循環型社会を見据えた企業変革マネジメント2023
サステナビリティ経営と事業戦略 ~「選ばれ続ける企業」の条件
開催日:2023年4月18日
主催:株式会社ビジネス・フォーラム事務局
特別協賛:アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
開催趣旨
本フォーラムでは、本格化する脱炭素の実現に向け「サステナビリティ経営」に果敢に挑む注目企業のリーダーと、未来の価値づくりを実践する先進企業の事例紹介を交え、日本企業の強みを活かした「グリーン成長戦略」を課題の洗い出しとともに検証して参ります。科学技術の優位性を新事業につなげる取り組み、循環構造のある事業展開、サプライチェーンの見直し、デジタルトランスフォーメーションの推進、さらには外部との連携・共創を積極的に働きかける等、それぞれの取り組みにはその企業が目指すパーパスと社会的な付加価値(ステークホルダーとのエンゲージメント)が不可欠とされ、顧客から、取引先から、そして市場から「選ばれ続ける企業」の条件として、循環型社会を見据えた絶え間ない企業変革といままでにない「新しい価値」を生み出すための事業創出へのチャレンジが求められています。
参加者の属性



オープニング
選ばれ続ける企業の条件 ~ パーパス経営の実践
一橋大学ビジネススクール(ICS)客員教授
京都先端科学大学(KUAS)教授
名和 高司 氏



「改めてパーパス経営の重要性を確認できた。」
「有意義な内容。講演時間がもう少し長いと良かったです。」
一橋大学ビジネススクール(ICS)客員教授
京都先端科学大学(KUAS)教授
名和 高司 氏
東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクール修士(ベーカースカラー授与)。三菱商事(東京、ニューヨーク)に約10年間勤務。2010年まで、マッキンゼーのディレクターとして、約20年間、コンサルティングに従事。自動車・製造業分野におけるアジア地域ヘッド、ハイテク・通信分野における日本支社ヘッドを歴任。日本、アジア、アメリカなどを舞台に、多様な業界において、次世代成長戦略、全社構造改革などのプロジェクトに幅広く従事。2010年6月より、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授に就任。ファーストリテイリング、味の素、SOMPOなどの社外取締役も務める。近著に『パーパス経営 30年先の視点から現在を捉える』(東洋経済新報社)がある。
特別講演
未来に向けた花王グループの新たな挑戦
花王株式会社
取締役会長
澤田 道隆 氏



「経営者が自ら自分の意志を持ち語っている事と事業が繋がっている事に迫力がある。」
「どうやって企業の根幹を変革させてきたかというとても大切な話を聞けてよかった。」
「経営者の率先垂範な姿勢をビシビシ感じた。」
「ESG経営はやらされ感では無く、自然に当たり前にやっていくことが肝要と思いました。」
「初めてお話を伺ったが、とても参考になるお話でした。」
花王株式会社
取締役会長
澤田 道隆 氏
1981年、大阪大学大学院工学研究科プロセス工学専攻修士(博士前期)課程修了。同年、花王石鹸株式会社(現 花王株式会社)に入社。以後一貫して同社の研究開発部門に携わる。素材開発研究所室長を経て、2003年サニタリー研究所長に着任。ベビー用紙おむつ 『メリーズ』の再生に寄与。2006年執行役員に就任。2008年取締役に就任。2012年6月28日代表取締役社長執行役員に就任。2021年1月1日取締役会長に就任。一般社団法人日本化学工業協会理事、日本化粧品工業連合会副会長、日本経済団体連合会生活サービス委員長、コンシューマー・グッズ・フォーラム理事、一般社団法人日本衛生材料工業連合会会長、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)会長、公益財団法人日本容器包装リサイクル協会代表理事理事長を務める。
特別対談
脱炭素時代における日本企業の課題と勝機 ~ 選ばれ続ける企業の条件
花王株式会社
取締役会長
澤田 道隆 氏
一橋大学ビジネススクール(ICS)客員教授
京都先端科学大学(KUAS)教授
名和 高司 氏




「哲学的に近い、深い考えや思いを聞かせて頂きました。ありがとうございました。」
「変革を実施していくうえで言葉は変わらなくても時流に合わせ解釈等を変えていくというのが大変役になった。」
「対談により、澤田会長のご見解が補完することできました。」
「澤田会長の「経営者としてのお考え」がたいへん参考になりました。」
基調講演1
カーボンニュートラル時代における戦い方
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
プリンシパル
立野 大輔 氏



「さすがの情報整理力を再確認できました。よく整理されており初級者にも理解できました。」
「スライドのボリュームに対して、説明される時間が短く感じました。内容が興味深かっただけに、時間をかけてお聞きしたかったです。」
「それぞれのまとめは大変参考になります。」
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
プリンシパル
立野 大輔 氏
足元では各国ともカーボンニュートラルに向けた取り組みを加速させつつあります。各国・地域ではエネルギー・環境にまつわる需要・供給構造が異なる中、カーボンニュートラルを達成するには、各国や各プレーヤーは、技術・資源を組み合わせた戦い方が必要になってきます。またカーボンニュートラルを従来のCSR的な目的を超えて、国・企業の持続可能な成長の手段としてとらえることが重要になってきました。本講演では、欧・米・中政府や主要プレーヤーの狙いや戦い方を紐解いたうえで、日本や日本企業の進むべく道を明らかにしてまいります。
基調講演2
国内製造業におけるリサイクル素材活用の重要性/将来性
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
プリンシパル
川本 剛司 氏



「整理された情報で理解がしやすかったです。」
「業種によって素材のリサイクルの難易度は異なり、その点も加えて日本の強みや強化すべき点を伺いたかった。」
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
プリンシパル
川本 剛司 氏
国内自動車メーカー、業務改革/IT系コンサルティングファームや監査法人等を経て現職。業務基幹系システム導入を中心とした現場改革系のプロジェクト経験を多く有すると共に、自動車産業と他産業との融合や、共通点の導出をテーマとしたR&D領域改革/新商品創出などのプロジェクトを歴任。直近は、元設計者の経験を活かし「LCA/脱炭素/DX」をキーワードに掲げた「戦略策定/新規事業創生/R&D改革」などのプロジェクトに注力。
ゲスト講演
問題解決から問題提起へ:スペキュラティブ・デザイン
アーティスト
東京藝術大学デザイン科 准教授
株式会社Cradle 代表取締役社長
スプツニ子! 氏



「『あるべき未来を問いかける』という言葉から、事業のヒントをいただきました。事業のあらゆる側面で応用できる考え方だと思いました。」
「内容もさることながら、御自身の率直な思いを分かりやすく伝えられており、共感するとともに参考になった。」
「初めてお話を伺いました。とても考えさせられる内容で、今回のイベントに参加して良かったと思いました。」
アーティスト
東京藝術大学デザイン科 准教授
株式会社Cradle 代表取締役社長
スプツニ子! 氏
インペリアル・カレッジ・ロンドン数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。RCA在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像インスタレーション作品を制作。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教授に就任し Design Fiction Group を率いた。その後東京大学生産技術研究所特任准教授を経て、現在は東京藝術大学デザイン科准教授。2017年世界経済フォーラム 「ヤンググローバルリーダー」、2019年TEDフェローに選出。2017年より東北新社フェロー、2022年よりデジタルガレージ社外取締役。著書に「はみだす力」。
先進企業事例講演1
JFEグループにおけるカーボンニュートラル戦略:新たな事業機会としての”脱炭素”
JFEホールディングス株式会社
常務執行役員
北島 誠也 氏



「カーボンニュートラルに向けたシナリオについて、ワーストケースを想定した場合の対策もお伺いしたかったです。」
「とても高レベルな講演内容。加えて他社も参考になるような汎用的な取り組みのお話もお聞きしたかった。」
「同じ業界なのでそのご苦労はよくわかり、とても参考になった。 新しい事業機会の獲得の考え方は非常に参考になりました。」
JFEホールディングス株式会社
常務執行役員
北島 誠也 氏
1989年 東京大学法学部卒、川崎製鉄株式会社入社。2014年 JFEホールディングス株式会社 総務部長。2015年 IR部長。2020年 企画部長。2021年 常務執行役員(総務部・企画部担当)
先進企業事例講演2
JR東日本グループの持続的な成長に向けた取り組み
東日本旅客鉄道株式会社
執行役員 イノベーション戦略本部 統括
西村 佳久 氏



「ESG経営の取り組みに関心が持てた。」
「環境に関する取り組み事例はとても参考になった。」
「新事業開発、オープンイノベーションの取り組みは業種が違えど、考えさせられた。」
東日本旅客鉄道株式会社
執行役員 イノベーション戦略本部 統括
西村 佳久 氏
1990年、東日本旅客鉄道株式会社入社。電気ネットワーク部課長、仙台支社設備部信号通信課長などを経て、2013年システム企画部次長、その後アナリシス・セキュリティセンター所長兼務。2017年電気ネットワーク部次長、2020年新幹線電気ネットワーク部長、2022年6月から現職。
特別講演
みんな参加型の循環型社会! ~ リサイクルは世界平和
株式会社JEPLAN
取締役 執行役員会長
岩元 美智彦 氏



「感動しました。工場見学を希望します。」
「初めて会社を知りました。リサイクルに興味を持ち、製品開発でも使用検討している身としては、知らなかったことにショックを受けました。これまでの取り組みに深い感銘を受けるとともに、今後の益々の成長を期待せずにいられない企業だと思いました。」
「循環型社会に向けたケミカルの役割について新鮮な情報を紹介いただいた。」
株式会社JEPLAN
取締役 執行役員会長
岩元 美智彦 氏
北九州市立大学経済学部卒業。卒業後に就職した繊維商社では営業職に携わるなか、容器包装リサイクル法の制定を機に繊維リサイクルに深く携わる。2007年1月日本環境設計(現:JEPLAN)を設立。資源が循環する社会づくりを目指し、リサイクルの技術開発だけではなく、メーカーや小売店など多業種の企業とともにリサイクルの統一化に取り組む。2015年アショカ・フェローに選出。EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2015ジャパン チャレンジング・スピリット部門大賞受賞、Japan Venture Awards 2017中小企業庁長官賞受賞、第40回ベスト・ファーザー イエローリボン賞では経済部門にて受賞。著書『「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる』(ダイヤモンド社)。
特別対談
世界を変えるビジネス ~ 経済と環境が両立する持続可能な循環型社会の創造
株式会社JEPLAN
取締役 執行役員会長
岩元 美智彦 氏
モデレーター
一橋大学名誉教授
法政大学大学院 ノベーション・マネジメント研究科教授
クリエイティブ・レスポンス –ソーシャル・イノベーション・スクール(CR-SIS)学長
米倉 誠一郎 氏



「これからテクノロジーが資源大国のキーポイントと聞き、非常に力強さを感じた。」
「パートナーである技術屋の社長もいつか話を伺いたいです。」
「岩元様のお話は元気づけられますし、ワクワクします。微力ながらリサイクルの推進に貢献したいと改めて思いました。」
一橋大学名誉教授
法政大学大学院 ノベーション・マネジメント研究科教授
クリエイティブ・レスポンス –ソーシャル・イノベーション・スクール(CR-SIS)学長
米倉 誠一郎 氏
イノベーションを中心とした経営戦略と組織の史的研究が専門。ハーバード大学歴史学博士号取得(Ph.D.)。『一橋ビジネスレビュー』編集委員長、およびアカデミーヒルズの日本元気塾塾長でもある。プレトリア大学日本研究センター所長を経て、『一橋ビジネスレビュー』編集委員長を兼務。著書は、『松下幸之助:きみならできる、必ずできる』(ミネルヴァ書房)、『イノベーターたちの日本史:近代日本の創造的対応』(東洋経済新報社)、『創発的破壊:未来をつくるイノベーション』(ミシマ社)、『2枚目の名刺』(講談社+α新書)、『経営革命の構造』(岩波新書)など多数。最新刊は『シリコンバレーは日本企業を求めている 世界が羨む最強のパートナーシップ』(ダイヤモンド社)。昨年よりビジネス・フォーラム事務局との共同企画であるYouTube番組「米倉誠一郎の部屋 ~ POWER TO THE PEOPLE」を開始。