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取締役会 改革フォーラム2018 開催レポート

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取締役会 改革フォーラム2018 開催レポート

 

 

開催日:2018年 3月 29日(木)

主催:株式会社ビジネス・フォーラム事務局


 

 2018年3月29日、東京・赤坂インターシティコンファレンスにて、株式会社ビジネス・フォーラム事務局主催「取締役会 改革フォーラム2018」を開催しました。


 2015年に「コーポレートガバナンス・コード」が適用となってから、日本企業のガバナンス改革は一定の進化を遂げつつあります。しかし、企業が目指す”稼ぐ力”の強化に、ガバナンスがどこまで寄与しているのかというと、未だあらゆる側面において改革の必要性が生じています。それは未だ多くの企業が、コーポレートガバナンス・コードに遵守する「形式だけのガバナンス改革」に留まっていることが大きな要因であると言えるでしょう。


 当フォーラムでは、形の改革から一歩踏み出し、自社にとって最適な企業統治(オリジナル・ガバナンス)を構築していくために、どのような視点やマネジメントが求められるのか、先進企業の講演や、パネルディスカッションを通じて考察した様子をご紹介します。

特別講演Ⅰ

大東建託株式会社
代表取締役社長
熊切 直美
基調講演

KPMGコンサルティング株式会社
ボードアドバイザリーサービス担当パートナー
林 拓矢
特別講演Ⅱ

オムロン株式会社
執行役員 取締役室長
北川 尚
協賛講演

インテグラート株式会社
代表取締役社長
小川 康
特別講演Ⅲ

牛島総合法律事務所
パートナー 弁護士
特定非営利活動法人
日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事長
牛島 信
パネルディスカッション

J.フロント リテイリング株式会社
執行役 経営戦略統括部 経営企画部長
牧田 隆行

 

G&S Global Advisors Inc.
代表取締役社長
(ブリヂストン、味の素、J.フロント リテイリング、ウシオ電機 社外取締役)
橘・フクシマ・咲江

 

シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社
日本株式ファンドマネジャー
豊田 一弘

 

早稲田大学大学院
経営管理研究科 教授
川本 裕子

 

【モデレーター】
PMGコンサルティング株式会社
ボードアドバイザリーサービス担当パートナー
林 拓矢

 

※ご登壇者のご所属、お役職は2018年3月時点のものです。

特別講演1
【ガバナンス改革への挑戦】

 

大東建託のコーポレート・ガバナンス
~取締役会の実効性確保に向けた取り組み~

大東建託株式会社 代表取締役社長  熊切 直美

 

 

 大東建託は、9期連続で増収増益という好調な業績を継続するとともに、コーポレート・ガバナンスの取り組みを積み重ねてきました。経営における基本指標の積極的な開示をはじめ、取締役会構成メンバーでは社外役員が47%、外国人持ち株比率は50%を超えるなど、その透明性の高い経営が評価されています。社外役員の監督機能に実効性を持たせる仕組み、経営循環を促す仕組み、高い資本効率性と株主還元など、同社のガバナンスの特徴について、代表取締役社長の熊切直美氏にご講演いただきました。

企業価値の最大化と、経営の透明性・効率性の向上が基本方針

 

 当社は、「株主をはじめとする全てのステークホルダーにとって企業価値を最大化する」、そして、「経営の透明性・効率性を向上させる」ことを基本方針として、「経営の意思決定・監督体制」と「業務の執行体制」の分離を推進し、社外役員の参加による透明性の高い経営の実現に取り組んでいます。

コーポレートガバナンス・コードヘの対応としては、制度適用開始初日の2015年6月1日に、「コーポレート・ガバナンス報告書」「コーポレートガバナンス・コード全73項目に対する当社の取り組み」を開示しました。

 

当社のコーポレート・ガバナンスの変遷は、1989年に「取締役60歳定年制」を導入。1999年に4人の監査役全員を社外監査役に。2000年に執行役員制度を導入。2005年に社外取締役1名、2011年に2名を選任。2012年に「評価委員会(現・ガバナンス委員会)」を設置。2013年に社外取締役3名を選任。2015年に社外取締役3名のうち女性1名を選任しました。 当社のガバナンスの大きな転機となったのが、2011年3月に発行済み株式31%の創業者所有株式を自己株式として取得して消却したことです。これ以降は、海外と国内の機関投資家の持ち株比が80%超となり、実効性のあるガバナンス体制の構築に取り組んでいます。

取締役会構成メンバーの約47%が社外役員

 

 

 当社のガバナンスの特徴は、1つ目が社外役員の監督機能に実効性を持たせるための仕組みを持っていることです。具体的には、「独立性のある多様な社外役員の積極登用」「社外役員全員をメンバーとするガバナンス委員会の設置」「ガバナンス委員会による取締役評価制度」があります。また、2つ目として、経営循環を促す仕組みに、「取締役60歳定年制」「顧問・相談役、会長・副会長を置かないこと」「世襲制の排除」があります。さらに、「高い資本効率性と株主還元」も特徴の1つです。

 

社外役員は、当社独自の「選任ガイドライン」と「独立性基準」に基づいて選任します。選任ガイドラインでは、1.取締役会の審議・決定内容を直接的に監督できる、2.経営戦略等に自己の知見・見識を反映させることができる、3.自己の知見・専門性・経験を踏まえた助言・指導が行える、という基準を満たすことを求めています。独立性基準では、以下に該当しないことを求めています。それは、1.当社グループ関係者(取締役等)、2.議決権保有関係者(10%以上を有する株主、当社が10%以上を有する会社)、3.取引先関係者(連結売上高2%以上の取引先、連結総資産2%以上の借入先、主幹事証券会社)、4.専門的サービス提供者(会計監査人、年間1000万円以上の報酬受領者)、5.その他(1〜4の二親等以内の親族、役員相互就任先、株式相互保有先)です。

 

取締役会構成メンバー15人のうち、社内取締役が8名で約53%。社外役員が、社外取締役3名、社外監査役4名で合わせて7名。取締役会構成メンバーの約47%が社外役員となっています。社外取締役3名のうち1名が女性で、各社外役員はも、弁護士、元企業経営者、公認会計士など、多様な専門性を持っています。

ガバナンス委員会で業務執行取締役の評価などを審議

 

 

 社外役員全員をメンバーとする「ガバナンス委員会」は、業務執行取締役の評価や次期執行体制案の審議などを行う任意の委員会です。委員長は筆頭独立社外取締役で、構成メンバーは代表取締役、社外取締役全員、監査役全員です。委員会の機能は、「業務執行取締役の相互評価結果の集計・報告」「次期執行体制(取締役・執行役員)案、および取締役候補者(再任・新任)案の審議・答申」「業務執行取締役の業績連動報酬案の審議・答申」「コーポレート・ガバナンスのあり方に関する検討・提言」があります。

 

「取締役60歳定年制」は、業務執行取締役が満60歳に達した年度末(3月31日)をもって業務執行を離れ、4月1日からは非業務執行取締役(非常勤)となり、6月の定時株主総会をもって取締役を退任します。取締役退任後は、顧問、相談役、会長、副会長などの、当社グループのいかなる役職にも就かないというルールになっています。

 

世襲制の排除は、取締役と執行役員も含む次長職以上の上級管理職の、二親等以内の親族の当社グループヘの入社を認めていません。もし、子どもを入社させたいのであれば、本人が辞めなければいけないということになります。

高い資本効率性と株主還元については、ROE(自己資本当期純利益率)の目標は20%以上、株主還元方針は総還元性向80%としています。この大きな目標は、業績を安定させ、株主の皆さまの信任に値する経営を継続していきたいという思いで取り組んでいるものです。

 

 当社の経営の透明性の高さが評価されている背景には、コーポレート・ガバナンスにおける様々な取り組みを積み重ねてきたことがあります。また、これらの取り組みにより、取締役会でも、忌憚なく自由闊達に議論が行われ、全てのステークホルダーにとって有益な質の高い意思決定がなされ、価値の高い企業であり続けることができるのだと思っています。

大東建託株式会社
代表取締役社長

熊切 直美


1984年大東建託株式会社入社。その後、2001年執行役員住宅販売部長、2004年取締役テナント営業統括本部長、2006年常務取締役業務本部長兼法務部長、2011年専務取締役執行役員東日本営業本部長、2012年専務執行役員東日本営業本部長兼首都圏営業本部長などを経て、2013年に代表取締役社長に就任、現在に至る。

基調講演 【ガバナンスの現状と未来】

 

コーポレートガバナンスの今後を占う
~オリジナル・ガバナンスへの挑戦

KPMGコンサルティング株式会社 ボードアドバイザリーサービス担当パートナー    林 拓矢

 

 

 2015年のコーポレートガバナンス・コード適用開始から約3年、各社はコード遵守から、企業価値向上に資する水準へと高めることが求められています。数多くのアドバイザリー業務に携わってこられた林拓矢氏に、基調講演として、日本企業のコーポレートガバナンス改革の直近の動向、コーポレートガバナンスがより成熟している米国企業の取締役会が議論する重要課題や、「オリジナル・ガバナンス」を検討する上でのポイントなどについてお話しいただきました。

コーポレートガバナンスの現状 ~直近の動向からの考察

 

 

 日本企業のコーポレートガバナンス改革の直近の動向としては、金融庁から「コーポレートガバナンス・コード(改訂案)」が示され、同時に「投資家と企業の対話ガイドライン(案)」も公表され、より詳細なガイダンスとなっています。コード改訂案では、経営環境の変化への対応、資本コストの把握、CEOの選解任・取締役会の多様性、政策保有株式の縮減などが改訂となっています。

 

また、経済産業省のコーポレート・ガバナンス・システム(CGS)研究会(第2期)で、グループガバナンスについての考え方の検討、CGSガイドラインのフォローアップを行い、2019年3月をめどに報告書を取りまとめる予定となっています。日本企業のコーポレートガバナンスの現状を知る上で、そのフォローアップに関するアンケート結果の一部をご紹介します。

取締役会の改革に向けて、テクニカルな部分での対応は進捗

 

 

取締役会での審議が不足していると考えられている分野で多いのは、「社長・CEOの後継者計画・監督」「中長期経営戦略」です。多くの企業が、後継者計画と中長期経営戦略について、取締役会での議論が不足していると認識しています。取締役会で実質的な審議をする時間を確保するための取り組みとして、「資料の事前送付」「資料の内容や記載ぶり工夫(様式の統一、情報の過不足をなくす等)」「事務局により事前に資料の説明の機会を設けている」「議題の絞り込み」を挙げる企業が多く、テクニカルな部分での対応は進捗しています。

 

適切な社外取締役の候補者を探し、招聘する上での困難・課題は、「自社や業界の専門知識を有する候補者を見つけることが困難」「経営に関する知見や高い見識を有する候補者を見つけることが困難」を挙げる企業が多く、社外取締役に自社や業界の専門知識、経営の知見など、執行に関する理解を求める傾向があることが分かります。

 

社外取締役が活躍するための工夫として実施していることは、「監査役や内部監査部門等と情報交換や連携をできるようにしている」が最も多く、社内の既存のモニタリング機能との連携で情報提供を充実させています。

 

社長・CEOの後継者の計画(サクセッションプラン)の有無については、何らかの文書として存在している企業は未だ11%に留まっています。この、後継者の計画の中に含まれる内容としては、「後継者に求める資質・スキル・経験・人材像等の定義」が75%、「後継者の選定プロセス」が50%、「後継者の育成計画」が47%、「後継者の候補者の評価基準」が41%と、資質・スキル・経験・人材像等の定義にとどまる傾向にあり、具体的な選定プロセス、育成内容、評価基準を定めている企業は半数以下です。

 

取締役会の実効性分析・評価の手法は、「取締役へのアンケート」が74%、「監査役へのアンケート」が49%となっており、実施率は高まりましたが、手法としてはアンケートが主流です。

取締役会の実効性分析・評価を実施した結果、どのような課題が抽出されたかは、「取締役会資料の見直し・充実」「取締役会の議題の見直し」「社外役員のサポート体制の充実」「取締役会の構成」などの回答があり、多くの課題が認識されています。

オリジナル・ガバナンスを設計する上での視点

 

 

 米国企業において取締役会が議論する重要課題について、KPMG米国のコーポレートガバナンス関係のサービスチーム「Board Leadership Center」が発行する「On the 2018 board agenda」での提起をご紹介します。同紙では、1年間の調査研究や取締役、産業界のリーダーとの意見交換から得られた知見に基づいて、2018年の米国における取締役会の重要課題として、「1.長期的な価値の創造の継続」「2.テクノロジーと“デジタル”による破壊的イノベーション」「3.トップの姿勢、リスクカルチャー」「4.サイバーセキュリティリスク」「5.アクティビストを含む株主の関与」「6.取締役会のダイバーシティ」を挙げています。

 

 長期的な企業価値創造に対し、デジタルテクノロジーによる破壊的イノベーションの影響、サイバーリスク、ESG(環境・社会・ガバナンス、特に気候変動とダイバーシティ)に関するリスクなど、さまざまなリスクを想定し、リスクに戦略が対応しているかを確かめることは、取締役会の重要な役割です。また、取締役会のダイバーシティの確保、リスクカルチャー醸成など、リスクに対応するためのガバナンス整備を検討する必要もあります。さらに、リスクと事業戦略への影響について、株主と同じ方向を向いて対話できるように、取締役会が経営陣幹部を監督することが重要です。

 

 今後、日本でも、米国と同様の課題を議論する方向に進む可能性があります。ただし、これらの議論は、自社の事業リスクと戦略に応じた「オリジナル・ガバナンス」が前提となります。自社のガバナンス設計に影響を与える要素としては、企業価値、事業目的、事業リスク、事業ドメイン・マーケット、地域、環境変化の幅とスピードなどの「事業特性」、企業文化、リスクカルチャー、社外取締役とのコミュニケーションの成熟度などの「ガバナンスの成熟度」、そして、リスクと戦略についての考え、戦略実行のためのガバナンスの在り方についての考えなどの「経営者の考え」と、「ステークホルダーの考え」が挙げられます。オリジナル・ガバナンスを検討する上でのポイントは、自社の「事業特性」と「ガバナンスの成熟度」からベースを作りつつ、「経営者の考え」と「ステークホルダーの考え」を反映させる必要があるのです。

KPMGコンサルティング株式会社
ボードアドバイザリーサービス担当パートナー

林 拓矢


京都大学経済学部卒業。国内大手損害保険会社に約8年間勤務後、2002年朝日監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)入所、2014年4月よりKPMGコンサルティング株式会社に勤務。コーポレートガバナンス関連の助言・支援、リスクマネジメント態勢構築・高度化支援、コンプライアンス態勢構築・高度化支援等のアドバイザリー業務に多数関与。

特別講演2 【ガバナンス/取締役会の実効性向上】

 

オムロンのコーポレート・ガバナンス
~実効性向上へ向けた取締役会のあり方

オムロン株式会社 執行役員 取締役室長   北川 尚

 

 

 

 長年、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組み、「監査役会設置会社」の体制を取りながらも「指名委員会等設置会社」の優れた面を取り入れ、透明性・実効性の高いハイブリッド型のガバナンス体制を築いているオムロン株式会社。取締役室長を務める北川尚氏に、同社のコーポレート・ガバナンスの考え方や、取締役会の実効性向上に向けた取り組みについてご講演いただきました。

継続的にコーポレート・ガバナンスの充実を図る

 

 

 当社グループのコーポレート・ガバナンスは、経営の根幹となっている「企業理念」、および、企業は社会の公器であるという「経営のスタンス」に基づき、すべてのステークホルダーの支持を得て、持続的な企業価値の向上を実現することであると定義しています。

そのためには、経営の透明性、公正性を高め、迅速な意思決定を行うこと。同時に、監督から執行の現場までを有機的に連携させて経営のスピードを速め、企業の競争力の強化を図る仕組みを構築し、それを機能させることが必要です。

この基本的な考え方に基づき、当社グループは、「オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシー ―持続的な企業価値の向上を目指して―」を制定し、コーポレート・ガバナンスの継続的な充実に取り組んでいます。

ハイブリッド型コーポレート・ガバナンス体制の構築

 

 

 当社のコーポレート・ガバナンスは、1996年に当時の会長の立石信雄がOECDの経営諮問グループに参加したことが始まりです。経営人事諮問委員会 ― 現在の人事諮問委員会 ― や、社長指名諮問委員会を設置しましたが、その時から約20年にわたって、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んできたことになります。

 

機関設計としては、「監査役会設置会社」を基本に、「指名委員会等設置会社」の委員会形式を取り入れることによって、監督機能を強化したハイブリッド型のコーポレート・ガバナンス体制としています。

 

取締役会は、取締役、監査役、執行役員の選任、取締役、執行役員の報酬の決定、および重要な業務執行の決定などを通じて、経営全般に対する監督機能を発揮し、持続的な企業価値の向上に努めています。

 

監査役会および監査役は、取締役の職務執行、取締役会の監督義務の履行状況について、適法性監査および妥当性監査を行い、企業の健全性を確保しています。また、各監査役は独任制に基づいて単独で権限を行使することが可能で、内部統制を強化させる重要な役割を果たしています。

 

さらに、取締役会の監督機能を補完するために、取締役会の下に人事諮問委員会、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会を設置しています。人事諮問委員会、社長指名諮問委員会、報酬諮問委員会の委員長は独立社外取締役とし、委員の過半数を独立社外取締役としています。特に、社長指名諮問委員会は取締役会の監督機能上の最重要事項である社長の選任などに特化しています。コーポレート・ガバナンスの向上を目的としたコーポレート・ガバナンス委員会は、委員長および委員の全員を独立社外取締役および独立社外監査役としています。

 

こうした当社独自の工夫によって、経営陣の意思決定に対する透明性と客観性を高める仕組みを構築して機能させています。このハイブリッド型のコーポレート・ガバナンスが、当社にとって最適な体制と考えています。

コーポレート・ガバナンスの「キモ」は、社長・CEOの選解任

 

 

 取締役会の実効性評価は、取締役会構成員が、取締役会の目指すべき方向性と課題を認識し、共有・改善して、取締役会の機能、実効性を向上させること。そして、持続的な企業価値の向上を実現することを目的として行っています。評価の対象は、機開設計・取締役会・各種委員会・監査役会・機関投資家等ステークホルダーとの関係・各自の自己評価などです。

 

評価方法は2つあります。1つは取締役・監査役が質問票に記入する自己評価、もう1つは取締役会議長による個別面談です。面談では、取締役会・諮問委員会の運営に対する意見や、当社について気になることなどを確認します。面談結果のうち取締役会評価に関わる内容は、コーポレート・ガバナンス委員会に報告、そのほかは個別対応としています。

 

評価機関はコーポレート・ガバナンス委員会です。独立社外役員だけで構成しているコーポレート・ガバナンス委員会が実効性評価を行うことにより、「実効性」と「客観性」の両方を担保しています。取締役会は、コーポレート・ガバナンス委員会が実施した取締役会の実効性評価に基づいて、翌年の取締役会運営方針を決定し、その方針に沿った運営をします。

 

最後になりますが、コーポレート・ガバナンスの一丁目一番地は、社長・CEOの選解任です。前に述べた独立社外取締役を委員長とする社長指名諮問委員会は、その重要性を認識して2006年に設立しました。それ以降、透明性の高い社長・CEOの選解任に取り組んでいます。

オムロン株式会社
執行役員 取締役室長

北川 尚


1983年立石電機株式会社(現オムロン株式会社)に入社、2004年OMRON ASIA PACIFIC PTE. LTD. 社長に就任、2010年取締役室長に就任、2014年執行役員に就任。