務への影響およびその対策
  • グローバル時代における企業経営の課題と展望

西村あさひ法律事務所
パートナー弁護士
武井 一浩

1989年東京大学法学部卒業、96年ハーバード大学修士、97年オックスフォード大学MBA。金融庁「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」メンバー。上場会社の企業法務全般などを取り扱う。主な著書として『コーポレートガバナンス・コードの実践』(日経BP、近刊)、『企業法制改革論II - コーポレート・ガバナンス編』(中央経済社)、『役員報酬改革論』(商事法務)など。

【講演内容のポイント】
2015年6月1日から、いよいよコーポレートガバナンス・コードの適用がスタートする。攻めのガバナンスへ、改革の機運は高まる一方だが、指針への表面的な対応ではなく、各社の実情に応じた”機能するコーポレートガバナンス”の構築に向けた対応がより一層求められるだろう。当講演では、「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」メンバーである武井一浩弁護士を迎え、本コードの策定経緯、内容、実務への影響及びその対策について、また新しい企業統治制度「監査等委員会設置会社」についても、他の制度との比較と共に、その有効性や日本流ガバナンスの利点について検証していきます。”稼ぐ力”を取り戻す、真のマネジメント改革について、先進の実務を含めご紹介していきます。

15:05~15:20 休憩

15:20~16:50 パネルディスカッション【攻めのガバナンス改革と企業経営】

成長を呼ぶガバナンス改革とは
 ~日本企業の現在地とこれから

  • 成長を呼ぶガバナンスを機能させるためのカギ
    -日本企業の良さを活かしつつ、グローバル競争に打ち勝つためには
  • 取締役会の責務 ~現状と課題
    -変えなくて良いもの、変えなくてはならないもの
  • アップサイドのリスクとどう向き合うか
    -経営者の果断を支える仕組み、経営者育成 等

【パネリスト】
帝人株式会社
取締役会長
大八木 成男

1947年、東京都生まれ。71年慶應義塾大学経済学部卒、同年、帝人入社。75年の米国留学から帰国後は、一貫して医薬部門を歩む。92年医薬営業企画部長、98年東京支店長、99年執行役員、2005年常務取締役、06年専務取締役を経て、08年代表取締役社長CEOに就任。14年4月より現職。

【パネリスト】
新日鐵住金株式会社
顧問
太田 順司

1971年、一橋大学商学部卒業。同年、新日本製鐵株式会社入社。81年、ペンシルヴェニア大学 ウォートン・スクール卒業。2001年、取締役(関連会社部長委嘱)、03年、取締役(経営企画部長委嘱)を経て、05年、常務取締役に就任。08年、常任監査役、2012年10月 新日鐵住金株式会社に社名変更、14年7月より現職。公職、社外委員として、東京証券取引所自主規制法人規律委員会委員(現任)、金融庁コーポレートガバナンス・コード策定に係る有識者会議委員、公益社団法人日本監査役協会 最高顧問(現任)、他多数。

【パネリスト】
株式会社大和総研
常務執行役員/調査本部
副本部長
引頭 麻実

1985年一橋大学法学部卒。同年、大和證券、女性総合職第一期生として入社、第二営業部配属。7月大和証券経済研究所(現大和総研)出向、証券アナリスト部配属。91年、投資調査部、95年、企業調査第二部、2001年、企業経営戦略部。大和証券SMBC(株)事業調査部長を経て、09年、大和総研執行役員、12年、同社、執行役員コンサルティング本部副本部長。13年4月より現職。

【モデレーター】
プロティビティLLC
最高経営責任者兼社長 公認会計士
神林 比洋雄
 
【ディスカッションのポイント】
コーポレートガバナンス・コードの適用を前に、改めて日本企業における企業統治の現在地(課題)とこれから(施策)について議論を進めていきます。ガバナンスを起点としたマネジメント変革(攻めのガバナンス)にどう取り組むか、またルールや形式への表面的な対応でなく、経営の質、ガバナンスの質を高め、真に機能させるためのキーファクターを考察していきます。

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